韓国船の“瀬取り”容疑 米紙「韓国政府の制裁への姿勢が疑われる」
◆韓国政府の対応、十分でなく
相次ぐ瀬取り疑惑により、米国が進める経済制裁について、韓国政府にどれほど遵守する意思があるかを疑う見方も出てきている。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(4月3日、以下WSJ)は、「韓国が国家ぐるみで制裁違反を容認あるいは奨励しているという公的な証左は出ていないものの、同国による実施状況に過失があるのは明らかであり、これにより、国際的な制裁を韓国が十分に遵守していないのではないかという疑いが増している」と報じている。韓国政府は過去にも、国連制裁に違反する形で北朝鮮から石炭と銑鉄を違法に輸入したとして、3名の韓国籍の人物らを摘発している。この際も韓国が自主的に動いた訳ではなく、アメリカ側からの通報を受けての対応となっていた。
これまで韓国当局は摘発に積極的ではなく、AP通信によると、国連制裁違反の容疑で韓国籍の船舶が拘留されるのは今回が初めてのことだ。韓国検察庁は現在、船長と管理会社について、南北交流協力法および船舶入出港法への違反容疑で調査を進めている。
>次のページ 米韓の緊張高まる