待望のGRスープラMTモデル、英メディア「これまででベスト」「ケイマンには?」

トヨタ自動車

◆独自構成のギアボックスに「スープラらしさ」
 ギアボックスはドイツZF社の既存パーツを利用しながらも、独自のギアセットで新たな運動性能を目指した。オート・カー誌は、BMWによる10年間にわたる改良、程よい重量感のあるスムーズなシフトチェンジ、適切なクラッチの重さと感度などを挙げ、「総合して新しいこのギアボックスは、スープラに非常によく合っている」とコメントしている。

 ただ、MTモデルの導入だけでは、目の肥えたモータースポーツのファンを唸らせるにはまだ及ばないとの指摘もある。英EVO誌(6月7日)は、「GRスープラは一変したか? 微妙ではある。ケイマンをやり込めるに足るか? まだまだだ。しかしながら、喜ばしい姿勢の変化だ」と述べており、飛躍的というよりは着実な進歩だと捉えているようだ。

◆イギリスで6月発売
 3.0Lスープラを入手したい人にとっては、ATよりもMTモデルがコスト面でも魅力となるだろう。ATの3.0Lエンジンは高価格帯のProグレードにのみ設定されているが、MTではベーシック仕様で入手可能だ。ATよりも4000ポンド(約66万円)ほど安く手に入る計算となる。このことからトヨタは、3.0Lスープラの販売数の4割をMTモデルが占めるようになるだろうと予測している。

 GRスープラ MTモデルは、イギリスでは6月に登場する。日本では夏ごろより商談受付を開始し、同年秋ごろから納車が始まる予定。

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Text by 青葉やまと