ハイチュウ、メジャーリーガーの間で大人気 「最高のキャンディ」「中毒になる」と巷でも話題

 ここ数年間でアジアや欧米など地域を問わず海外における人気を着実なものにしているハイチュウ。最近ではアメリカのメジャーリーグ選手の間でも大人気だとニュースにもなっている。試合中、ベンチのピリピリした緊張感をほぐすために噛んでいたガムに代わる定番っぷりのようだ。日本が誇るハイチュウの伝道師となったのはレッドソックス田澤選手だともヤンキース黒田選手だとも言われており、真相は不明だが、多くのチームで愛されていることは間違いないようだ。

 森永製菓はハイチュウと相性ぴったりのアメリカで、より効率的なビジネスを行うためにアジア圏以外では初となる生産工場をノースカロライナ州に新設することとなった。無事に着工式も行われ、地元では大きな期待をかけている。

【地元で期待の星】
 森永製菓は2008年にアメリカの販売会社Morinaga America, Inc.を設立、西海岸から販売を展開してきた。ハイチュウの人気が着々と広がっていることを受け、2013年に現地生産に向けてMorinaga America Foods, Incを立ち上げ、新工場建設に向け準備を進めてきた。フィラデルフィアやアトランタ、オンタリオなどアメリカとカナダの12ヶ所の候補地の中から選ばれたのがノースカロライナ州オレンジ郡メベイン市だったと地元紙WNCN紙は報じている。
 
 2015年夏に稼動開始予定の新工場には、21エーカーの敷地に最初の3年間で4800万ドルの投資が行われる。地元から90名を雇用し、その平均年収は約3万8000ドル(約390万円)の予定だと各紙は報じている。地元自治体も投資や雇用の拡大を見込み、森永をバックアップしていく意向だ。助成金の他にも水道代の負担や下水設備の拡大、地元労働者の研修などを行うと意気込んでいる。

 元々、創業者の森永太一郎が若かりし頃にサンフランシスコの公園で子供たちが捨てたキャラメルの包装紙を拾ったことから、日本の子供たちにも美味しいキャンディを作りたいと立ち上げた事業だ。森永としても115年の時を経て、アメリカで事業を展開できることに大きな意味があるとしている。

【アメリカ人を虜にしている魅力】
 アメリカでは「最高のキャンディ」とまで言われるようになったハイチュウ。進出当初はアメリカで昔から親しまれてきたソフトキャンディ、スターバーストのアジア版と言われていた。しかし、口の中ですぐになくなってしまうスターバーストよりも長持ちで、もっとフルーツの味に忠実だとして人々の心を掴んできたことがThe Quadなどの情報サイトにおける比較記事から分かる。

 アマゾンなどショップサイトの評価も高く、「固くないのに噛みごたえがあって、ガムみたいに長持ちする」「アメリカ製のソフトキャンディよりも粘着性が低いから歯につまらない」「大好きだけれども、この中毒性が憎い!」など、ハイチュウにすっかり魅了された投稿が多い。

【アメリカ製ハイチュウの味は?!】
 アメリカで出回っているハイチュウは実は台湾製。キャンディのショップサイトRoyal Candy Companyの分析によると、日本製に比べて台湾製は少しゴツく、噛みごたえがありすぐには口の中で溶けないようだ。また、果汁の香りや味、甘味もより強いという。アメリカ製のハイチュウもきっとお国柄を反映した違いがでるだろう。どんな商品が出来上がるのか楽しみだ。

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Text by NewSphere 編集部