スバル、トヨタ抜き「最も再販価値の高いブランド」に 米『ケリー・ブルー・ブック』
♦︎高いリセールバリュー、その理由は?
スバルの快挙に貢献したのは、同社が培ってきた忠実なファンベースだ。自動車情報サイトの『カー・バズ』(2019年9月15日)は、スバルが他社とは異なるユニークなアプローチで熱心な顧客層を開拓してきたと報じている。シンメトリカルAWDやボクサー・エンジンなど、同社のモデルには実用本位のクルマ作りの哲学が隅々にまで浸透している。
自動車関連サイトの『ジャロプニク』も、同社の顧客の忠誠心の高さを指摘している。かつて経営が厳しい時期を経験しているスバルだが、熱烈なファンの存在あってこそ今日までビジネスをつなぐことができた。企業の知名度ではトヨタや日産などに及ばないものの、一貫したクルマ作りの哲学を持って進んできたことで、ブランド価値の向上とリセールバリューの維持を実現している。
高い残存価値はオーナーを満足させるだけでなく、スバル側にもメリットをもたらしている。調査結果を伝える記事のなかでKBBは、新車の購入時に少しでも賢い買い物をするために、将来高値で手放せるようリセールバリューの高いモデルを選ぶことがポイントになる、とアドバイスしている。再販価値が高いことが期待できれば、他社のモデルよりも新車購入時に選ばれやすくなるというわけだ。