フォード、貿易戦争で中国からのSUV輸入を断念 それでも米で作らない理由

Andy Wong / AP Photo

◆伝統的車種からほぼ撤退 フォードの生き残り戦略
 そもそも国内製造での利益を出すために、フォードの戦略は変化している。APによれば、ここ数年ガソリン価格は比較的低くなっているため、小型車の需要は減り、SUVやトラックの人気が高いと言う。

 もともとフォードはフォーカス、トーラス、フィエスタなどのセダンを作ってきたが、最近では段階的にそういった車種の製造を止め、より利益の上がるトラックやSUVにシフトしている。すでにフォードの利益の90%は、Fシリーズのトラックから上がっており、セダンを止めたことで、SUVラインアップ充実のための投資が進んでいるということだ(NPR)。

 このような新しいビジョンのもと、普通の乗用車としては、アメリカのシンボルとも言えるスポーツカーのマスタングと、中国製造の「フォーカス・アクティブ」の2種のみが今後米国内で販売される予定だった。関税のおかげで計画通りにはいかなくなったが、フォードは世界各地でセダンやハッチバックなどの生産は続けているため、フォーカス・モデルの車をアメリカで売ろうと思えば、国内製造をせずとも、中国以外の国から輸入することもできると、Dziczek氏は述べている(AP)。

                                                                                                                 
Text by 山川 真智子