トランプ訪日、新しい時代の日米関係

Kiyoshi Ota/Pool Photo via AP

 安倍首相は27日、25日から訪日しているトランプ大統領と東京・元赤坂にある迎賓館で会談した。まず、両者は、北朝鮮への対話の窓を開けつつ、北朝鮮が核・ミサイルを具体的に廃棄する措置をとるまで経済制裁を維持する方針を確認した。また、安倍首相は拉致問題解決に向けて米国の協力を確認し、前提条件なしに金正恩氏との直接会談を目指す意思をトランプ大統領に伝えた。

 一方、緊張が高まるイラン情勢について、安倍首相は6月にイランを訪問し、中東における緊張緩和に向けた役割を果たす意思を伝え、トランプ大統領も理解を示した。

                                                                                                                 

◆令和時代における緊密な日米関係を目指して
 今回のトランプ訪日は、世界に日米関係の緊密さを改めて強くアピールするものとなった。初日の25日から、日本経済界リーダーとの会合、安倍首相との第5回目のゴルフ外交、大相撲千秋楽の観戦、六本木居酒屋での夕食会、天皇皇后両陛下との面会、晩餐会など、米紙がトランプ大統領を「観光客」と呼ぶほど、特別な「おもてなし」となった。

 今後も両者は、6月大阪でのG20サミット、8月フランス・ビアリッツでのG7サミットで会談する予定で、トランプ大統領就任時にあった日米関係の行方を懸念する声は、すでに葬り去られたかのようだ。今後も、少なくとも来年11月の米大統領選挙までは、この環境が続く可能性が高い。

◆米国を必要とする日本
 今回のトランプ訪日について、対米追従やパフォーマンスなどの声も聞かれる。また、トランプ大統領は北朝鮮やイラン問題で逆に緊張を高め、パリ協定やイラン核合意から一方的に離脱したとの批判もあるが、首脳関係や外交は本来、戦略的にやっていかなければならないものである。

 日本の安全保障事情、令和時代における国際関係の行方などを考慮すると、日本はいっそう米国との関係が必要なはずだ。しかし、米国を必要とする日本ではあるが、それは何も米国追従を意味するものではない。令和時代における日米関係では、より主体性ある日本が必要であり、米国もそれを望んでいることだろう。今回、安倍首相がトランプ大統領にイラン訪問を検討していると伝えたのも、背景にはそれが影響している。

Text by 和田大樹