トヨタ GR 86、米誌「運転待ち遠しい」 86から進化したBRZ姉妹車

トヨタ自動車

 トヨタのレース部門であるガズーレーシングは4月5日、スバルと合同で開催したオンラインイベントのなかで、新型2ドア・FRスポーツ車「GR 86」を初公開した。スバル BRZの姉妹車として共通の基本構造を採用しながら、ダイレクトで気持ちのいい走りで差別化したという。従来の86から改め、GR 86とした。

◆スバルとは「友好的なライバル」
 GRの名を冠した新型は、GR スープラ、GR ヤリスとともに、トヨタが世界展開するスポーツカー戦略の一翼を担う。同社はスポーツやSUVなどの分野でスバルとの共同開発を進めており、GR 86は今回同時に披露されたスバル BRZの姉妹車にあたる。BRZ同様に4気筒の水平対向エンジンを搭載するなど、ベース部分を共有しつつ、86ならではの走行感を引き出した。

 米ロード・ショー誌(4月4日)は両社の関係について、トヨタの説明をもとに「友好的なライバル関係」にあると解説している。二社はベース部分の開発で技術協力をしつつ、GR 86とBRZそれぞれに独自のポジショニングを与えようと試みている。同誌の分析によると、BRZが贅沢な雰囲気を醸し出す一方、トヨタ GR 86は「感覚を研ぎ澄ました」ような印象を受けているという。トヨタ側も同社はパフォーマンス面に注力し、BRZとは異なるドライブフィールを追求したと述べている。

 乗車時に受ける印象の具体的な差異について、現時点でトヨタは明らかにしていない。米カー&ドライバー誌(4月5日)は「ステアリングを握ってみて違いを感じることができるかどうか、両方のスポーツカーを運転するのが待ち遠しい」と期待をあらわにしている。少なくとも現状では、グリルなどフロント側のデザインがGR 86とBRZとで異なることが判明している。リア側とインテリアに目立った差異は見られないようだ。

Text by 青葉やまと