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	<title>NewSphere</title>
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	<description>世界と繋がるミレニアル世代に向けて、国際的な視点・価値観・知性を届けるメディアです。</description>
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		<title>移民問題を語りにくいドイツ　首相の「都市景観」発言、プールの啓発ポスターが波紋</title>
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		<pubDate>Mon, 27 Oct 2025 03:34:30 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Society]]></category>

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		<description><![CDATA[　ドイツのメルツ首相の「Stadtbild」発言が波紋を広げている。「都市景観、街並み」などと訳せるが、先週、ドイツが2024年8月から2025年8月までの新規難民申請者数を60%削減したという文脈で、首相は「しかし都市 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　ドイツのメルツ首相の「Stadtbild」発言が波紋を広げている。「都市景観、街並み」などと訳せるが、先週、ドイツが2024年8月から2025年8月までの新規難民申請者数を60%削減したという文脈で、首相は「しかし都市景観の中では依然としてこの問題が残っている（ため、連邦内務大臣は大規模な送還を可能にし、実行する手続きを進めている）」と述べた。</p>
<p>　この言葉が何を表すのかは直感的に分かりにくいが、一部の政治家は「都市部に多い、見た目が外国人風の人々を軽率に対象化している」として激しく批判し、謝罪を求めた。ところが、翌週の10月20日、首相は謝罪を拒み、「娘を持つ者なら自分の言わんとすることは分かるはずだ」と強調した。やはり、一部の政治家や学者が指摘したように、移民・難民と犯罪、特に性犯罪とを結びつけているようだ。</p>
<p><strong>◆議論を避けるのは得策なのか</strong><br />
　この夏、ドイツ各地の公共屋外スイミングプールで、「肌の浅黒い男性たち」による女性や少女への痴漢行為が相次いだとして、各地で啓発キャンペーンが実施された。ところが、一部施設の<a href="https://www.welt.de/vermischtes/article256340558/bueren-frau-begrapscht-jungen-mit-dunkler-hautfarbe-schwimmbad-irritiert-mit-plakataktion.html" target="_blank" rel="noopener">ポスター</a>が「現実を反映していない」として物議を醸した。</p>
<p>　ノルトライン・ヴェストファーレン州ビューレンでは、恐ろしい表情の中年の白人女性がプールの水面下で、義足をつけた肌の黒い少年の臀部に触れている図柄が提示された。別の施設のポスターでは、加害者が金髪男性として描かれ、同じように批判された。施設側としては「ステレオタイプを避けるため」というのが意図だったようだ（キャンペーンページは現在閲覧できない）が、受け手の多くは逆に現実からの目逸らしと受け止めた。実際には、移民・難民による性犯罪はすでに長年ドイツを悩ませており、曖昧なやり方に市民たちの怒りがついに爆発した格好だ。</p>
<p><center></p>
<blockquote class="twitter-tweet">
<p lang="de" dir="ltr">Stadt verteidigt Freibad-Kampagne – Plakat mit grapschender Frau abgehängt <a href="https://t.co/tQltjmTWGJ">https://t.co/tQltjmTWGJ</a> <a href="https://t.co/6Ba4oQwv0A">pic.twitter.com/6Ba4oQwv0A</a></p>
<p>&mdash; WELT (@welt) <a href="https://twitter.com/welt/status/1941024796977869043?ref_src=twsrc%5Etfw">July 4, 2025</a></p></blockquote>
<p> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> </center></p>
<p>　「はっきり言って、（加害者は）ほとんどが難民申請者だ」と警察連邦組合副議長マヌエル・オステルマン氏は自身のXで述べた。さらに、政治家がこの種の問題に長年沈黙してきたのは、いわゆるポリティカル・コレクトネスのためだと主張する。政治家は「人種差別に関する誤った議論を恐れて事実を明らかにしない」とし、難民による犯罪には経済的制裁も含め厳しく対処すべきだと続ける。</p>
<p><strong>◆犯罪は減少しても不安は増加</strong><br />
　一方で、警察データから各犯罪における移民・難民の比率を特定するのは容易でない。報道でも容疑者の人種や国籍は伏せられていることが多い。ただ、ベルリン経済研究所の<a href="https://www.diw.de/de/diw_01.c.968457.de/publikationen/wochenberichte/2025_30_1/das_sicherheitsgefuehl_in_deutschland_ist_sozial_und_regional_ungleich_verteilt.html" target="_blank" rel="noopener">研究</a>では、2014年以降犯罪件数が低下している一方で、市民の犯罪に対する不安はむしろ高まっているとされる。2015年以降の難民流入やテロ多発、また2015年大晦日のケルン集団性暴行事件が現在でもトラウマとなっている結果だろう。そして、右派過激派やポピュリストはこうした国民感情を巧みに利用してきた。</p>
<p>　そうした状況を踏まえると、ステレオタイプを助長したくなかったというプール施設の配慮もわかる。では、加害者・被害者の人種がわからないように、架空の生物ででも表せばよかったのか。それも違うだろう。表面をごまかしても人種間の問題の根本的な解決にはならない。今のドイツは、歴史的経緯を考えれば仕方がないかもしれないが、人種間の問題について過度に神経質になっているように映る。</p>
<p>　パレスチナ問題でも同様だ。最近はメルツ首相が多少イスラエル批判を口にし、空気はわずかに緩んだが、少し前まではイスラエル批判がほぼ封じられたような雰囲気があった。2023年11月には、当時の副首相ロベルト・ハーベックが「イスラエル国旗を燃やすことは犯罪であり、ハマスのテロを称賛することも犯罪だ。ドイツ人なら法廷で責任を問われる。非ドイツ人は居住資格を失うリスクがある。居住許可証をまだ取得していない者は、国外追放の根拠となる」と警告した。特定のグループを念頭に置いた発言だろうが、移民全体の言論の自由を脅かすとの懸念も根強い。</p>
<p><strong>◆ドイツ人とは何なのか</strong><br />
　<a href="https://www.bpb.de/kurz-knapp/zahlen-und-fakten/soziale-situation-in-deutschland/61646/bevoelkerung-mit-migrationshintergrund/" target="_blank" rel="noopener">2024年時点</a>で、ドイツの総人口の約30%が外国ルーツとされ、そのうち63%が移民、37%がドイツ生まれだ。別の切り口では51.7%がドイツ国籍、48.3%が外国籍となる（ひと口に外国ルーツといってもさらに複雑な分類があり、ここでは踏み込まない）。同年、外国ルーツを持つ5歳未満の子供は42.6%に達した。このように多様な人々が共存するなかで、摩擦回避を理由に議論を避けることも、固定観念を助長することも、いずれも解決策にはならない。</p>
<p>　ドイツの場合、「男らしさの認識の異なる文化圏」からの移民・難民の統合にことのほか苦労している。市民権を得る際の試験を見てみても、イギリスやカナダなどは地理や歴史に関するものが多いが、ドイツのそれには男女の平等に関するものが散見される。たとえば、〈18歳の娘が恋人と同棲を始めました。あなたに何ができますか？〉（正解:何もできない）、あるいは、〈こういう場合、ドイツでは普通どうしますか？〉（正解:握手する、など。2020年には女性公務員との握手を拒んだ試験合格者が帰化を取り消されたケースもある）。多様な文化を共存させるためにも、ホスト国の文化を尊重することが要であるし、そのためには対話や教育が重要なのではないか。</p>
<p>　筆者自身もドイツへ移民した身だ。だからこそ、移民や難民による犯罪には強い怒りを覚える。一部の移民・難民の犯罪が、外国出身者全体の安全を脅かしかねないからだ。「外国人は犯罪者」というイメージが定着すれば、逆に白人至上主義者の標的にされかねない。実際に今年、病院に勤務していたイスラム系の若い外国籍女性が見知らぬドイツ人男性に殺害されるという痛ましい事件も起きている。住民の40%以上が外国人・移民背景のドイツ人であるベルリンのベルリナー・モーゲンポスト紙がStadtbild発言について同地の女性に<a href="https://www.morgenpost.de/bezirke/mitte/article410268956/merz-legt-nach-stadtbild-aussage-nach-so-reagieren-berliner.html" target="_blank" rel="noopener">意見を聞いている</a>が、評判は芳しくない。性犯罪から身を守ることはもちろんだが、そこに移民男性と白人ドイツ人男性の区別はないという。</p>
<p><strong>◆すでに移民社会の日本</strong><br />
　自分も移民であるがゆえに、日本で外国人排斥の声が高まっていると聞くと胸が痛む。筆者は在日多国籍企業の従業員に日本語トレーニングを行っているが、在日数年で日本語がほぼ完璧に話せるヨーロッパ系の若い男性は「以前は自分も日本社会の一員だと感じていましたが、最近の一連の流れでやはり自分は部外者なのだと思うようになりました」と語る。本来なら日本と世界との架け橋となるはずの人材に疎外感を与えているのは残念だ。</p>
<p>　多くの移民は法を守り、日本社会に溶け込もうとしている。些細なことでも後ろ指をさされがちな立場だからこそ、言動に人一倍気を配っているはずだ。そして同じ移民・難民の犯罪や、外国人観光客の無責任な振る舞いには、だれよりも憤りを覚えているに違いない。</p>
<p>　移民を受け入れなければ今後日本が立ち行かないのは、もはや周知の事実だ。というより、外国人はすでに多くの分野を支えている。現在のように経済状況が厳しい局面でも移民が日本を選ぶのは、魅力的な文化、清潔で安全な社会、便利なライフスタイルに加え、「礼儀正しく心優しい」と評される国民性があるからではないか。</p>
<p>　2024年には日本で誕生した赤ちゃんの3%が外国籍、また在留外国人も総人口の約3%に達した。「不法滞在者ゼロプラン」のような規制強化だけでなく（そもそも、undocumented immigrantを「不法」と訳し自動的に犯罪者のように扱うのは改めるべきだ）、共存の道を模索することが最重要課題だ。ドイツのようにポリコレを気にしすぎて何も言えなくなるのではなく、対話のできる社会を目指すべきで、その方向に、日本はまだ十分に間に合う。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>【訳者解説】北斎の娘、亡霊となって自作を追う——小説『赤富士と応為、そしてボストンの男たち』</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20251021-2/</link>
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		<pubDate>Tue, 21 Oct 2025 01:34:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　葛飾北斎の娘の栄、画号応為については以前こちらでも書かせていただいたが、カナダのベテラン作家キャサリン・ゴヴィエ氏（元ペン・カナダ会長、カナダ勲章受章者）の北斎と応為シリーズの翻訳に携わることができたおかげで、たくさん [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　葛飾北斎の娘の栄、画号応為については以前<a href="https://newsphere.jp/culture/20230711-2/">こちら</a>でも書かせていただいたが、カナダのベテラン作家キャサリン・ゴヴィエ氏（元ペン・カナダ会長、カナダ勲章受章者）の北斎と応為シリーズの翻訳に携わることができたおかげで、たくさんの専門家の声を聞き、応為について多くを知ることができた。</p>
<p>　といっても、応為の生涯についてはほとんどが謎のままだ。現存する落款入りのたった十点ほどの作品が、応為の存在と実力を世に示しているにすぎない。父北斎をして「美人画では娘に敵わない」と言わしめ、また一時期北斎をも凌ぐ稼ぎを得たこともある優秀な芸術家の詳細が不明とは、一体どういうわけなのだろう（菊之画の注文にて父以上の報酬を得たという記録が残されている（1））。</p>
<p>　最晩年の北斎の多作を学者たちが疑問視しながらも、誰一人として応為代筆の可能性に触れないなか、フィクションという形で真相解明に挑戦したのがゴヴィエ氏の前作『北斎と応為』（彩流社、原題：The Ghost Brush）だ。本作が学界に与えた影響は、ニューヨークのメトロポリタン美術館の日本美術キュレーターであるジョン・カーペンター博士も認めるところだ。</p>
<p>　あるいは、応為には代筆をしているつもりはなかったのかもしれない。洋の東西を問わず、高名な芸術家や職人が工房として共同作業することは、中世では珍しくなかった。北星部屋の一員として作品を仕上げることに、応為は何の抵抗もなかったのかもしれない。その意味では、杉浦日向子氏の『百日紅』版の、飄々（ひょうひょう）と作画に集中する応為が、私たち日本人の応為像として一番しっくりくるかもしれない。</p>
<p>　ただ私は、カナダ人著者の目線で描く「ちょっと洋風の応為」もそれはそれで楽しいと思う。自我に目覚め自分探しを始める応為、女性に対する不当な扱いに抗議する応為。小説『北斎と応為』の続編『赤富士と応為、そしてボストンの男たち』（彩流社）では、亡霊となって蘇った応為が、海外に流出した自分の作品の行方を追うストーリーだ。</p>
<p>　本書にはウィリアム・ビゲロー、アーネスト・フェノロサ、エドワード・モースの三人のボストン人が登場する。ボストンには日本国外最大級の日本美術コレクションがあるが、多くは彼らが集め、寄贈したものだ。1884年、日本政府の命を受けたフェノロサは文部省図画調査会委員として、岡倉天心らとともに古社寺宝物調査を行い目録を作成する傍ら、浮世絵などの美術品も収集した。そこにはもちろん北斎作とされる作品も含まれていた。明治初期の混沌、そして日本自体が自国の芸術の価値を評価できないでいるなか、集められた芸術品の行方も次第にうやむやになっていく。</p>
<div id="attachment_356996" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-356996" class="size-full wp-image-356996" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_02.jpg" alt="" width="1200" height="835" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_02.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_02-300x209.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_02-1024x713.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_02-768x534.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-356996" class="wp-caption-text">ボストン美術館所蔵の葛飾応為『三曲合奏図』｜<a href="https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Three_Women_Playing_Musical_Instruments.jpg" target="_blank" rel="noopener">Wikimedia Commons</a></p></div>
<p>　のちに一行は帰国し、フェノロサはボストン美術館東洋部長に就任するが、年若い助手との不倫が原因で、街の権力者であるビゲローと仲違いし、失業することとなる。堅苦しいことで知られる当時のボストン社会では、不倫・離婚は許されることではなかった。やがて再婚したフェノロサは、夫婦で再び日本を訪れるが、前回のような政府の後ろ盾もなく、生活は困窮していく。</p>
<p>　フェノロサは糊口を凌ぐため、世紀の変わり目に北斎展を数度主催する。出展は自らの所蔵品や借りものだが、注目すべきは1900年に小林文七という美術商と組み、東京で行われた「北斎・葛飾派　肉筆画展」のカタログだ。カタログの発行は展覧会の1年後だが、フェノロサはその中でいくつかの作品を、はっきりと「栄女筆」と記しているのだ。モースも応為の作品に言及している。フェノロサがそう判断するに至った過程を、ゴヴィエ氏は応為の幽霊をとおして想像力豊かに描いている。本書にはカタログからの抜粋も含まれているので詳しくはそちらに目を通してみてほしいが、それにしても、それほどの応為の評価は一体どこへ行ってしまったのか。それについても、ゴヴィエ氏は綿密な調査に基づいた推論を展開する。</p>
<p>　ボストン・コネクションのほか、もうひとつの文脈として本作が辿るのがフェミニズムの歴史だ。そう遠くはない昔、離婚が恥とされ、女性に選挙権はなく、意見は重視されなかった。そんな時代に生きるフェノロサの二度目の結婚相手であるメアリーは、自らも成功した作家でありながら、作品に男性のペンネームを使ったり、フェノロサの「影」としての役割に徹したりしている。メアリーもまた、愛する男性に功績を奪われたアーティストの一人だ。</p>
<p>　そんなメアリーと応為が次第に心を通わせるようになる過程、そして二つの世界の融合が、本作の真のクライマックスかもしれない。近年では、失われた女性芸術家たちの名誉回復の兆しが見える。ロダンとカミーユ・クローデルの関係はよく知られているが、最近では2024年、フランスのピカソ美術館が、ピカソの元パートナーで、彼と社会とによって名誉を傷つけられたフランス人画家フランソワーズ・ジローの作品の展示を開始している。</p>
<p>　いつかこの日本で、晴れて「応為展」が開かれる日が来るだろうか。</p>
<p><img loading="lazy" decoding="async" class="alignnone size-full wp-image-356990" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_01.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_01.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_01-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_01-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2025/05/Oi_01-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></p>
<p>　右から、ゴヴィエ氏、カーペンター博士、サラ・トンプソン博士（ボストン美術館 テリー＆ブラッドリー・ブルーム日本版画キュレーター）。日本人研究者の久保田一洋氏と並び、ゴヴィエ氏が敬愛する2人だ。トンプソン博士は、ゴヴィエ氏のために何時間も割いて、ボストン美術館所蔵品の応為作の可能性を検討してくれたという。ただ、大筋で合意はしても、学術的に作者を変えるのは簡単ではないと、ゴヴィエ氏も言う。（2017年に大英博物館での北斎シンポジウムにて筆者撮影）</p>
<p>（1）久保田一洋「應為栄女の行方」、『季刊プリンツ21』（31号）、1993年10月。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>葛飾北斎の古今東西への影響を見る…米ボストン美術館で展覧会</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20230711-2/</link>
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		<pubDate>Tue, 11 Jul 2023 02:00:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　現在アメリカのボストン美術館（MFA）で開催中の「北斎：インスピレーションと影響」展に、『北斎と応為』（彩流社）著者のカナダ人作家、キャサリン・ゴヴィエ（Katherine Govier）氏と行ってきた。氏は北斎の娘、 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p><em>　</em>現在アメリカのボストン美術館（MFA）で開催中の「北斎：インスピレーションと影響」展に、『北斎と応為』（彩流社）著者のカナダ人作家、キャサリン・ゴヴィエ（Katherine Govier）氏と行ってきた。氏は北斎の娘、葛飾応為の活躍を早くから指摘してきた人物だ。2017年にも一緒に大英博物館の北斎展を訪れたのだが、当時メトロポリタン美術館（ニューヨーク）の日本美術キュレーターであったジョン・カーペンター博士が基調講演の最中に壇上から氏に向かって「過去5年間で応為に注目が集まるようになったのはあなたのおかげですよ、キャサリン」と<a href="https://newsphere.jp/culture/20170530-2/">語りかけた</a>場面が忘れられない。</p>
<p><em>　</em>今回のボストン美術館の北斎展は、そのタイトルからも予想できるように、北斎自身よりも彼の与えた影響がテーマとなっている。北斎をして「美人画ではかなわない」と言わしめた娘の応為だが、現存する落款入りの作品はたった十数点と極端に少ない。ゴヴィエ氏をはじめ、北斎最晩年の作品のいくつかは応為によるものではないかと考える学者や研究者、芸術家が増えてきているが、今回、もしかしたら新たに応為の作品を見ることができるのではないかと、期待に胸を膨らませてボストンに向かった。</p>
<div id="attachment_101042" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-101042" class="size-full wp-image-101042" src="https://master.newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_01.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_01.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_01-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_01-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_01-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-101042" class="wp-caption-text">キャサリン・ゴヴィエ氏。元ペン・カナダ会長で、カナダ勲章受賞者。『富嶽三十六景』の「凱風快晴」通称「赤富士」と。麓の詳細な描き込み、右上がりの構図などから、赤富士も応為作ではないかと考えている。</p></div>
<p><strong>◆「北斎作」から「作者不詳」に</strong><br />
<em>　</em>展示は大きく二部に分かれていた。まず、北斎とその門下生たちの作品。次に、『冨嶽三十六景』の「神奈川沖浪裏」いわゆる「ビッグ・ウェーブ」と、それに影響を受けた古今東西のアーティストたちの作品だ。応為作と記載のあるのは残念ながら『三曲合奏図』のみだったが、それでもこうして見比べてみることで、あまたの門下生の中で応為の実力がどれほど抜きん出ていたかがよくわかる。さらに、これまでは北斎作とされてきた『月下のうぶめ図』が作者不詳に変更されていた。想定作年が北斎死後とされたためだが、女性がモチーフである点、空疎な背景、右上がりの構図など、応為の作品の特徴と言われる要素が多々ある。</p>
<div id="attachment_101043" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-101043" class="size-full wp-image-101043" src="https://master.newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_04.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_04.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_04-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_04-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_04-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-101043" class="wp-caption-text">『月下のうぶめ図』（およそ1850年）　以前は北斎作とされていたが、作者不詳となった。</p></div>
<p><em>　</em>「大波」の方は海外の芸術家およびポップアートが中心だ。<a href="https://www.nytimes.com/2023/06/22/arts/design/hokusai-boston-museum-fine-arts-review.html" target="_blank" rel="noopener">ニューヨーク・タイムズ</a>が指摘するように、こちらの方は雑多な印象は否めず、「これら見たままの波や隆起ではなく私が本当に望んでいたものは、ジャポニスムを特徴づけ（中略）アジアと西洋の交流を照らし出す象徴主義だった」という印象にも頷ける。ただ、ジャポニスムがモネ、ゴーギャン、ゴッホなど、ヨーロッパの偉大な芸術家に与えた決定的影響を、知識としてはわかっていても、それを実際に見比べる機会がなかった者としては、今回のキュレーションは非常に興味深いものだった。たとえば、モネの『睡蓮』と北斎の『李白観瀑図』を横並びで見比べられる。</p>
<p><em>　</em>確かに、レゴの大波は「ギフトショップに留まるべき」（ニューヨーク・タイムズ）かもしれない。フィギュアスケーターの羽生結弦選手のポートレートや『鬼滅の刃』のポスターも然り。ただ、奈良美智作品のようなスピンオフはアリなのではないか。そもそも、浮世絵は庶民の娯楽として昇華したものだ。ウォーホルやリキテンスタイン、草間彌生の作品もある。</p>
<div id="attachment_101045" style="width: 1210px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" decoding="async" aria-describedby="caption-attachment-101045" class="size-full wp-image-101045" src="https://master.newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_03.jpg" alt="" width="1200" height="800" srcset="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_03.jpg 1200w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_03-300x200.jpg 300w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_03-1024x683.jpg 1024w, https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2023/07/hokusai_03-768x512.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /><p id="caption-attachment-101045" class="wp-caption-text">レゴの大波</p></div>
<div class="nextPageTitle"><a href="https://newsphere.jp/culture/20230711-2/2/"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/25b6.png" alt="▶" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />︎次のページ　日本国外で最大級のコレクション</a></div>
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		<title>上野千鶴子氏インタビュー「日本の寛容さを世界に示せるように」 2020年にむけて</title>
		<link>https://newsphere.jp/sustainability/20200112-1/</link>
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		<pubDate>Sun, 12 Jan 2020 01:00:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Sustainability]]></category>

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		<description><![CDATA[　2019年末、伊藤詩織さんの民事訴訟勝訴と、世界経済フォーラム（WEF）のジェンダーギャップ指数で日本がさらに順位を下げ153ヶ国中121位という、日本の女性の立場を象徴する対照的な二つのニュースがほぼ同時に世間を賑わ [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　2019年末、伊藤詩織さんの民事訴訟勝訴と、世界経済フォーラム（WEF）のジェンダーギャップ指数で日本がさらに順位を下げ153ヶ国中121位という、日本の女性の立場を象徴する対照的な二つのニュースがほぼ同時に世間を賑わした。日本でフェミニズムが再び活気を帯びてきたように見える昨今だが、世界的に見るとまだまだなのか。2020年、私たちにできることはあるのか。上野千鶴子東京大学名誉教授に話を伺った。</p>
<p><strong>——昨年は、男女平等への貢献を讃えて、フィンランド政府より表彰されましたね。すばらしい快挙ですが、報道が少なかったように思いました。</strong></p>
<p>　あれでも多かったほうだと思います。日本では「ジェンダー」も「フィンランド」もメディアに登場する機会の少ない話題です。あのとき、いくつかのメディアが「フィンランドは男女平等先進国」というイメージをきちんと伝えられたので、後のサンナ・マリン新首相誕生が大きく報道される土台ができたのではないでしょうか。その意味でフィンランドの方から見ても（授賞は）外交的に良策だったのではないかと思いますが、私にスポットライトが当たった原因は、やはり東京大学入学式での祝辞スピーチでしょう。</p>
<p><strong>——先月12月8日の<a href="https://www.nytimes.com/2019/12/08/world/asia/tokyo-university-women-japan.html" target="_blank">ニューヨーク・タイムズ</a>でも、先生のスピーチが引用されていました。</strong></p>
<p>　私が理事を務める認定NPO法人ウィメンズ・アクション・ネットワーク（WAN）のサイトには国際ページがあり、おもに英語で配信しています。東大スピーチは6つの言語に翻訳されました。日本のフェミニズムは海外でその認知度を上げています。</p>
<p><strong>——フィンランド大使館での授賞式のときに、政府の方々とお言葉を交わされたかと思いますが、女性の社会進出に関して何か印象に残ったことは？</strong></p>
<p>　女性初の大統領であるタルヤ・ハロネン元大統領に、「女性指導者には何が必要か」とたずねたときに、「sense of humor（ユーモアのセンス）」という答えが返ってきました。政治には役に立たないけれど（笑）、自分のメンタルを維持するのに大切だ、と。そのとき、さすが、苦難を切り抜けて、ここまで上り詰めた人だと思いました。フィンランドだってスウェーデンだって、ほんの半世紀前までは保守的な男性社会だった。それが変わってきた。いや、「変えてきた」んです。</p>
<p><strong>——バッシングなどをかわし精神衛生を維持するのにユーモアが必要だったのでしょうね。彼女たちはなぜ社会を変えることができたのでしょうか。</strong></p>
<p>　政策に強制力をもたせてきたことでしょう。どんなに耳障りのいい政策でも、実効性がなければ意味がありません。たとえば昨年、日本では参議院議員選挙がありましたが、それに先駆けて「候補者男女均等法」が国会で全会派満場一致で成立したにもかかわらず、女性議員数は選挙前後でまったく変化のない28名。こういうポジティブ・アクションは強制力や罰則規定がないと効果がありません。たとえば、達成しなかった場合政党交付金を支給しないとか、達成率に応じて支給するとか、そういう罰則を設けないことには「口先だけの法律」ということになってしまいます。それをきちんとやってきたのがフィンランドです。</p>
<div class="nextPageTitle"><a href="https://newsphere.jp/sustainability/20200112-1/2/"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/25b6.png" alt="▶" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />︎次のページ　日本社会の課題、2020年に目指すもの</a></div>
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		<title>ドイツの町が日本フィーバーに！ バドミントン・ドイツOP観戦記</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20190308-4/</link>
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		<pubDate>Fri, 08 Mar 2019 11:00:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　先週末はカトリックのカーニバルだった。たいてい2月なのだが、今年は暦の関係で3月となった。ドイツでは例によってケルンやデュッセルドルフで盛大なお祭り騒ぎとなり、朝から仮装の人々がビールを片手に街を行き交った。 　そんな [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　先週末はカトリックのカーニバルだった。たいてい2月なのだが、今年は暦の関係で3月となった。ドイツでは例によってケルンやデュッセルドルフで盛大なお祭り騒ぎとなり、朝から仮装の人々がビールを片手に街を行き交った。</p>
<p>　そんな雰囲気をよそに、デュッセルドルフ近郊のミュルハイムという小さな町は、日本フィーバーに染まっていた。バドミントンのヨネックス・ジャーマン・オープンが開催されていたのだが、トーナメント上位がほぼ日本一色となったのだ。結果はすでに報道されているとおり、5種目中3種目で日本が優勝、1種目で準優勝を果たした。</p>
<p><strong>◆「バドミントンを支配する国」日本</strong><br />
　ジャーマン・オープンは1955年から続く由緒ある大会だ。14年前からルール川沿いのこのミュルハイムが開催地となっている。週末に近郊の人々が散策に訪れるような、風光明媚でのどかな町だ。一方で、ドイツバドミントン連盟の本拠地でもある。2016年の時点で、ドイツ全16州に19万人近い会員を抱える。地元クラブでは昨年ユースで2組の全国一を出し、また残念ながら今回は早々に敗退した、中国系ドイツ人で今年のドイツ選手権女子シングルス優勝のイヴォンヌ・リー選手もこの地を本拠地としている。</p>
<p>　連盟の会長は大会前から「（今年も）またアジアが席巻するだろう」と予想したが、果たして決勝は日本、中国、韓国、タイ、韓国の激戦となった。</p>
<p>　早くからソールドアウトとなっていた土曜日の準決勝では試合開始前、元ドイツ代表の選手たちが「バドミントンを支配する国」と、日本の躍進を讃えた。また、土曜・日曜と、ドイツ人の和太鼓チームが和楽を披露した。唯一残ったヨーロッパ人であるデンマークのハンス＝クリスチャン・ヴィッティングス選手には会場・司会ともに多大な声援を寄せたが、結局は桃田賢斗選手の華麗なプレーにため息をついた。</p>
<p>　ドイツでは、桃田選手に好んで「Weltmeister」という枕詞を使う。「世界一」の意味なので、女子でもダブルスでも「Weltmeister/in/nen」なのだが、ほかの選手名とは必ずしもセットで使われるわけではない。どうやらコートで神々しささえ漂わせる桃田選手への最大の賛辞のようだ。</p>
<p>　全アジア対決となった決勝は準決勝に比べ、会場はかなりすいていた。男子はどちらも日本人対決だったこともあり、応援の声も控えめだった。一方、女子シングルスでは会場がおおいに盛り上がった。大接戦の末、山口茜選手が25点を取り試合が終了すると、会場は総立ちとなり両者の健闘を讃えた。</p>
<div class="nextPageTitle"><a href="https://newsphere.jp/culture/20190308-4/2/"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/25b6.png" alt="▶" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />︎次のページ　日本人の声援少なく</a></div>
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		<item>
		<title>「禁止本週間」に考えたい文学とLGBT（コラム）</title>
		<link>https://newsphere.jp/culture/20180926-1/</link>
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		<pubDate>Wed, 26 Sep 2018 09:30:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　9月の最終週は「禁止本週間」として知られる。おもにアメリカの学校や図書館関係者から抗議を受けたり、図書館から排除されたりした本に注目を集めるのが目的だ。なぜなら、それらの本こそ多くの場合、私たちが向き合わなければならな [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　9月の最終週は「禁止本週間」として知られる。おもにアメリカの学校や図書館関係者から抗議を受けたり、図書館から排除されたりした本に注目を集めるのが目的だ。なぜなら、それらの本こそ多くの場合、私たちが向き合わなければならない最も重要なテーマを扱っているからだ。歴代禁止本を見ても、一般に「名作」と言われている作品が多い。</p>
<p>　アメリカ図書館協会（ALA）とアムネスティ・インターナショナルによって率いられるこのキャンペーンは1982年から続いている。2017年、アメリカで禁止された、あるいは抗議を受けた416冊のうち、トップ10を<a href="https://bannedbooksweek.org" target="_blank">禁止本週間のサイト</a>で見ることができるが、そのほとんどがジェンダー・アイデンティティを扱った作品であることがわかる。2016年には多くのグラフィック・ノベル（漫画）が禁止されたが、それもほとんどがLGBTのキャラクターが登場するという理由だった。　</p>
<p><strong>◆LGBTのキャラクターは不必要なのか</strong><br />
　2016年の禁止本リストのトップ、『This One Summer』というグラフィック・ノベルにも、LGBTのキャラクターが登場する。主人公の12歳の少女二人が、次第に大人へと成長いく過程を描いた話だ。グラフィック・ノベルとして初めて由緒ある賞を受賞したにもかかわらず、性的にあからさまな表現や、ドラッグなどが登場するという理由で、プレティーンやトゥイーン（10歳前後）の子供たちに「適切でない」として、全米の学校の図書館から排除されていった。</p>
<p>　著者のマリコ・タマキ氏、イラストレーターのジリアン・タマキ氏は日系カナダ人のいとこ同士。本作カナダ版、そして前作の『Skim』を出版したカナダの児童書専門出版社グラウンドウッドブックス社と、同系列のアナンシ出版社は、どちらもアメリカ資本を受けないカナダの独立出版社として、良心に基づいた本を出し続ける、カナダ人が大変誇りにしている出版社だ。</p>
<p><strong>◆なぜLGBTの存在を隠す？</strong><br />
　タマキ氏は<a href="https://www.washingtonpost.com/news/comic-riffs/wp/2017/09/25/banned-books-week-half-of-the-most-challenged-books-including-bill-cosbys-tale-are-illustrated/" target="_blank">ワシントン・ポスト紙</a>に対し、LGBTQ（Qすなわち queer「変わった」または questioning「不明の」が加わることも多い）のキャラクターが登場するだけで若い読者に「適切でない」というレッテルを張ることを糾弾し、「クイアなコンテンツのせいで本を図書館から取り除くことを望む人はみな、LGBTQの読者たちに対して、彼らの存在がなぜ図書館に存在するべきではないのかを説明しなければならないはずだ」と主張している。</p>
<p>　そこに出てくる表現がいくらきわどくても、それは文学表現上意義のあることであるはずだ。それを、ランダムに拾い上げた言葉で判断し禁書扱いするのは、それこそ不適切なセンサーシップ「検閲」以外の何物でもない。そして、歴史的に見て、検閲のある社会は健全な社会ではない。タマキ氏は、<a href="https://pen.org/the-principal-of-the-thing/" target="_blank">アメリカPEN</a>から求められた検閲に関するコメントでも、結局大人の推定で、子供にはこれは早い、子供には理解できない、と決めてしまっているだけだと指摘する。子供が狼狽する、と。</p>
<p>　しかし「狼狽することはいいことだ」とタマキ氏は言う。たとえば戦争、たとえば同性愛、たとえば家庭内暴力。自分自身が体験したことのない世界を、まるで自分自身の経験のように追体験させるのが良質の文学だ。タマキ氏は文学の可能性を信じ、「自分自身以外の経験を理解することこそが、共感の心を育てる社会的感情教育の要」だと述べている。LGBTに限っても、理解の必要性がある人物は洋の東西を問わずまだまだたくさんいるのに、肝心の本が禁止されてしまってはどうしようもない。</p>
<p><strong>◆ヒラリーやヘレン・ケラーも禁止？</strong><br />
　ほとんどの本については、抗議だけで「禁止」というわけではないという反論もある。つい先週には、テキサス州の教育委員会がヒラリー・クリントンやヘレン・ケラーに関する著書を州のカリキュラムの課題図書からはずす案に賛成票を投じ、物議をかもした（最終決議は11月）。必須ではなくなるだけで、教師がそれらの本を扱うのを禁ずるわけではないとはいうが、アメリカ史上初の女性大統領指名候補となったクリントンや、私たちにも馴染み深い、重度の障害を克服したケラーなどが「もはや重要ではない」とするメッセージに、民主党議員などから反発が起こっている（<a href="http://time.com/5397204/texas-board-of-education-remove-hillary-clinton-helen-keller/" target="_blank">タイム誌</a>）</p>
<p>　かつて「頭のいい子を育てるにはどうすればいいか」という質問にアインシュタインは「おとぎ話を読ませなさい」と答えたという。つまるところ、自分の理解を超える世界を理解するには想像力が必要であり、想像力を育むためには文学が必要なのだ。そのためには実世界を反映するような文学が必要であり、実世界を反映するならその構造を正しいプロポーションで反映する必要がある。人文系学問を軽視する昨今の風潮も非常に遺憾だが、当の文学に関わる人間たちがキャラクター構成で世界を狭めてしまってよいものだろうか。</p>
<p><strong>◆「国民の寝室に、国家の出る幕はない」</strong><br />
　国土の大部分が同じ英語圏だが人口のかなり少ないカナダは、アメリカの出版界の影響を受けやすい。実は筆者は、グラウンドブックスとアナンシでインターンとして働かせてもらったことがある。グラウンドウッドブックスは他にも、マイノリティやカナダ先住民の主人公を扱った作品を率先して出版している。カナダはとくにこれらの問題に対する意識が高い。</p>
<p>　リベラルで知られるカナダのトルドー首相は、2017年にカナダの過去の性的少数者差別を謝罪している。また、その父ピエール・トルドーも第15代カナダ首相として2期務めている。世界に先駆けてカナダが多文化共存政策を採択したのは父トルドーの時代であり、また法相時代には「There’s no place for the state in the bedrooms of the nation.（国民の寝室に、国家の出る幕はない）」という名言を残し、同性愛行為を犯罪とする当時の法律から同性愛者を擁護している。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>話題動画：はぐれイッカクを「養子」にしたシロイルカの群れ　カナダ</title>
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		<pubDate>Thu, 20 Sep 2018 10:28:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Society]]></category>

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		<description><![CDATA[　カナダはケベック州、ザグネ川がセント・ローレンス川に流れ込む地点に位置するタドゥサックは、クジラやイルカが多く集まる地域として知られる。夏場にはホエールウォッチングを楽しもうとする観光客で賑わう。 　同地は、環境保持に [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　カナダはケベック州、ザグネ川がセント・ローレンス川に流れ込む地点に位置するタドゥサックは、クジラやイルカが多く集まる地域として知られる。夏場にはホエールウォッチングを楽しもうとする観光客で賑わう。</p>
<p>　同地は、環境保持に貢献する科学者や研究者の非営利団体であるGREMM（海洋哺乳類の調査と教育グループ）の本拠地であるが、同団体が７月に公開した、ベルーガ（シロイルカ）の群れに保護されたイッカクの様子を撮影したドローン映像が話題となっている。</p>
<div id="adInsertion_1"></div>
<p><strong>◆ラッキーな子クジラ</strong><br />
　優雅に泳ぐ真っ白なベルーガの群れに紛れているのは、頭から一本の角が飛び出た、イッカクと呼ばれるクジラだ。GREMMや地元の目撃者によると、この一団は３年連続で同地で目撃されているという。どうやら、迷子になった若いオスのイッカククジラを、ベルーガの群れが「養子」にしたようだ。</p>
<p><strong>＞<a href="https://newsphere.jp/national/20180920-2_2/2/">次のページ　【動画】10匹近いベルーガとイッカクはぴったり寄り添って泳ぎ&#8230;</a></strong><br />
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<div class="nextPageTitle"><a href="https://newsphere.jp/national/20180920-2_2/2/">NEXT</a></div>
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		<title>（動画）はぐれイッカクを「養子」にしたシロイルカの群れ　カナダ</title>
		<link>https://newsphere.jp/national/20180920-2/</link>
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		<pubDate>Thu, 20 Sep 2018 09:15:23 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Society]]></category>

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		<description><![CDATA[　カナダはケベック州、ザグネ川がセント・ローレンス川に流れ込む地点に位置するタドゥサックは、クジラやイルカが多く集まる地域として知られる。夏場にはホエールウォッチングを楽しもうとする観光客で賑わう。 　同地は、環境保持に [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　カナダはケベック州、ザグネ川がセント・ローレンス川に流れ込む地点に位置するタドゥサックは、クジラやイルカが多く集まる地域として知られる。夏場にはホエールウォッチングを楽しもうとする観光客で賑わう。</p>
<p>　同地は、環境保持に貢献する科学者や研究者の非営利団体であるGREMM（海洋哺乳類の調査と教育グループ）の本拠地であるが、同団体が７月に公開した、ベルーガ（シロイルカ）の群れに保護されたイッカクの様子を撮影したドローン映像が話題となっている。</p>
<div id="adInsertion_1"></div>
<p><strong>◆ラッキーな子クジラ</strong><br />
　優雅に泳ぐ真っ白なベルーガの群れに紛れているのは、頭から一本の角が飛び出た、イッカクと呼ばれるクジラだ。GREMMや地元の目撃者によると、この一団は３年連続で同地で目撃されているという。どうやら、迷子になった若いオスのイッカククジラを、ベルーガの群れが「養子」にしたようだ。</p>
<p><strong>＞<a href="https://newsphere.jp/national/20180920-2/2/">次のページ　【動画】10匹近いベルーガとイッカクはぴったり寄り添って泳ぎ&#8230;</a></strong><br />
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		<title>可笑しくてそして痛い……コメディ伝記『アイ,トーニャ　史上最大のスキャンダル』</title>
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		<pubDate>Tue, 01 May 2018 08:00:05 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　1994年、当時のアメリカを代表するフィギュアスケーターであったトーニャ・ハーディング（現在の姓はプライス）の元夫とその一味が、ハーディングのライバルのナンシー・ケリガン選手を襲撃し、利き足の膝を殴打する事件が起こった [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　1994年、当時のアメリカを代表するフィギュアスケーターであったトーニャ・ハーディング（現在の姓はプライス）の元夫とその一味が、ハーディングのライバルのナンシー・ケリガン選手を襲撃し、利き足の膝を殴打する事件が起こった。襲撃事件による怪我を克服してリレハンメルオリンピックに無事出場したケリガンのパフォーマンスは完璧とはいえなかったが、復活を讃えてのことだろう、見事銀メダルを獲得した。</p>
<p>　点数で明確に競う他の多くの競技と違い、フィギュアスケーティングではこのように審査員の主観で得点が左右されたり、「雰囲気」や「イメージ」が重視されたりする。これこそがまさにハーディングの悲劇だった。一時的には全米一のスケーターであったにもかかわらず、貧しい家庭出身のハーディングは「健全なアメリカ家庭のイメージを体現していない」として、正当な評価を受けられないまま、アメリカの憎まれ者に身を落としてしまった。</p>
<p><strong>◆最もお金のかかるスポーツ</strong><br />
　このトーニャ・ハーディングの伝記映画「<a href="http://tonya-movie.jp" target="_blank">アイ,トーニャ　史上最大のスキャンダル</a>」が5月4日より日本公開となる。2017年全米公開の本作品はトロント映画祭の観客賞2位、また本年のアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞で、ハーディングの母親ラヴォーナ役のアリソン・ジャネイが助演女優賞を受賞し、大好評を得た。アカデミーでは主演のマーゴット・ロビーも主演女優賞にノミネートされた。</p>
<p>　フィギュアスケーティングは今も昔も人気競技の1つだが、選手育成には莫大なお金がかかる。<a href="http://time.com/money/5136679/olympic-figure-skating-costs/" target="_blank">タイム誌</a>によると、アメリカで現在、世界レベルを目指して子供に本格的にフィギュアスケーティングを習わせる場合、保護者の出費は年間3万5000から5万ドル（約380〜540万円）になるともいわれ、最もお金のかかるスポーツとされている。</p>
<p><strong>◆「健全なアメリカ人家庭のイメージではない」</strong><br />
　貧しい白人家庭出身のハーディングにはきらびやかなドレスを買うお金もなく、手製のドレスを着て大会に出場していた。ハーディングがどんなに素晴らしい演技をしても、安っぽいドレス、ケバケバしい化粧、他の少女たちと異なる音楽を好む彼女は審査員たちに正当に評価してもらえない。加えて、幼少時から娘を精神的・肉体的に虐待し続けてきた母親の影響で、態度や言葉遣いも悪い。それでもついに1991年、ハーディングは女子選手として史上2人目、アメリカ人選手では初めてトリプルアクセルに成功し（女子世界初は1988年に成功した伊藤みどり選手）、一時的にスターとなる。それもつかの間、早すぎた結婚と夫の暴力から荒んだ生活を送り、体重を増やしてしまい着地に失敗するようになる。1992年のアルベールビルオリンピックに出場するもメダルを逃し、その後は一度スケートを諦める。</p>
<p>　だが、それまで夏季オリンピックと同年、4年ごとに行われてきた冬季オリンピックが、夏季大会と開催年をずらすためにわずか2年後にふたたび開かれることになり、ハーディングにも声がかかる。心を入れ替えて体力作りに励むが、プレッシャーに耐えられなくなったハーディングはやがて逃れたはずの元夫とよりを戻す。そして夫とその仲間が、ハーディングのライバル、ケリガンの襲撃を企てる。ハーディングはそれに関わっていたのか、いなかったのか？<br />
　<br />
<strong>◆真実か、オルタナティブ・ファクトか</strong>　<br />
　抜け出せない貧困と虐待の連鎖、DV（ドメスティック・バイオレンス）の被害者が自分を責めてしまう心理など、現代では徐々に解明されつつあるが、90年代前後にはそのような社会的意識も低かった。生命の危機にさらされながらも結局は夫のもとに戻ってしまうハーディングも、今風に言うなら自己責任、とされただろう。</p>
<p>　ハーディングが求め続けていたものは他ならない、愛、とりわけ母親の愛だ。そしてその母親は最後の最後まで、彼女を裏切り続ける。その母親自身、母の愛を知らなかったようだ。せめてもの救いは、幼少期からのコーチであったダイアン・ローリンソン（ジュリアンヌ・ニコルソン）が決して彼女を見捨てないことだ。</p>
<p>　だが、事件の真の被害者であるナンシー・ケリガンを差し置き、「犯罪者」ハーディングを犠牲者、あるいは英雄のように扱うことに抵抗するメディアも多い。映画はハーディングの事件への関与を示唆しつつも、やはり彼女に感情移入するようにできている。オリンピック後、罪を認める代わりに懲役刑を逃れるものの、スケート界から永久追放され泣き崩れるシーンに同情しない者はいないだろう。だが現実のハーディングは今年に入り事件のプロットに感づいていたことを公的に告白し、<a href="https://www.nytimes.com/2018/01/10/movies/tonya-harding-i-tonya-nancy-kerrigan-scandal.html" target="_blank">ニューヨーク・タイムズ</a>のインタビューでは謝罪を表明する。同紙の記者は数々の虚言や事実との齟齬を指摘しつつも、彼女にとってはそれが「精神的な真実」なのだと擁護する。</p>
<p>　この映画は、ある意味ハーディングの「オルタナティブ・ファクト」なのか。実際のところ、観客は判断しかねる。いくら彼女に同情しても、本当に犯罪に関わったのなら許されるべきことではない。<a href="https://nypost.com/2018/01/11/tonya-harding-doesnt-deserve-her-heroic-second-act/" target="_blank">ニューヨーク・ポスト誌</a>はさらに、真の被害者であるケリガンが映画で、ディズニーのプリンセスのように上品でいけ好かない女として描かれていることをヴィクティム・ブレイミング（性犯罪などで、被害者に落ち度があるといって非難すること）だと糾弾する。実際には、ケリガンも労働者階級の出身だ。</p>
<p><strong>◆本作が映し出す現代社会</strong><br />
　本作は、少なくとも現代社会に重大な問いかけをしている。どんなに才能があっても、貧困・虐待が日常の家庭の子供たちはそこから抜け出せないのか。今日では出身家庭の経済環境と教育水準の関連などがさかんに議論されているが、背景にあるのはアメリカ社会に根強く残る階級意識だ。世界の頂点に立つ能力を持ちながら、それを利用し、潰した大人たちと、彼女を救おうともせず、あげく憎しみの対象、そして最後に笑いものにした社会。持ち上げては、叩き落とす。SNS世代の私たちにも見慣れた光景だ。結局、人間の心理は剣闘士の戦いを喜んで見物する古代ローマ人のそれと大して変わっていないのではないだろうか。<br />
　<br />
　本作は一応、コメディと分類されている。<a href="https://www.rollingstone.com/movies/reviews/peter-travers-i-tonya-is-the-movie-we-need-right-now-w512407" target="_blank">ローリング・ストーン誌</a>は「今まさに必要な映画」と題し、本作が「私たちの多くが無視するか払いのける傾向にあるクラスコンシャスなアメリカに鏡を向ける −− そしてそこに映る私たち自身をも見せる。『アイ、トーニャ』はめちゃくちゃに面白いが、その痛みはまさに本物だ。観客は痛くなるまで笑うだろう」と評している。</p>
<p>　もし本作をコメディと呼ぶならば、現実世界こそがコメディということだろう。</p>
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		<title>大盛況のカナダの草間彌生展　世界的「ドット」と現地をつないでほしいアート関係者</title>
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		<pubDate>Mon, 19 Mar 2018 08:00:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　カナダはトロント市のアート・ギャラリー・オブ・オンタリオ（AGO）で今月3日から開催されている草間彌生展が大盛況を見せている。現代で最も有名（そして高額）な女性アーティストとしてカナダでも広く知られる草間のショーは、5 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　カナダはトロント市のアート・ギャラリー・オブ・オンタリオ（AGO）で今月3日から開催されている草間彌生展が大盛況を見せている。現代で最も有名（そして高額）な女性アーティストとしてカナダでも広く知られる草間のショーは、5万枚ものチケットが発売後瞬く間に完売。AGO史上最大のショーになるだろうと言われている。</p>
<p>　ワシントンD.C.、シアトル、L.A.に続き、北米で4ヶ所目となるトロントのショー。チケットはカナダ国外からも購入されているが、クラシファイドなどで転売されているものもあるようだ。3月10日のチケットがアメリカのイベントサイトで250米ドル（約2万6000円）で販売されていたという（元値は30カナダドル（約2400円））。AGOはダフ屋や偽チケットなどにも注意を呼びかけている（<a href="https://www.thestar.com/entertainment/visualarts/2018/03/07/ago-warns-of-possible-ticket-scams-for-infinity-mirrors-exhibit.html" target="_blank">トロント・スター</a>）。</p>
<p><strong>◆「無限の鏡」閲覧時間は20秒</strong><br />
　ショーの目玉となっているのは「インフィニティ・ミラー」とよばれる6つの小部屋。草間のシグネチャーである水玉のかぼちゃや光などがいっぱいの部屋の全方向に鏡が張り巡らされ、双方が反射して空間が無限に広がっているかのように見える。一部屋3人に限られた訪問者は各部屋に20〜30秒しかとどまることができない。チケット入手の困難さや行列などの前評判に加え、「インスタ映え」しそうな幻想的な空間に、訪問者のほとんどはその20秒をセルフィー（自撮り）に費やす。AGO職員のハーマン・ローも、「ふだんセルフィーを撮らない私でさえも、携帯電話を取り出してしまった」と言う（<a href="http://www.cbc.ca/news/canada/toronto/thousands-are-lining-up-online-for-a-selfie-with-ago-s-blockbuster-infinity-mirrors-1.4492970" target="_blank">CBC</a>）。</p>
<p>　こうしてセルフィーがSNSに溢れかえるわけだが、カナディアン・アート誌のオンライン編集者のリア・サンダルズ氏はこのような現象にうんざりしているとCBCに語る。SNSでシェアされることにより、ショーの評判はどんどん広まりさらなる人を呼び込むが、これは「国際的名声獲得に執着しすぎる」という同ギャラリーに対するかねてからの批判につながる。サンダルズ氏は、草間の「ドット」を地元アーティストにつなげることをしないAGOにがっかりしているようだ。</p>
<p>「大物にスペースを提供するたびに、あまり知られていないアーティストがそのスペースを使えないということになる」とサンダルズ氏。AGOは、草間の影響力を借りて、彼女目当てに初めてギャラリーにやってくる大勢の人のために、例えば、草間と同じ80代のカナダ人女性彫刻家、Rita Letendre や Katie Oheの作品展を併設することもできただろう、と指摘。</p>
<div class="nextPageTitle"><a href="https://newsphere.jp/culture/20180319-2/2/"><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/72x72/25b6.png" alt="▶" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />︎次のページ　中堅にこそサポートを</a></div>
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		<title>「今年の英単語」で振り返る2017年　60年代を彷彿とさせる語が1位に</title>
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		<pubDate>Sun, 31 Dec 2017 01:00:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　毎年恒例、年末のお楽しみといえば「ワード・オブ・ザ・イヤー」つまり「今年の一語」の発表だ。なかでも、最も注目度の高いものがオックスフォード英語辞典のワード・オブ・ザ・イヤーだが、例年より遅く発表された今年のそれは「yo [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　毎年恒例、年末のお楽しみといえば「ワード・オブ・ザ・イヤー」つまり「今年の一語」の発表だ。なかでも、最も注目度の高いものがオックスフォード英語辞典の<a href="https://en.oxforddictionaries.com/word-of-the-year/word-of-the-year-2017" target="_blank">ワード・オブ・ザ・イヤー</a>だが、例年より遅く発表された今年のそれは「youthquake（ユースクエイク）」だった。</p>
<p>　youth「若さ」とquake「揺れる（こと）；[口語で]地震」を組み合わせた語で、earthquake「地震」とも語呂が合う。しかしながら、とくにアメリカではほとんど知られていないようだ。なぜそのような言葉が「今年の一語」に選ばれたのだろうか？</p>
<p><strong>◆新しい言葉ではない</strong><br />
　オックスフォード英語辞典はこれを「若者の行動や影響によって起こる意義深い文化的、政治的、社会的変化」と定義する。今年は世界で重要な選挙が続き、とくにイギリスはBrexitなどで波乱の一年だった。その結果、これまでは虚栄心が強い、自堕落などと、あまりいい印象で語られてこなかったミレニアル世代が政治的に目覚めることになった。</p>
<p>　youthquake自体は新しい言葉ではなく、1965年にアメリカ版ヴォーグ誌の編集長が考案したとされる。60年代といえば、ビートルズやストーンズが台頭したり、マリー・クヮントが超ミニスカートを発表したりと、とくにイギリスで若者が（世相を反映して）大活躍した時代だった。80年代には、イギリスのロックバンド、デッド・オア・アライブが『Youthquake』というタイトルのアルバムを出している（筆者も持っていた）。</p>
<p>　ところが、この語はほとんど知られていないようだ。<a href="https://www.washingtonpost.com/news/worldviews/wp/2017/12/15/the-oxford-dictionaries-word-of-the-year-is-a-word-nobody-actually-uses/" target="_blank">ワシントン・ポスト紙</a>は、「一度も聞いたことがない」というイギリス在住者のツイートも紹介している。ただ、ワード・オブ・ザ・イヤーは必ずしも「最も流行った言葉」である必要はないようだ。ときにはまじめなもの、ときには遊び心あるものだが（2015年に「絵文字」が選ばれたのは記憶に新しい）、肝心なのは過去12ヶ月の気風や精神を反映する言葉であることだ。youthquakeはこれから育っていく言葉であり、「難しく、分断された時代」の希望の象徴であると、オックスフォード辞典部門長は<a href="https://blog.oxforddictionaries.com/2017/12/14/youthquake-word-of-the-year-2017-commentary/" target="_blank">ブログ</a>で述べている。</p>
<p>　要するに、「ミレニアル世代の政治的目覚め」のyouthquakeには、「今年の流行り」というよりは、今後のミレニアル世代の活動に期待が込められているようだ</p>
<p><strong>◆検索された「feminism」「complicit」</strong><br />
　一方、<a href="https://www.merriam-webster.com/words-at-play/word-of-the-year-2017-feminism/dotard" target="_blank">ウェブスター辞典</a>の１位はfeminismだ。こちらも60年代を彷彿とさせる。1年を通して常に頻繁に検索されてきたというが、とくに検索率の上がった時期は、１月にワシントン D.C.を皮切りに全世界で繰り広げられたウィメンズ・マーチのときや、<a href="https://newsphere.jp/culture/20170518-1/">本誌でも紹介した</a>HuluのシリーズThe Handmaid’s Tale『侍女の物語』の公開時などだった。最近では#MeToo運動だろう。</p>
<p>　また、ウェブスター2位のcomplicitはDictionary.comのワード・オブ・ザ・イヤーでもある。「（違法行為などで）共犯の、共謀した」という意味だが、トランプ政権にまつわる数々の疑惑に絡んでいるようだ。しかしながら、検索率が最も上がったのは、3月に政治風刺で大きな盛り上がりを見せていたサタデー・ナイト・ライブで、「Complicit」という名の香水のパロディ・コマーシャルを放映したときだ（これらのすべてを止められるのに……止めないあの女のための香水）。イヴァンカ夫妻がはたしてどれだけホワイトハウス内での出来事に関わっているのかについての風刺だったが、その１週間後に彼女が質問に対して「共謀者であるという意味がわからない」と答えると、検索率はふたたび急上昇した。 </p>
<p>　その他、ウェブスターには5位に「Dotard（老いぼれ）」も入選している。金正恩がトランプ大統領をこう呼んだのだが、今ではほとんど誰も知らないような古語が使われたのは、北朝鮮で使用されている英語辞典が長いこと改訂されていないからではないかと言われている。 </p>
<p>　ちなみに、コリンズ英語辞典のワード・オブ・ザ・イヤーはfake newsだった。</p>
<p><strong>◆post-truthはもう古い？</strong><br />
　その他、レイク・スペリオール州立大学は毎年、過度の使用・誤使用が目立つ「<a href="https://www.lssu.edu/banished-words-list/" target="_blank">お払い箱の語</a>」を選んでいるが、今年のリストには昨年のオックスフォードのワード・オブ・ザ・イヤーだったpost-truthが入っている。</p>
<p>　また、ワード・オブ・ザ・イヤー関連ではないが、ごく最近オックスフォードのエントリーで話題になったものに「man-flu（男インフル）」がある。毎月の月経痛や出産の痛みなどに耐えなければならない女性に比べ、ちょっとした症状でも大騒ぎする男性の姿がイラっとくるのは世界共通のようで、とくに女性たちに大受けした。だが、忍耐力がないからではなく、女性より免疫系が弱いなど生物学的な理由で実際に男性の方に重く出る・感じられる症状があるかもしれないので、過剰反応しているといって男性を批判するべきではない、という医学的反論も<a href="https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2017/dec/11/stop-accusing-men-of-overreacting-man-flu-really-does-exist-claims-doctor" target="_blank">ガーディアン紙</a>などが報じている。</p>
<p>　ここ数年、mansplain「男性が女性に（偉そうに）説教すること」、manspreading「公共の交通期間で男性が股を開いて座ること」、man-flu など、man「男性」関係の単語が次々に誕生している。来年はどんなman語が登場するのだろうか。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>異なる意見ときちんと“衝突”しよう　今こそ考えたい「不賛成の技術」（コラム）</title>
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		<pubDate>Mon, 06 Nov 2017 08:00:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Society]]></category>

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		<description><![CDATA[　カナダで暮らしていた頃、かなりのあいだ気付かなかったことが１つあった。メールなどの返事がない場合、それはNoの返事だということである。もちろん、見ず知らずの人とのやりとりならばそれもわかる。しかし、知り合いや、ときには [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　カナダで暮らしていた頃、かなりのあいだ気付かなかったことが１つあった。メールなどの返事がない場合、それはNoの返事だということである。もちろん、見ず知らずの人とのやりとりならばそれもわかる。しかし、知り合いや、ときには親しい友人のあいだでもそれは起こる。何もお金を貸して欲しいなどといったお願いではない。たとえば、「今度のイベントの準備をちょっと手伝ってもらえないか」といった程度のことや「食事に行かないか」とか、そういった類のことでもだ。返事がないのをメッセージが届いてないからと思い再送したことが何度かあるが、今思い返すと恥ずかしい。</p>
<p>　こんなこともあった。アメリカ人の出版関係の友人がカナダの書店で朗読会をしたいと問い合わせたところ、たいへん好意的な返事が返ってきた。メールで打ち合わせをするうちに、書店側が突如音信不通になった。アメリカ側は不審に思ったが、後にわかったことには、その書店が閉店することになったというのだ。残念な話だが、それなら一言そう言えば済むのに、なぜ連絡をせず、相手の時間を無駄にして気持ちを踏みにじるのか、そちらのほうが気になった。</p>
<p><strong>◆衝突を避けるために</strong><br />
　カナダ人の友人にこの点を問いかけたところ、「私たちはコンフリクト（論争・衝突）が嫌いだから」という答えだった。しかし、Noということが常にコンフリクトになるとは思えないし、無視することのほうが大分失礼だと思うが、これも文化の違いといえばしかたがない。また恋愛においても、面と向かって別れを切り出す面倒を避けるためにテキストメッセージで一方的に伝える傾向は数年前から問題となっているが、近年ではそれさえせず、突如音信不通となるghosting（幽霊化：テレビの焼きつき現象とは異なる）という行為が社会現象となった。</p>
<p>　アメリカ人はこの点、意思表示がはっきりしていると思っていたのだが、最近はそうでもないらしい。タイム誌のミレニアル世代向け雑誌『<a href="http://motto.time.com/4780672/avoid-arguments-fights/" target="_blank">モットー</a>』などでも、「口論を避ける言いまわし」といったマナー特集がたびたび組まれている。また先月、NYTコラムニストのブレット・スティーヴンズ氏がオーストラリアであるジャーナリズムの賞を受賞したときの「<a href="https://www.nytimes.com/2017/09/24/opinion/dying-art-of-disagreement.html" target="_blank">滅びゆく不賛成の技術</a>」という受賞スピーチが、オピニオンとしてNYT紙に掲載された。</p>
<p><strong>◆意見が違えば暴力も</strong><br />
　昨年11月のアメリカ大統領選挙でトランプが勝利して以来、アメリカという国が二つに分裂してしまったことはもはや周知の事実だろう。人種や移民、健康保険、同性愛などについて、社会の意見はことごとく分かれてしまっている。共和党と民主党の支持者はそれぞれ「異なる事実」を信じ、また共和党支持者の半数、民主党支持者の約3分の１が、子供が他党支持者と結婚することに反対だという。しかし、スティーヴンズ氏が問題視するのはそのこと自体ではない。問題なのは、両者の間で対話が成立しなくなっていることだ。</p>
<p>　異なる意見を認め合う態度も消えつつある。自分の考えが絶対的に正しく、相手の価値観には存在意義を見出さないのだ。対話が不可能なだけではない。アメリカの大学では招待されたスピーカーの講演がキャンセルになることが相次いでいるが、学生の51％が自分と意見の異なる人物の講演を阻止することを正当と考えているし、さらに20％がその際に暴力を使っても構わないと考えている事実を、スティーヴンズ氏は危惧している。</p>
<p><strong>◆偉大な思想は不賛成から生まれる</strong><br />
　シカゴ大学で教育を受けた氏は、「私たちはほとんど何も『教わらなかった』のではないか」と、当時を振り返る。そのかわり、ひたすら良書を読み、それについて熟考し、問題提起した。つまり、教室内で教師から一方的に知識を与えられるのではなく、学生が自主的に思考力を育まねばならず、言うなれば「学び方」を学んだ。そして、それに必要な良書へのアクセスがふんだんにあった。そうやって、思い込みなしに、主流でない考えにも馴染み、心を開いていく。それがかつての「リベラル教育」というものだったと言う。</p>
<p>　また、アリストテレスとプラトンが口論したように、「すべての偉大な考えとは本来別の偉大な考えに対する聡明な反論である」ことも学んだ。反論は誤解に基づくものではなく、「完璧な理解から生まれるもの」であり、「自分の意見を正確に吐き出すために知的相対者の意見を完璧に噛みくだす」、つまりきちんと不賛成するならば、まず相手の言い分を正しく理解しなければならないということだ。</p>
<p>　近年、人文系の学問が軽視される傾向にあるが、このような訓練も減少しているのではないだろうか。</p>
<p><strong>◆沈黙を選ぶ者も</strong><br />
　不賛成の表明はいつの間にか、声を荒げ、子供のケンカのような程度の低い下品な言葉を投げかける行為になってしまった。そのような行為では、双方の態度が硬化するだけで、新しい思想の形成にも、考え方の変化にもつながらない。</p>
<p>　スティーヴンズ氏は同性婚を例に挙げている。賛成派が反対派（おもに保守派）を説得するなら、保守派が大事にする土台、たとえば社会責任やモラルなどの観点で勝負・論破するべきであって、相手を「差別者」「ネアンデルタール人」（時代遅れ、ということだろう）呼ばわりするだけでは、同じような態度が返されるだけで、鋭い議論の形成は期待できない。</p>
<p>　とはいえ、実践できるかどうかはなかなか難しいところだ。筆者も、マイロ・ヤノポロス（オルタナ右翼の論客）のカリフォルニア大学での講演が中止になった際、それを当然と思ってしまったし、8月に死者まで出したシャーロッツヴィルでは先月また白人至上主義者の集会が行われたが、自分が実際その場にいたら、果たして冷静にその主張に耳を傾けられるだろうか。</p>
<p>　スティーヴンズ氏はさらに、意見の表明が個人の自由な発想によるものではなく、社会的立場から発せられるようになってしまったとも指摘する。意見には「有色人種の女性として」「ゲイとして」こう思う、というような枕詞がつくようになってしまった。この意味では、いちばん意見を表明しにくくなってしまったのは白人男性かもしれない。そのような背景から、何かに賛成できない場合でも誤解を招きそうな反対意見を口にして「差別者」のレッテルを貼られるくらいなら何も言わないほうがマシ、という沈黙の風潮が産まれてしまったのだろう。それもまた歓迎できない傾向だ。</p>
<p><strong>◆相手の意見を知るために</strong><br />
　アメリカでは最近、小学生にKKK（クー・クラックス・クラン）の思想の肯定を宿題に出した<a href="https://www.nytimes.com/2017/09/20/us/south-carolina-teacher-kkk.html" target="_blank">教師が免職</a>になり、ドイツではヒトラーの著書 『わが闘争』 を職場で読んでいてクビになった職員の訴えを<a href="http://www.spiegel.de/karriere/arbeitsgericht-berlin-kuendigung-wegen-lektuere-von-mein-kampf-rechtens-a-1169846.html" target="_blank">裁判所が却下</a>するといった出来事があった。記事には本人たちの主張には触れられていないので、その真意はわからない。おそらく右翼的思想からと予想されるが、一方SNSでは、相手の思考パターンを知るという目的ならこのような宿題や行為もアリではないかというリベラルの意見も多かった。筆者も同感だ。</p>
<p>　また、ダヴのコマーシャルが人種差別的だとして大きくバッシングされたのは記憶に新しいが、このバッシング→謝罪→即中止の構図も今日では頻繁に見られる。ダヴに関しては、黒人女性がシャツを脱ぐと白人に変身するというコマーシャルの「一部」（白人女性はこのあとアジア人女性に変身する）が取りざたされが、出演した黒人女性は、「現場にはもっと多くの異なる人種の女性がいたが、みな（誰でも好きな自分になれるという）コンセプトに賛同していた」とし、「自分が貶められていると感じたらスタジオを去っただろう」と述べ、ダヴの謝罪は妥当だろうが、同時に制作コンセプトについて（社会に）きちんと説明するべきだった、と<a href="https://www.theguardian.com/commentisfree/2017/oct/10/i-am-woman-racist-dove-ad-not-a-victim" target="_blank">ガーディアン紙</a>に語っている。ダヴの表現方法は確かにスマートではないし、黒人の肌が白くなる19世紀イギリスの石鹸の広告を思い起こして不愉快になった人が多かったようだが、コンセプトに明確なビジョンがあったならば、それをもっと説明してもよかっただろう。</p>
<p>　さて、日本はどうだろう。SNSやニュース記事のコメント欄では 「バカ」「死ね」のような言葉遣いが目立ち、実生活でも、異なる意見や価値観が共存しにくく、社会は分断されてしまったかのように見える。人文学系の学問を軽視する風潮も不安だ。もともと議論好きの国民性ではないかもしれないが、自分と異なる立場や価値観を尊重し、寛容の精神を育てるためにも、「不賛成の技術」を今、学ぶ必要があるかもしれない。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>現代女性が強く共感　映画『ドリーム』黒人女性3人組の葛藤と幸せ</title>
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		<pubDate>Sat, 30 Sep 2017 01:00:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[『ドリーム』（原題：Hidden Figures）が29日から日本公開となった。原作はマーゴット・リー・シェタリーの小説『Hidden Figures』で、NASAの実在の職員キャサリン・ジョンソン（タラジ・P・ヘンソン [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>『ドリーム』（原題：Hidden Figures）が29日から日本公開となった。原作はマーゴット・リー・シェタリーの小説『Hidden Figures』で、NASAの実在の職員キャサリン・ジョンソン（タラジ・P・ヘンソン）、ドロシー・ヴォーン（オクタビア・スペンサー）、メアリー・ジャクソン（ジャネル・モネイ）の3人の黒人女性の活躍と葛藤を描いた伝記的映画だ。</p>
<p>　今年2月の第89回アカデミー賞では『ラ・ラ・ランド』を前にかすんでしまった感があるが、ノミネート作品のなかでの興行成績はトップで、批評家からの評価も高かった。第23回全米映画俳優組合賞のキャスト賞を受賞している。</p>
<p>　公開から半年以上経つ今も、多くの現代女性たちから共感の声が寄せられているのはなぜなのか。</p>
<p><strong>◆マーキュリー計画成功の立役者</strong><br />
　ときは1960年代はじめ。冷戦真只中、ソ連と宇宙進出を激しく競っていたアメリカは、NASA（アメリカ航空宇宙局）に少しでも優秀な「人間コンピュータ」を引き入れるために、黒人女性の採用を始める。しかし、舞台となるラングレー研究所があるヴァージニア州はまだ人種差別的なジム・クロウ法が有効な時代。建物の入り口やトイレなどが黒人と有色人種とで分けられていた。</p>
<p>　そんななか、天才的な計算手であるキャサリンは白人男性ばかりのスペシャル・タスク・グループに大抜擢されるが、そこでは完全無視か執拗な嫌がらせという待遇を受ける。黒人女性計算手たちをまとめるドロシーは、スーパーバイザーへの昇格と（同地位の白人女性との）同一賃金を求めるが却下され、メアリーは黒人女性というだけでエンジニアへの道が閉ざされたかのように見える。</p>
<p>　やがて有人宇宙飛行計画であるマーキュリー計画に携わり、宇宙飛行士ジョン・グレンやスペシャル・タスク・グループ責任者であるアル・ハリソン（ケビン・コスナー）がキャサリンの才能に絶大な信頼を寄せるようになる。ドロシーやメアリーもそれぞれに道を切り開いていく。</p>
<p>　史実と異なるドラマティックな脚色もいくつかあるようだが、それでもハリソンが「カラード（有色人種用）」というトイレのサインをハンマーで打ち壊し「おしっこの色はみな同じだ」というシーンや、昇進したドロシーに、これまで一方的にファースト・ネームで呼びかけてきた上司のヴィヴィアン・ミッチェル（キルスティン・ダンスト）が初めて対等に「ミセス・ヴォーン」と語りかけるシーンは感動的だ。</p>
<p><strong>◆多くの理系女子やマイノリティ女性が共感</strong><br />
　本作が黒人の歴史と苦悩を描く他の映画と異なるのは、公民権運動や時代の移り変わりはあくまでも背景であって、3人の女性のキャリアと生活に焦点が当てられている点だ。職場での男性からのいやがらせや家庭との両立などは現代女性にも十分あてはまる問題であり、それが多くの共感を呼んだ理由だろう。</p>
<p>　本作に感化された18歳の女子学生は、主演の一人のオクタビア・スペンサーが映画館を買い上げ、一人親家庭の子供たちを映画に招待したことを知り、自分も女の子を3人映画館に連れて行こうと考えた。ツイートでその考えを表明し、もっと多くの女の子を連れて行けるように半ば冗談でカンパを募ると、彼女のPayPalには24時間で千ポンドが集まったという。最終的に6千ポンド以上が彼女の元に集まり、ロンドン中の17の学校から黒人少女を映画鑑賞イベントに招待することができた。</p>
<p>　イベントには10人の黒人女性科学者も参加。発端の学生は現在、少女たちがSTEM （サイエンス・テクノロジー・エンジニアリング・マセマティックス：男女の不均衡が問題視されている分野）で活躍できる道を模索中だという（<a href="http://www.huckmagazine.com/art-and-culture/film-2/june-eric-udorie-takes-400-black-girls-hidden-figures/" target="_blank">ハック誌</a>）。</p>
<p>　また、映画前半ではシングルマザーであるキャサリンも、キャリア面での苦労を重ねながらも最後には仕事と家庭の両方で幸せを手に入れる。現代社会は仕事を持つ女性に「両立できるのか」「子供をあきらめるのか」との二者択一を迫りがちだが、主人公の女性たちがみな幸せな家庭生活を送っている点も現代女性たちに広く受けたようだ。</p>
<p><strong>◆隠されていたわけではない</strong><br />
　ラングレー研究所のあるハンプトンで育った著者のシェタリーは、キャサリン・ジョンソンの事は幼い頃から知りながらも、そのアメリカ史におけるインパクトを知ったのは近年のことだという。「オーマイゴッド、今耳にしたこの話は何？」と、引退した研究科学者である父が数年前、何気なくジョンソン氏の功績に触れたとき思ったと、<a href="https://www.nytimes.com/2016/05/22/movies/taraji-p-henson-octavia-spencer-hidden-figures-rocket-science-and-race.html" target="_blank">ニューヨーク・タイムズ紙</a>に語っている。次に浮かんだ疑問は「なぜ今までこの話を聞いた事がなかったのか」だった。</p>
<p>　これについてはNASAも<a href="https://www.nasa.gov/modernfigures/faq" target="_blank">ホームページ</a>で質問に答えている。それによると、NASAは3人について隠してきたわけではなく、「ほかのNASA職員の多くの偉大な物語と同じように、（彼女たちの）物語も何年も語り続けていました。実際、著者のマーゴット・リー・シェタリーも、タイトルは『少し不適切だった』と認めています。物語の中心の女性たちは気づかれなかった（unseen）だけで、隠されていた（hidden）わけではありません」と言う。</p>
<p>　史実に基づいた3人の伝記は<a href="http://www.smithsonianmag.com/history/forgotten-black-women-mathematicians-who-helped-win-wars-and-send-astronauts-space-180960393/" target="_blank">スミソニアン博物館の公式ジャーナル</a>などで特集されている。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>子供を海外旅行に連れて行くべきではない？ 「一貫性」が必要と英心理学者</title>
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		<pubDate>Mon, 10 Jul 2017 08:00:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Travel]]></category>

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		<description><![CDATA[　もうすぐ待ちに待った夏休み。家族で海外旅行を計画されている人も多いのではないだろうか。ところが、まるで水を差すように、イギリスの著名な児童心理学者が「子供を海外旅行に連れて行くのは無駄」との見解を示し、波紋をよんでいる [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　もうすぐ待ちに待った夏休み。家族で海外旅行を計画されている人も多いのではないだろうか。ところが、まるで水を差すように、イギリスの著名な児童心理学者が「子供を海外旅行に連れて行くのは無駄」との見解を示し、波紋をよんでいる。その言い分を見てみよう。</p>
<p><strong>◆子供に必要なのは「ホーム」</strong><br />
　<a href="http://www.telegraph.co.uk/travel/family-holidays/why-you-should-never-take-children-on-foreign-holidays/" target="_blank">テレグラフ紙</a>に意見を寄せているのは、英国メディアでの露出も多い著名な児童心理学者、オリバー・ジェームズ博士。博士の見解によると、「小さい」子供に必要なものは「一貫性」のみであり、これが旅行にも当てはまるという。すなわち、毎年訪れて馴染み深い、ホームのような場所への旅が重要だというのだ。</p>
<p>　博士は自らの子供たちが幼かった最初の9年間、毎年コーンウォールのビーチを訪れ、その後はじめてフランスに行ったが、11歳と8歳の子供たちはまったく喜ばなかったという体験談を語る。翌年から、彼らが15歳と12歳になった今も、毎年夏にはふたたびコーンウォールを訪れているという。</p>
<p>　博士は、子供が新しいことを楽しめるようになるのはティーンになってからで、5歳<br />
まではその準備ができておらず、また5歳から10歳にかけては場所への愛着を育む時期だと言う。さらに、めまぐるしい現代、何度も安心して再訪できるホリデーの場所が「ときに子供時代に根をおろす唯一の場所になりうる」と主張する。</p>
<p><strong>◆新境地探索派からの批判も</strong><br />
　この意見には確かに一理あるかもしれない。しかしながら、博士の見解は基本的に自らの体験（自分の出身地コーンウォール、自分の子供たちの体験）のみに基づいており、コメント欄を見ると、科学的根拠がないという批判や、あるいは幼い頃の変化に富む旅の体験を貴重だと思っている親、そしてその子供たちからの反論が多い。</p>
<p>　また、「ホーム」の存在は何も休暇の地でなくてもよいのではないだろうかと思ってしまう。日常の生活で「安心して帰って来ることができる場所」を与えてやることのほうが大事なように思われるし、そんなにホームベースの休暇が大事ならステイケーション（stay とvacationを合わせた造語。休暇を自宅で過ごす意。不況やガソリン代高騰を受けてアメリカで流行った）で十分ということになる。</p>
<p>　<a href="http://www.travelandleisure.com/trip-ideas/family-vacations/kids-dont-like-traveling-to-new-places" target="_blank">トラベル＆レジャー誌</a>もテレグラフの同博士の意見について「両親は子供が大きくなるまで世界旅行を始めるのを待つこともできる。あるいは子供を家において自分たちだけで2度目のハネムーンに行くこともできる。またあるいは、世界旅行を続ける親にはいつも3つ目のオプションがある。自分たちの子供たちにこのルールは当てはまらないと望むことだ」としめくくり、やや茶化しぎみだ。</p>
<p><strong>◆新しいことは脳に良い</strong><br />
　筆者の子供たちはカナダとドイツで幼少期を過ごし、日本に長期滞在し、その他各国を訪れた経験がある。子供たち自身、一度行った場所より見知らぬ場所に行くことを望むし、またそんな経験により、現在暮らしているドイツの保守的な中堅都市で育った子供たちに比べて寛容で豊かな世界観を身につけられたのではないかと筆者も思っている。</p>
<p>　こういった旅好きの資質が何歳くらいで身についたのだろうか、幼い頃から移動を繰り返してきたライフスタイルの影響だろうか、と考えてみたが、思えば、赤ん坊が見知らぬ場所で寝付けなくなる「場所見知り」のような現象は筆者の子供たちにはあまり見られなかった。ホテルに泊まるのは今も昔も大好きだ。要するに、その子の個性ではないだろうか。</p>
<p>　新しいことは脳に良いとの研究結果もすでに数多く出ている。たとえば、<a href="http://www.ucl.ac.uk/news/news-articles/news-releases-archive/newlearning" target="_blank">UCL</a> （ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン）は、モチベーションと報酬の統制にかかわる中脳の一領域である腹側被蓋野は、馴染みある情報よりも新しい情報によく反応し、記憶や学習能力を飛躍的に向上させると発表している。</p>
<p>　大人でも、いつも同じ場所で休暇を過ごしたい人と、見知らぬ土地に行くのを好む人がいる。結局、子供の個性と親のライフスタイルに合うバケーションを過ごすのがいちばんなのではないだろうか。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>アジア人揶揄の「つり目」ポーズ、なぜなくならないのか（コラム）</title>
		<link>https://newsphere.jp/national/20170626-2/</link>
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		<pubDate>Mon, 26 Jun 2017 03:00:01 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Society]]></category>

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		<description><![CDATA[　今月19日、米連邦最高裁はオレゴンを拠点とするアジア系アメリカ人ロックバンド、The Slants（ザ・スランツ）の申し立てを認め、バンド名の商標登録を認めないとする特許商標局の判断を無効とした。 　商標登録を巡る8年 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　今月19日、米連邦最高裁はオレゴンを拠点とするアジア系アメリカ人ロックバンド、The Slants（ザ・スランツ）の申し立てを認め、バンド名の商標登録を認めないとする特許商標局の判断を無効とした。</p>
<p>　商標登録を巡る8年にも及ぶ係争の争点は、その名称「スラント」にあった。英語でslant eyes「つり目」は、アジア人に対する蔑称とされるからだ。バンドの勝訴については日本でも「言論の自由の勝利」として報道された。</p>
<p>　係争についてはさておき、スラント・アイズがニュースを賑わすのはそうめずらしいことではない。そもそも、スラント・アイズとは何なのか。なぜ頻繁にニュースに登場するのか。</p>
<p><strong>◆くりかえされる侮辱行為</strong><br />
「スラント・アイズ」を調べるとepicanthic fold「内眼角贅皮」という用語に行きつく。目頭を覆う上まぶたのひだで、アジア人だけでなく欧米人、とくに北欧でも見られるようなので、アジア特有というわけではないようだが、そのような医学的な根拠よりも、slant「斜め」という単語の持つニュアンスからアジア人の目を意味するようになったのだろう。</p>
<p>　ザ・スランツに関する日本の報道ではコメント欄に「（彼らは）『つり目』というより『たれ目』だ」という意見も見られたが、角度はともかく、アジア人の細い目を指す。目尻を横に引っ張って細くする、いわゆる「キツネ目、ニャンコの目」ジェスチャーは、アジア人に対する侮辱行為の典型だ。</p>
<p>　現在、北米の都市部でそのようなジェスチャーを見かけることはまずない（そんなことをしたら大問題になるだろう）。一方、大陸ヨーロッパでは、子供たちがアジア人に対してスラント・アイズのジェスチャーをすることがある 。</p>
<p>　子供だけならまだしも、大人の著名人もするのだからたちが悪い。古いところでは、2008年の北京オリンピックの前に、バスケットボールのスペイン男女代表チームがともにスラント・アイズのジェスチャーをして新聞に登場し、2009年には米ポップスターのマイリー・サイラスが同様の写真で物議をかもした。近いところでは先月、中国のサッカークラブでプレーするアルゼンチン代表のエセキエル・ラベッシ選手が、今月はじめには韓国で開催されたU-20ワールドカップでウルグアイ代表のフェデリコ・バルベルデ選手が、さらには、来年日本で開催される世界選手権本戦出場を決めた女子バレーボールのセルビア代表が、同様の行為をして非難されている。</p>
<p>　アメリカ人であるマイリー・サイラスは意外だが、ここにはやはり欧州的な文化が垣間見えるような気がする。彼らはたいてい謝罪に追い込まれ、その度に「悪気はなかった」「侮辱するつもりはなかった」と同じ言い訳をする。スペインチームに至っては「親愛を込めた行為だった」と弁明した。まるで子供の屁理屈のようだが、筆者には彼らが「本当に悪気はなかった」ように思えるのだ。だからいいと言っているわけではない。むしろそれこそが問題だと思う。</p>
<p>　たとえばイタリア北部で、教会が主催する料理教室で中華料理を作った子供たちが全員誇らしげにスラント・アイズをして会報に載っていたという話を聞いた。さもありなんと思う。彼らは本当に、「どうしてそれがいけないことなのかわからない」のだ。<br />
　<br />
<strong>◆「何気ないレイシズム」</strong><br />
　土地と人との相性は人それぞれだと思うが、筆者が北米の都市部で心地よく感じるのは、「言っていいことと悪いこと」の基準が自分自身のそれと近いからだ。学校、家庭、社会の教育の成果だと思う。一方欧州では、思ったことなら何でも口に出して構わないような風潮がある。</p>
<p>　欧州以外の地域に対する無知も目につく。アメリカ人はハンバーガーしか食べないと思いこんでいる人は少なくないし、筆者も、コーヒーを求めているのにしつこくお茶を勧められたり、パンの味の違いがわかるかと訊かれたり、中国語がわかると無理に認めさせられようとしたことがある。ベビーカーに横たわる筆者の赤ん坊を眺めて、「アジア人は目が小さい」と娘に説明する男性もいた。筆者の子供の目は小さくないが、たとえ小さかったとしても、他文化を説明するのに身体的特徴をとりあげるのは時代錯誤のように思われる。欧州でよくあるこれらの出来事について、最近やっとしっくりくる言葉を聞くようになった。casual racism「何気ないレイシズム」だ。オーストラリア人権委員会の<a href="https://itstopswithme.humanrights.gov.au/what-can-you-do/speak/casual-racism" target="_blank">ウェブサイト</a>ではこれを、「人種、肌の色や民族に基づくネガティブなステレオタイプや偏見を含む行為。冗談、軽率なコメント、そして人種を根拠に社会状況から人々を疎外することを含む」と定義している。</p>
<p><strong>◆悪気がなければいいのか</strong><br />
「悪気がなければいい」という思い込みも厄介だ。わかりやすい例は、欧州委員会のドイツ人政治家ギュンター・エッティンガー氏の昨年の発言だろう。中国人をスラント・アイズ呼ばわりしたことについて、スラングを用いただけで侮蔑の意はないという趣旨の発言をし、謝罪することを拒んだ（<a href="http://www.politico.eu/article/gunther-oettinger-defends-calling-chinese-slant-eyes/" target="_blank">ポリティコ</a>）。</p>
<p>　最終的には氏も謝罪したのだが、この「自分に悪気はないので謝らない、悪くとる相手が悪い」という考え方も、こちらではめずらしくない。自分の意図がどうであれ、相手を不愉快にさせたのなら謝る……というのは幼稚園で最初に学ぶことのはずなのだが。</p>
<p>　スラント・アイズのニュースがなくなるのは遠い日のことなのかもしれない。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>「若い人、北斎に注目」英国人も感銘を受ける北斎の哲学　大好評の北斎展</title>
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		<pubDate>Mon, 19 Jun 2017 03:00:47 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　先月25日からロンドンの大英博物館で開催中の葛飾北斎展「Hokusai beyond the Great Wave」だが、各紙レビューでも軒並み4つ星、5つ星を得て、絶賛されているようだ。8月13日までの展示で（7月3 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　先月25日からロンドンの大英博物館で開催中の葛飾北斎展「Hokusai beyond the Great Wave」だが、各紙レビューでも軒並み4つ星、5つ星を得て、絶賛されているようだ。8月13日までの展示で（7月3日から6日が休館、後半の展示品と入れ替えられる）常時約110点が展示されるが、大英博物館の虎の子で、2008年に購入されたものの、保護のためにほとんど表に出ることのなかった『神奈川沖浪裏』The Great Wave off Kanagawaは開催期間を通して展示される予定だ。</p>
<p><strong>◆人間　北斎</strong><br />
　当時、江戸は世界一の大都市。ヨーロッパの識字率が40％にすぎなかったころ、日本人の識字率は約80％だった（<a href="https://www.1843magazine.com/culture/the-daily/hokusai-old-man-crazy-to-paint" target="_blank">エコノミスト1843</a>）。そんなヨーロッパが日本の洗練された文化に魅了されたのも無理はないだろう。北斎が西洋の名だたる芸術家に影響を与えたことには各紙が必ず言及している。なかでも西洋での評価が最も高く、北斎のアイコン的存在になっているのが『神奈川沖浪裏』だが、ドビュッシーはこの図案にインスピレーションを得て『海』を作曲したと言われている。</p>
<p>　<a href="http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/art/reviews/hokusai-beyond-the-great-wave-review-british-museum-a7751746.html" target="_blank">インディペンデント紙</a>は、「敬虔な仏教徒たちの聖地である富士山そのものを見ると、朝から午後遅くへと１日の異なる時間帯で 移り変わるように、赤かったりピンクだったりする。ルーアンの大聖堂の前で１日のさまざまな時間帯に描いていたときモネの見たものを思い起こさせる。これらの版画に、ゴッホにあれほどの深い影響を与えた男の姿が見える。ヨーロッパからの新しい輸入品であるプルシアン・ブルーの使い方を見てみよう」と、北斎と西洋を関連付けている。</p>
<p>　<a href="http://www.telegraph.co.uk/art/reviews/hokusai-beyond-great-wave-british-museum-review/" target="_blank">テレグラフ紙</a>は「本展覧会は、これほどかけ離れた文化的人物から通常得られると期待するよりもはるかに鮮明で身近な感覚を与えてくれる。北斎の、その名声にもかかわらずたいていは一文無しで、同じく絵師でもある娘の応為といっしょに長屋を移転しまくる、ちょっと風来坊的な暮らし方もわかる」と述べる。</p>
<p><strong>◆北斎と富士信仰 </strong><br />
　巻き込むように立ち上がる波のトンネルの向こうに見える富士の絵は西洋に強烈なインパクトを与えた。本展覧会はそのタイトルbeyond the Great Wave「大波の向こう」でもわかるとおり、『神奈川沖浪裏』を含む『富嶽三十六景』をおよそ72才という高齢で制作した北斎の、さらに晩年に注目したものだ。</p>
<p>　日本人の愛好家なら、北斎が不老不死の境地を目指していたことには馴染みがあるかもしれない。70才までに描いたものはすべて取るに足らぬと言い、寿命50才と言われていた当時100才を目指して切磋琢磨していたことを、海外紙も高く評価している。エコノミスト1843は「若い人、よく聞いて！」と呼びかけ、年老いるほど良いという、現代にも通じる北斎のフィロソフィーに言及している。</p>
<p>　もう一つ注目されているのが「富士信仰」との関連だ。<a href="https://www.theguardian.com/culture/2017/jan/10/katsushika-hokusais-later-life-to-feature-in-british-museum-show" target="_blank">ガーディアン紙</a>の記者は「北斎の富士山に対する固執は彼の芸術家としての不滅への切望の一部だ——仏教と道教の伝統では、その名を好んで『不死』と同義にするように、富士には不死の秘訣があるとされている」と分析し、同紙記者や、また<a href="http://www.telegraph.co.uk/travel/destinations/asia/japan/articles/the-japanese-landscapes-that-inspired-katsushika-hokusai/" target="_blank">テレグラフ紙</a>の記者が、実際に富士を訪ね、北斎に影響を与えた風景を追っている。</p>
<p>　同展覧会の幕開けを記念して開催された二日間のシンポジウムでも、ブラウン大学のジャニーン・サワダ教授が北斎の作品を富士信仰と絡めて分析していた。 </p>
<p><strong>◆ 文化交流の先駆者</strong><br />
　ガーディアンからはレビューも複数出ているが、あるレビューは5つ星であるのに対し、あるものは3つ星とやや評価が下がった。<a href="https://www.theguardian.com/artanddesign/2017/may/28/hokusai-beyond-the-great-wave-review-british-museum" target="_blank">5つ星のほう</a>では「北斎は年を重ねるごとに作品が力強さを増すと信じていたが、この眩いばかりの展覧会を見るとそのとおりに思える」とする一方で、<a href="https://www.theguardian.com/artanddesign/2017/may/22/hokusai-beyond-the-great-wave-review-british-museum" target="_blank">3つ星のほう</a>では「大英博物館の、日本芸術の最も素晴らしい巨匠の1人の真に人間的な像を描き出そうという野心的な試みは、残念ながら中途半端に終わっている」とし、これを「『キュレーターの考えすぎ』の悪いケースだ。私たちを北斎に近づける代わりに、北斎晩年への些細で学術的な固執に陥っている」と分析する。（ただしこのレビュアーは「若い頃の作品は文句のつけようがないほど素晴らしい。もっとそういったものが見たかった」としているので、単に好みの問題かもしれない）</p>
<p>　ただ、そう批判しながらも、「北斎の独創力の波がいかにクロス・カルチュラルな芸術的対話に結び付いたかを見るのは素晴らしい」とし、北斎が現代芸術に与えた影響は紛れもなく評価している。ここでも『神奈川沖浪裏』でのプルシアン・ブルーの使い方に言及している。</p>
<p>　1704年にプロイセンで発見された科学色素プルシアン・ブルーは通称「ベロ藍」とよばれている。インディペンデント紙やガーディアン紙は上記のように「欧州からの輸入」としているが、近年の研究でその後の多くは中国から輸入されていたことがわかってきている。（余談だが、先月は1802年のコバルト以来初の発見である新種の青「YInMnブルー」をクレヨラ社が新色クレヨンとして発売するとして話題となった）</p>
<p>　本展覧会は 10月6日から11月9日まで大阪のあべのハルカス美術館にて「北斎　－富士を超えて－」として展示される。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>大英博物館の北斎展が開幕　白熱のシンポジウム、注目増す娘の応為……現地レポ</title>
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		<pubDate>Tue, 30 May 2017 08:00:40 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Culture]]></category>

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		<description><![CDATA[　ロンドンの大英博物館で25日、三菱商事のスポンサーによる葛飾北斎展「Hokusai beyond the Great Wave」が始まった。イギリスでは22日のマンチェスターでの爆弾テロを受けてテロ警戒が最高段階の「危 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　ロンドンの大英博物館で25日、三菱商事のスポンサーによる葛飾北斎展「Hokusai beyond the Great Wave」が始まった。イギリスでは22日のマンチェスターでの爆弾テロを受けてテロ警戒が最高段階の「危機的」レベルに引き上げられており、大英博物館でも半旗を掲げ、来場者に黙祷を促すなど、その傷跡をいたるところで感じさせるなかでの開幕となったが、初日から多くの来訪者があり盛況だった。西洋で最も人気のある作品で、英名が本展覧会のタイトルにも使用されている『神奈川沖浪裏』The Great Wave off Kanagawaの前では、見る順番を巡って観客が軽く口論する場面もあったほどだ。</p>
<p><strong>◆圧倒的な影響力……トランプ大統領の風刺画にも</strong><br />
　北斎は世界に最も影響を与えた日本人として、その手のランキングに必ず顔を出すほど西洋での人気が高い。江戸時代末期の開国とともに多数の浮世絵が西洋に渡ったが、1856年ごろにフィリックス・ブラックモンというフランスの芸術家がパリで『北斎漫画』を見つけ、自分のサロンでそれらの図柄を絶賛し、アール・ヌーヴォー、ひいてはジャポニズムの誕生に貢献した。マネ、ロートレック、ドガ、モネ、ゴッホ、ゴーギャンなどの画家が影響を受け、ドビュッシーは『神奈川沖浪裏』にインスピレーションを得て『海』を作曲したと言われている。</p>
<p>　西洋でとくに『神奈川沖浪裏』が受け入れられたのはその三次元的構図が西洋画の視点に近いからだと言われている。大波のデザインは数々のポップカルチャーにも使用され、今月半ばには大波の上部をトランプ米大統領の髪型にアレンジした風刺画がイギリスで<a href="http://www.standard.co.uk/goingout/arts/donald-trump-meets-the-great-wave-in-this-years-top-winner-at-va-illustration-awards-a3541446.html" target="_blank">V&#038;Aイラスト賞を獲得</a>している。</p>
<p>　一方、日本人に最も人気があるといわれる『凱風快晴』、通称「赤富士」は、それに先立つ版で色の薄いもの（研究者たちは「ピンク富士」と呼んでいた）と並べて展示されていた。</p>
<p>　また、北斎の娘の葛飾応為は、一部で父に勝るとも劣らない天才画家といわれているが、その現存する数少ない署名作品の１つ、『関羽割臂図』（クリーブランド美術館）が出されていたことも特筆に値するだろう。損傷が激しく貸出展示は難しいといわれていたそうだが、状態は良く、滴る血の赤も鮮明で、応為の力強い筆さばきを十分鑑賞することができた。日本からは、小布施の北斎館から山車の天井絵などが出品されていた。</p>
<p><strong>◆8Kでデジタル化、新技術に集まる期待</strong><br />
　同展覧会の幕開けを記念して、世界各国の北斎、浮世絵、日本文化のエキスパートたちが一堂に会し、各種講演および二日間のシンポジウムが開催された。北斎の西洋への影響力を証明するかのように、研究者たちが日本語を交えながらあらゆる側面から北斎について熱く語り合い、その様子は非常に見応えがあった。</p>
<p><center><img decoding="async" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2017/05/british_museum.jpg" alt="main" style="max-width: 500px; width: calc(100% - 2px);" /></p>
<div style="line-height: 150%; color: #666666; max-width: 500px; width: calc(100% - 2px);">
大英博物館<br />
</center></p>
<p>　大英博物館を中心に、2019年3月の完了を目指して現在、北斎の作品をデジタル化して収める日英合同プロジェクトが進行中で、チームの一員である大英博物館のプロジェクトキュレーターの松葉涼子博士が各作品の説明をしてくれた。デジタル化はNHKの世界最先端技術、現行のハイビジョン画質の16倍、4K画質の4倍の超高精細映像8Kスーパーハイビジョンの力を借りて行われ（イギリスではまだ4Kのみ可能）、これにより筆使いなどの技術、色素の種類や生産地などがより細かに分析できるようになると期待される。</p>
<p><strong>◆注目される娘の応為</strong><br />
　技術の発展により、北斎と応為の分業の詳細も明らかになるかもしれない。北斎の晩年の作品で父と共同作業をしていたとして近年注目を集めている応為だが、彼女を題材にした小説『北斎と応為』（彩流社）を書き上げたカナダ人作家キャサリン・ゴヴィエ氏も会場に来ていた。氏によると、10年前、ワシントンDCのフリーア美術館で行われた北斎シンポジウムで応為の名を挙げたのは、現メトロポリタン美術館の日本美術キュレーターであるジョン・カーペンター博士ただ一人だったという。それが今回、複数の研究者が応為の名を挙げ、いつか「応為展」ができないものかと誰かが提案すると、会場が湧いた。</p>
<p>　また、2日目の講演中には同博士が壇上からゴヴィエ氏に対し、「過去5年間で応為に注目が集まるようになったのはあなたのおかげですよ、キャサリン」と語りかける場面もあった。</p>
<p><center><img decoding="async" src="https://cdn-newsphere.jp/wp-content/uploads/2017/05/hokusai_panel.jpg" alt="main" style="max-width: 500px; width: calc(100% - 2px);" /></p>
<div style="line-height: 150%; color: #666666; max-width: 500px; width: calc(100% - 2px);">
講演するカーペンター博士<br />
</center></p>
<p><strong>◆この秋、いよいよ来日</strong><br />
　大英博物館での展示は8月13日まで。7月3日から6日が休館となり、後半の展示品と入れ替えられる。期間中は映画『百日紅 ～Miss HOKUSAI～』の上映なども含め、数々のイベントが催される。その後同展は来日し、10月6日から11月9日まで大阪のあべのハルカス美術館にて「北斎 ―富士を超えて―」として展示される。同館館長の浅野秀剛博士も訪英中で、シンポジウムでのパネルのほか、日本国大使館での講演なども行った。</p>
<p>　日本では大英博物館に展示されなかった作品も出展されるようなので、ぜひ足を運んでほしい。</p>
</div>]]></content:encoded>
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		<title>「娘はもう宿題しません」カナダの母親の宣言が大反響　欧米の宿題に思うこと（コラム）</title>
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		<pubDate>Thu, 25 May 2017 02:00:52 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
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		<description><![CDATA[　先月末、カナダのケベック州の母親が、娘の学校の教師たちに「娘は宿題をしません」とメールで宣言して話題になった。母親がそのメールをフェイスブックで共有すると5万5千の「いいね！」が集まり、ほかの母親たちだけでなく、教師、 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　先月末、カナダのケベック州の母親が、娘の学校の教師たちに「娘は宿題をしません」とメールで宣言して話題になった。母親がそのメールをフェイスブックで共有すると5万5千の「いいね！」が集まり、ほかの母親たちだけでなく、教師、小児心理学者などのプロフェッショナルからも称賛を浴びた。<a href="http://globalnews.ca/news/3409836/quebec-moms-email-about-homework-to-her-daughters-teacher-is-going-viral/" target="_blank">グローバルニュース</a>などの現地メディアだけでなく海外の<a href="http://www.bbc.co.uk/programmes/p051g26h?ocid=socialflow_facebook" target="_blank">BBC</a>も報道するなど、大きな反響を呼んだ。</p>
<p><strong>◆宿題がストレスで体調不良に</strong><br />
　話題となったこの10歳の少女は、4時半に帰宅してから2、3時間の分量の宿題をこなす毎日を送るうち、胸の痛みを訴えたり、宿題が心配で午前4時に目覚めたりするようになったという。専門家に相談した母親が、学校に上述の宣言をした。少女は宿題以外にも自主的に本を年間10冊以上読むような、勉強熱心な子だったようだ。</p>
<p>　カナダで親が学校にこのような宣言をして話題になるのは初めてではない。ほかの国でも、忘れた頃にぽつりぽつりと似たような出来事が起こっている。日本人にとってはごく当たり前の宿題だが、一体何が問題なのだろうか。</p>
<p><strong>◆150年前から続く議論</strong><br />
　実は宿題の是非は古今東西を問わず、長年議論されてきた問題である。カナダの<a href="http://www.cbc.ca/news/canada/homework-ideas-1.3755112" target="_blank">CBC</a>によると、過去30年間に、北アメリカだけで宿題に関する学術論文が千本以上発表されている。カーネギー・メロン大学の、宿題の歴史に詳しい歴史学者スティーブン・シュロスマン教授の発見した文献によると、宿題の是非を問う議論の始まりは150年前にも遡るという。19世紀末の、まだ誰もが学校教育を受けられなかった時代は1日2時間ほどの宿題が当たり前だったのが、20世紀に入ると宿題は「子供時代に対する罪」「合法の幼児虐待」などという考えが台頭した。</p>
<p>　フランスでは2013年、オランド大統領が教育改革の一環として宿題廃止を提言した。（それ以前から宿題を禁ずる法律があったようだが、現場で教師たちが独断で出していたようだ）。それを受けてドイツの一部の州でも宿題禁止が検討され始めたが、今のところ大きな変化はきこえてこない。</p>
<p><strong>◆専門家の考える「理想の宿題」</strong><br />
　デューク大学の心理学・神経科学者のハリス・クーパー教授は「宿題は処方箋薬剤のようなものだ。飲むのが少なすぎれば、効かない。飲みすぎると死んでしまう」と言う。適量が大切ということだ。また、ミシシッピ州立大学の教育心理学者ジアンジョン・シュー教授は「宿題は個人の責任を教える重要な方法だ」と述べている（CBC）。</p>
<p>　教育に関する話題で何かと注目されるフィンランドだが、教育コンサルタントのパシ・サルバーグ氏は、子供のことを考えて出される宿題のみ効果的であると言う。ドリルやプリントではなく、子供の学ぶ意欲を促進するようなものを教師が注意深く選ぶべきとしている。結局は同氏が述べるように「宿題を、良いか悪いかの二者択一で語るべきではない」（CBC）ということなのだろう。</p>
<p><strong>◆カナダとドイツの宿題</strong><br />
　筆者の経験から、欧米で宿題批判の声が上がる背景を考えてみたい。筆者の子供たちはカナダのオンタリオ州で、幼稚園から2年生（8歳）まで公立学校に通った。学年も低いし、州も違うので単純に比べられないが、宿題が多いと思った記憶はないので、冒頭のニュースを聞いたときは意外だった。プリントで延々とドリルをやらせるようなものではなく、たとえば「ファミリーツリー（家族の系図）を作る」というような、親子でできるプロジェクトベースのものが多かったと記憶している。あとは読書の宿題が多かった。毎日ではなく、出る曜日が決まっていたので、親にも把握しやすかった。</p>
<p>　現在、子供たちはドイツのバイエルン州で私立中学に通っている。全日制で、勉強は学校で済ませるべきとの方針なので、宿題はない。家庭学習も奨励されていない。長男は一時公立のギムナジウム（中等教育機関）に通っていたが、学校のやり方に合わず、親子ともども大変なストレスとなったので、やむをえずやめさせた。小学校も合わなかった。極端な話、教師が親に教育を任せすぎではないかと思うことさえあった。そういう印象を受けたのは、宿題が学校で習ったことの復習だけではなくて、親が教えてやらなければできない新規事項を含んでいることがあったからだ。もちろん、これは学校や教師によるところも大きいだろう。</p>
<p>　州にもよるが、授業はほぼ午前中で終わり、年間15週も休みがある上に2、3週間は必ず病欠する教師たちが、その仕事の一部を親に負担させている、という気がして納得がいかなかった。（ただし、時間的な分量では30分～１時間というところで、長期休暇には宿題が出ない点は明記しておく）</p>
<p>　6 年生になると英語に続く第二外国語を選ぶことになるが、それはたいていフランス語かラテン語で、母親が自分の履修したものと同じものを子供に選ばせる傾向がある。そうでないと、宿題の助けができないからだ。「助け」というと聞こえはいいが、実際には親が宿題をやってしまう場合も少なくない。筆者の年代の日本人はたいていそうなのではないかと思うが、親に宿題を手伝ってもらったことなどないし、そんなことをしても子供のためになるとは思えない 。</p>
<p><strong>◆親の助けを必要とする宿題に思うこと</strong><br />
　ドイツには、全体主義国家に教育を任せすぎたために子供たちを洗脳されてしまった経緯があるので、国に教育を任せすぎるのを警戒する傾向がある。それ自体は理解できるし、いいことだとは思う。ただ、最初から親に手伝わせるのを前提にしたような宿題には賛同できない。三者面談でも、それまで父親と母親両方に向かって話していた教師が、宿題となるといきなり母親だけに向かって話し始める。宿題は母親の責任というわけだ（ドイツには意外と専業主婦が多い）。</p>
<p>　親に宿題を任せるというのは、ドイツやフランスのように移民の家族を多数抱える国家においては、危険だし、そもそも不公平だ。両親が働いている場合もそうだし、とくに女性の社会進出を促しながらこれでは矛盾している。「公」と「私」をきっちりわけたがるヨーロッパ的考えからしても、学校でやるべきことを家庭に持ち込むのはやはり撞着しているように思われる。カナダで宿題放棄宣言をした親に多くの賛同が集まったのも、働いている母親が多いうえに、家族の時間がなくなるというのがおもな理由だったようだ。宿題の量もさることながら、このような親に負担を強いる形態も見直す必要があるのではないだろうか。</p>
<p>Photo via VGstockstudio/shutterstock.com</p>
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		<title>採用担当者の5人に1人、応募者のSNSを見て不採用に　大企業ほど高確率　英国調査</title>
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		<pubDate>Tue, 23 May 2017 02:00:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Business]]></category>

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		<description><![CDATA[　イギリスを本拠地とする国際市場リサーチ会社YouGovがこのほど新しい調査結果を発表した。それによると、採用担当者の約5人に1人が、候補者のSNSでの素行を見て採用を見送った経験があると答えた。対象となったのはイギリス [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　イギリスを本拠地とする国際市場リサーチ会社<a href="https://yougov.co.uk/news/2017/04/10/disgracebook-one-five-employers-have-turned-down-c/" target="_blank">YouGov</a>がこのほど新しい調査結果を発表した。それによると、採用担当者の約5人に1人が、候補者のSNSでの素行を見て採用を見送った経験があると答えた。対象となったのはイギリスの61人の採用担当者。データは今年3月に収集された。大企業になるほどSNSをチェックしたり、SNSでの素行で不採用にしたりする確率は高くなった。</p>
<p>　もっとも閲覧されているのはプロフェッショナル用ネットワーキングのリンクトインで48%。日本ではまだそれほど広く利用されているサービスではないが、いわばオンライン履歴書のようなものなので、ここをチェックするのは妥当と言えるだろう。次に多いのがフェイスブックの46%、次いでツイッターの28%。いったい、どんな行為が採用担当者の不評を買うのだろうか。　</p>
<p><strong>◆投稿するときはスペル・文法にも気をつけて</strong><br />
　いちばん問題視されているのは「攻撃的・無礼な言葉遣い」で、75％の採用担当者が不快感を示している。次が「ドラッグ使用をほのめかすもの」で73％。このあたりはまあ理解できる。3位は「スペルミス・文法の間違い」の56％で、「酔っ払った写真」の 47％を大幅に超えている。スマホを片手で入力したりする場合はミスも多くなるし、正式文書でもないので細かいことは気にせず投稿する人も多いだろうが、たかがSNSの投稿と思って甘く見ていると意外なところで悪評価を得てしまうかもしれない。</p>
<p>　その次の「政治思想・行動」と「シェア・リツイートのしすぎ」が同点で29％。シェアやリツイート自体は悪くはないが、次から次へと手当たり次第に横流しにするのはいい印象を与えないらしい。そして26％が「引いて」しまうと答えたのが「セルフィー（自撮り写真）の多すぎ」。旅行など特別な状況ならわかるが、毎日意味もなくセルフィーを投稿する人はやはりうぬぼれ屋に見えてしまうようだ。</p>
<p>　しかしながら、SNSの素行がすべてを決めるわけではないのでご安心を。68％が、面接中の振る舞いがより大切と答えている。</p>
<p><strong>◆上司と部下のつながりも敬遠</strong><br />
　一方で、SNSの問題は入社後も頭を悩ませる。<a href="http://fortune.com/2016/04/16/blowing-professional-reputation/" target="_blank">フォーチュン誌</a>は、ミレニアル世代またはジェネレーションYと呼ばれる、1980年代～90年代生まれの層に言及。この世代が労働力の過半数を占めるようになり、また2015年の別の<a href="https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/global/Documents/About-Deloitte/gx-wef-2015-millennial-survey-executivesummary.pdf" target="_blank">調査</a>によると、そのうち約半数が自らをリーダーとみなしているというが、彼らの「従業員とのお友達っぽすぎる関係」は仕事の評判を損なうとして警告している。</p>
<p>　デジタルネイティブと呼ばれる彼らはSNSにも早くから馴染んでおり、ほとんど人生の一部といえるだろう。この世代の特徴として仲間意識が強いこと、また彼らの多くがIT業界のようなカジュアルな世界で活躍していることから、他の従業員とSNSでつながっているケースも多いが、やはり上司や部下とつながるのは心地よくないと思う人が大半であるという。</p>
<p>　結局、公私の区別をつけてきちんとしたワーク・ライフ・バランスをとり、プライベートはプライベートでお互いにそっとしておくのがいちばんということかもしれない。採用される前も採用された後も、SNSでの素行には神経を使う必要がありそうだ。</p>
<p>Photo via GaudiLab/shutterstock.com</p>
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		<title>ドイツ、再生可能エネルギーが電力の85％を記録！ それを積極的に支える小さな村々</title>
		<link>https://newsphere.jp/national/20170519-2/</link>
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		<pubDate>Fri, 19 May 2017 08:00:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>NewSphere</dc:creator>
		<category><![CDATA[Society]]></category>

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		<description><![CDATA[　4月30日日曜日は3連休の中日で、暖かく風の強い1日だった。この日ドイツでは、風力、太陽熱、バイオマス、風力などの「再生可能エネルギー」が、午後１時から3時の電力総生産量の85％を占めるという新記録を樹立した。供給が需 [&#8230;]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div class="wprt-container"><p>　4月30日日曜日は3連休の中日で、暖かく風の強い1日だった。この日ドイツでは、風力、太陽熱、バイオマス、風力などの「再生可能エネルギー」が、午後１時から3時の電力総生産量の85％を占めるという新記録を樹立した。供給が需要をあまりにも大幅に超えたため、電気料金が一時マイナスになるという現象まで起きた。</p>
<p><strong>◆2030年にはごくあたりまえの１日に</strong><br />
　政府主導のエネルギー移行計画、エナギーウェンデを推進するシンクタンク、<a href="https://www.agora-energiewende.de/de/presse/agoranews/news-detail/news/ein-sonntag-fast-ohne-kohlestrom-1/News/detail/" target="_blank">アゴラ・エナギーウェンデ</a>によると、この日、化石燃料の発電所は午後3時から4時に稼働しただけで、生産した電力は8ギガワットにも満たなかった（最大生産可能量は50ギガワット）。ほとんどの発電所は稼働さえしていなかった。原子力発電も著しく低かったという。</p>
<p>　アゴラ・エナギーウェンデのパトリック・グライヒェン氏は、オーストラリアのエネルギー関係専門誌<a href="http://reneweconomy.com.au/graph-of-the-day-germanys-record-85-renewables-over-weekend-60743/" target="_blank">リニューエコノミー</a>に、このような日曜日は、2030年にはごくあたりまえの1日になると語っている。そしてそれは、政府主導のエナギーウェンデ計画のおかげだと加える。</p>
<p><strong>◆エナギーウェンデとは</strong><br />
　エナギーウェンデでは、2050年までに再生可能エネルギーの発電比率を80%に引き上げることを目指している。中間目標は2025年の 35〜40％、2035年の60％に設定。また、2022年までに原子力発電から完全撤退することも宣言している。それ以前は原発推進国であったドイツが撤退を決めたのは、やはり2011年の福島第一原子力発電所事故がきっかけだった。</p>
<p>　持続可能な電力プランにはヨーロッパ全体が取り組んでいるが、やはり一歩リードしているのはドイツのようだ。エナギーウェンデという名称も、英語でそのまま使われることが多い。<a href="http://www.independent.co.uk/news/world/europe/germany-renewable-energy-record-coal-nuclear-power-energiewende-low-carbon-goals-a7719006.html" target="_blank">インデペンデント紙</a>によると、イギリスは2020年までに20％の電力を再生可能エネルギーで賄う目標を立てていたが、どうやら15％ほどしか達成できそうにないと、エネルギーと気候変動委員会の議員たちが政府に報告した。</p>
<p><strong>◆小さな村の取り組み</strong><br />
　ドイツを牽引しているのは、自治体レベルでの積極的な取り組みかもしれない。バイエルン地方、アルプス山脈に向かうのどかな草原を電車で旅していると、突如としてソーラーパネル満載の家屋が密集した村々が現れることがよくある。そんな村のひとつ、人口2千5百人ほどの小さな村、ウィルドポルズリードでは、必要とされる電力量以上を再生可能エネルギーで賄っている。200年以上酪農を営んできたベヒテラー家は、自分たちは使わないが、太陽光発電は家族の新たな収入源になっていると、エコノミスト・フィルムズがフェイスブックに投稿した<a href="https://www.facebook.com/TheEconomist/videos/vb.6013004059/10155361373464060/" target="_blank">ショートビデオ</a>で語っている。</p>
<p>　太陽光発電自体はもはや目新しいアイディアではない。問題は、太陽光発電や他の方法を使って、いかに安定した供給を得るかだ。「たとえば、牛はいつでも肥料を生産できる」と、ウィルドポルズリードのギュンター・メーゲレ村長は同ビデオで語る。「太陽がなくても、風がなくても、100％以上の電力供給ができることを証明できる」と自信を見せている。</p>
<p>Photo via elxeneize/shutterstock.com</p>
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