週休3日制、会社も従業員もハッピーに? 海外で進むテスト導入

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 週休3日制を試験的に導入する動きが海外で相次いでいる。トライアルを行った会社では従業員の満足度が向上したのはもちろんのこと、意外なことに業務にも影響がないか、むしろプラスの効果が現れたという。今後は週休3日制を定着させたいとする企業も出ている。

◆私生活と仕事を両立
 ニュージーランドで資産管理などを手がけるパーペチュアル・ガーディアン社は、今年3月から4月にかけて週休3日制を試験導入した。8時間労働を週に4日間だけ行い、給与は5日分全額が支給される内容だ。結果として従業員の集中力が向上し、ワーク・ライフバランスも改善する効果が出た。ガーディアン紙(10月2日)によると、昨年11月には職場と家庭を両立できると回答した同社従業員は54%だったのに対し、トライアル後は78%と飛躍的に向上した。ストレス・レベルは全社平均で7ポイント低減し、仕事へのモチベーションも大きく改善したほか、人生全般への満足度が5ポイント向上したという。

 週休3日制の効果は、学術的研究でも立証されている。テレグラフ紙は、オックスフォード大学の経営大学院であるサイード・ビジネス・スクールの経済学者らによる研究を紹介している。研究は、週休3日制を導入したコールセンターの担当者5,000人を対象に、半年のあいだ幸福度を5段階で申告してもらう内容だ。週を追うごとに幸福度の向上が確認された。研究グループのリーダーは、家庭の用事やレジャーを楽しむことに時間を費やせたのではないかと見ている。

Text by 青葉やまと