オオスズメバチに追跡装置、巣を発見・駆除 米国で定着阻止ミッション
◆これまでの経緯は
オオスズメバチがアメリカで初めて公式に確認されたのは、昨年12月のことだ。カナダとの国境付近にあるワシントン州ブレインの町で個体が確認され、その後も町の南部で目撃情報が相次いだ。4月から9月は繁殖の準備を行う時期となるため、定着を防ぐための試みが続けられてきた。甘い匂いに引き寄せられる習性を利用し、ジュースを用いたトラップなどが設置されている。
ただし、「殺人バチ」とまで呼ばれ恐れられた人体への被害については、過度に恐れすぎだと指摘する声もあった。カリフォルニア大学の昆虫学の専門家は日本を含むアジア地域で何百年ものあいだ人間と共存してきたことを指摘し、アメリカの騒ぎようを見たアジアの専門家らが呆れ顔をしていると述べている。とはいえ未知の外来種の襲来とあって、現地の人々は戦々恐々としてきた。今回の捕獲成功の報に、ひとまずは胸をなで下ろしていることだろう。