トヨタ GR 86、米誌「運転待ち遠しい」 86から進化したBRZ姉妹車

トヨタ自動車

◆馬力、加速、軽量化…… 改良重ねる
 GR 86では86の前モデルと同様に水平対向エンジンを搭載するが、排気量が向上している。新型の排気量は従来の2.0Lから2.4Lに向上し、最大出力235ps、最大トルクは250Nmとなった。

 加速性能も伸びている。0-100キロ加速は6.3秒と、前モデルから1.1秒縮める大きな進歩を見せた。これには軽量化が貢献しているものと見られる。英オート・カー誌は、トヨタが走る楽しさを向上するうえで、軽量化に注力してきたと振り返る。2012年のGT86ローンチ当時からこの方針は一貫しており、今回のGR 86も前モデルからさらに5キロの軽量化を実現した。ルーフにアルミ材を採用するなどで重量を削ぎ落としている。

 アルミ材は複数のメリットをもたらす。ロード・ショー誌は、これによってボディの剛性が前モデル比で50%強化されていると指摘する。また、上部のルーフが軽量化されたことで、結果としてボディ全体の重心を低く保つ効果も生まれた。フェンダー部分にもアルミ素材を使用しているほか、シートとマフラーの素材も見直し、全体的な軽量化につなげている。

◆秋頃登場予定
 トヨタは新型GR 86について、「スポーツ性能に特化した、異なる高い次元でのダイレクトで気持ちのいい走り」を実現したと自負する。トランスミッションは6速MTと6速ATを用意した。ATモデルでは安全性能も進化し、アイサイトを86シリーズとして初めて導入する。

 日本登場は2021年秋頃を予定しており、北米とヨーロッパにも順次グローバル展開する計画だ。価格については現時点で公表されていないが、米カー&ドライバー誌は3万1000ドル(約342万円)前後になるのではないかとの予想を示している。

【関連記事】
新型スバルBRZ、走り・デザインで米メディア魅了 ターボ不在に「もっと全体を見てくれ」
「見事、過去最高のトヨタ車」GRヤリス、海外から高評価
「長年待った価値ある」復活のトヨタ・スープラ、海外の反応は?

Text by 青葉やまと