マザーテレサの名言を5つの視点から紹介 人生・仕事に役立つヒントあり
献身的な奉仕活動にその生涯を捧げ、数々の名言を残してきたマザーテレサ。その名言の中には、現代を生きる我々の人生の糧となるものも多く存在する。今回は、人生や仕事にも活かせるマザーテレサの名言を紹介する。
目次
マザーテレサのプロフィール
英語名 | Mother Teresa |
本名 | アグネス・ゴンジャ・ボワジュ |
出生日 | 1910年8月26日 |
命日 | 1997年9月5日 |
享年 | 87歳 |
出身 | マケドニア(旧ユーゴスラビア)のスコピエ |
国籍 | インド |
職業 | カトリック教会の修道女として活動。「神の愛の宣教会」の設立者。死後聖人と認められた。 |
名言 | あなたが私の兄弟にしてくれたことは、私にしてくれたことです。 |
マザーテレサの生い立ちとその一生
数々の名言を残したマザーテレサ。カトリック教会所属の修道女として献身的な奉仕活動を継続し、1979年にノーベル平和賞を受賞した。死後にはローマカトリック教会の「聖人」として認定された彼女の生い立ちと一生を解説する。
マザーテレサが修道女になるまで
1910年、マザーテレサはユーゴスラビアのスコピエ(現在はマケドニアの首都)で3番目の末っ子として生まれた。信仰心の強いクリスチャンである両親に育てられ、熱心なキリスト教徒として地元の教会で活動していた。
また、裕福でないにもかかわらず、貧しい人への施しを行う母を間近で見ていたことが、マザーテレサの一生に影響しているといわれている。18歳で故郷を離れ、アイルランドのロレット女子修道会に入会し、テレサという名前を受けた。その後インドに移り修道女となった。
マザーテレサのインドでの一生
1929年から1947年まではインドのコルカタ(当時の名称はカルカッタ)の学校で、貧しい子どもなどを対象に地理と歴史・キリスト教の教養を教えていた。1937年には終生誓願をして、一生をイエス・キリストに捧げて生きることを決意。1950年には「神の愛の宣教者会」を設立し、経済的に貧しい人だけではなく精神的に貧しい人のためにも尽力しつづけた。
世界中で活動を続けたテレサは、1997年に満87歳で息を引き取っている。
人生・仕事に役立つ マザーテレサの名言を5つの視点から紹介
マザーテレサが残した名言のなかから、人生や仕事に役立つ言葉を紹介する。いま悩みを抱えているのであれば、人生を豊かにしてくれる気づきが得られるので、ぜひ最後まで見ていってほしい。
視点その1. ネガティブ思考のときに思い出したいマザーテレサの名言
ネガティブな考えになっているときは、以下の名言が役に立つだろう。
「思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから」
「言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから」
「行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから」
「習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから」
「性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから」
人生のなかで理不尽なことはつきものである。しかしネガティブな感情のままでは豊かな人生は送れない。そんな気づきが得られる言葉である。仕事が上手くいかないときや人間関係で悩んでいるときなどは、ついネガティブな言葉が出てしまうもの。もし、いまあなたがネガティブな言葉を発していることに気づいたら、自分の思考から変えていこう。
他にも、以下のようなマザーテレサの名言もネガティブ思考になったときに思い出してみてほしい。
「シンプルに生きなさい。そうすると他の人々も楽に生きられる」
「私たちは決して大きなことはできないのです。我々にできるのは、小さなことに対し大きな愛をもって行うことだけです」
視点その2. 不安や後悔を乗り越えられるマザーテレサの名言
将来の不安や過去にやってしまった失敗に捕らわれて動けないときは、以下の言葉を思い出そう。
「昨日は去りました。明日はまだ来ていません。わたしたちが尽くせるのは今日のみ。さあ、始めましょう」
「今、この瞬間幸せでいられれば、それで十分です。その瞬間、瞬間が、私たちが求めているものすべてであって、他には何もいらないのです」
「最善を尽くしたのであれば、落ち込む必要はありません」
「私たちが未来を恐れるのは、今日一日を無駄に過ごしているからです」
「所有すればするほど囚われてしまうのです。保有しているものを減らせばより自由でいられます」
どんなに悩んでも将来の不安は消えず、過去の後悔は変えられないだろう。未来の自分は、今この瞬間の積み重ねである。自分自身に嫌気がさしたときは、ただ目の前のことに集中しよう。
視点その3. 一歩が踏み出せないときに言い聞かせたいマザーテレサの名言
失敗が怖くてなかなか行動に移せないときには、以下の言葉を自分に言い聞かせよう。
「神様は私たちに成功してほしいなどと思っていません。ただ、目標に挑戦することを望んでいるのです」
「導いてくれる人が現れることに期待を寄せるのではありません。自ら人々を導いていくのです」
「暗いと不平を言うよりも、あなたが率先して明かりをつけなさい」
「成功をすると、不誠実な友と本当の敵を抱えてしまうでしょう。それでも成功しなさい」
成功したいと思う気持ちは必要ではあるが、思いが強すぎると一歩踏み出せなくなる。常に挑戦し続けてきたマザーテレサが言うことで、より一層の重みが増す言葉である。みんなを導いていこうとする気持ちがあれば、迷いが晴れて一歩を踏み出せるだろう。
視点その4. 自分は必要とされていないと感じたときに見るべきマザーテレサの名言
「どうせ自分には価値などない…」と思うのであれば、次の言葉を見てみてほしい。
「私たちのしていることが海の一滴に過ぎないと思うかもしれないが、その一滴がないと、海は小さくなるのです」
「誰かに微笑みかけることは素晴らしいことなのです。それは愛の行動であり、その人へのおくり物です」
「人に愛されることよりも自分が愛することを。人から理解されることより自分から理解を示すことを」
自分が止まれば世界の発展が遅れるという気持ちで仕事や人生に打ち込めば、きっと充実したものになるだろう。そうすれば自己肯定感が高まり、自分を卑下することはなくなる。また、自分を必要としてほしいのなら、自分から愛を持って接することが重要である。
視点その5. 仕事や人生に疲れたときに必要なマザーテレサの名言
責任ある仕事を任されて「みんなのために」とがんばっているが、上手くいかなくて疲れてしまった。「上司の期待に応えなければ」とばかり考えてしまう。このようなときは、以下の言葉を思い出してほしい。
「世界を変えたければ、あなたの家に帰って、あなたの家族を愛してあげてください」
これは「世界平和のために何をすればいい?」という問いに対するマザーテレサの答えである。目の前の人も愛せない状態になっているのであれば、他の人の期待に応えるのは難しいだろう。「誰かのために」という気持ちで疲れてしまったときは、一度立ち止まって考えてみてほしい。
【番外編】クレームを受けて落ち込んだときに思い出したいマザーテレサの名言
仕事をしているなかで、どうしてもクレームを受けることがあるだろう。落ち込んでしまったときは以下の言葉を思い出してほしい。
「愛の反対は憎しみではなく無関心です」
相手はこちらに期待しているからこそクレームを入れたのではないだろうか。このように考えられれば、そのあとの対応も変わってくるだろう。
他にも、クレームを受けて落ち込んだときにはマザーテレサの次のような名言も思い出したい。
「この世の最大の不幸は、貧しさや病ではありません。誰からも自分は必要とされていないと感じることです」
「自分から笑ってあげなさい。笑いたくないときでも笑うのよ。人間には笑顔が必要なの」
マザーテレサの名言・生き方が学べるおすすめの本
亡くなった後も大きな影響力を持つマザーテレサに関連する本を紹介していく。数々の名言が生まれるきっかけとなった彼女の生き方には、充実した人生を過ごすためのヒントがたくさんあるので、ぜひ手に取ってみてほしい。
マザー・テレサ 愛と祈りのことば(PHP研究所)
出典:Amazon
「神の愛の宣教者会」の熱心な支持者であるスペイン人ジャーナリストが書いたものを訳した本である。マザーテレサの言葉と一緒にエピソードが語られている。
心が豊かになる マザー・テレサ 聖人の言葉(三笠書房)
出典:Amazon
マザーテレサの密着取材を行ったことのある日本人記者が書いた本である。1979年以前の貴重な写真とマザーテレサの言葉・エピソードが掲載されている。
世界で一番たいせつなあなたへ マザー・テレサからの贈り物(PHP研究所)
出典:Amazon
マザーテレサが、亡くなる直前に信頼できる人にのみ送っていた手紙に関する話が書かれている本である。マザーテレサのもとでボランティア活動を行った経験があり、神父になるよう勧められた著者がエピソードをまとめている。
マザーテレサの名言から心豊かな生き方のヒントを得よう
マザーテレサの名言は、現代の私たちに語り継がれるほどの影響力がある。人生や仕事で悩んだときは、ぜひこの記事の内容を見返してほしい。名言からでも得られることはあるが、なぜその名言が生まれたかを彼女の生い立ちやエピソードから理解すれば、より深い気づきが得られるだろう。マザーテレサの名言が刺さると感じた方は、ぜひチェックしてみてほしい。
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