反捕鯨派にも問題があった……日本のIWC脱退、海外の見方に変化も

Katsushika Hokusai / Wikimedia Commons

 昨年12月に、日本は国際捕鯨委員会(IWC)から脱退し、日本の領海と排他的経済水域(EEZ)での商業捕鯨を再開すると発表した。クジラは特別な動物で、殺すことを許さないという反捕鯨派の主張と、捕鯨は文化だとする日本の主張はこれまでまったくかみ合わなかった。脱退発表後、海外の識者やメディアからは、脱退という日本の決断を招いたのは、その主張を批判するだけの反捕鯨派の姿勢だったという意見も出てきている。

◆方向性の不一致で日本脱退 反捕鯨派は反論
 ワシントン・ポスト紙(WP)は、日本に脱退を決断させたのは長年にわたるフラストレーションだと述べる。日本は1951年に国際捕鯨取締条約(ICRW)を締結し、IWCにおいて「鯨族の適当な保存を図って捕鯨産業の秩序のある発展を可能にする」という二つの目的に賛同した。ところが、1982年に商業捕鯨の一時中止(モラトリアム)が決定される。IWCは保護ばかりを重視し、クジラの数が増えれば禁止を解くという約束を破ったというのが日本の主張だ。

                                                                                                                 

 しかし反捕鯨派は、すでに日本ではクジラが食べられることはほとんどなく、調査捕鯨で獲った鯨肉が有り余っていると報じ、日本が捕鯨を続ける理由はないと反論する。多くの専門家は、商業捕鯨を再開したとして経済的に持続可能なのかどうか疑問に思っている。WPは、気候変動や汚染などにより海のエコシステムを保護する動きが強まるなか、倫理的、世論的に捕鯨継続は難しい問題だと指摘している。

Text by 山川 真智子