米朝会談後に新たな動きを見せる北朝鮮 ミサイル発射の可能性も

Ahn Young-joon / AP Photo

 2月下旬の第2回米朝首脳会談は、非核化のプロセスで両者の違いが浮き彫りとなり、会談は事実上決裂した。北朝鮮は、寧辺にある核施設を廃棄することを条件に、全面的な経済制裁解除を米国に要求したというが、トランプ大統領はほかの核関連施設への査察や廃棄も要求し、北朝鮮の要求を拒否した。その後、北朝鮮側は、「要求したのは全面的な制裁解除ではなく一部の解除、すなわち国連制裁決議11件のうち2016年から2017年までに採択された5件、そのうち民需経済や人民生活に支障をきたす項目だけを先に解除すべきだ」と反論した(これについて、米国は事実上の全面解除に等しいと反論している)。

◆見え隠れする北朝鮮の焦り
 また、3月9日の報道によると、金正恩氏は会談終了時、決裂してトランプ大統領が会談場所を立ち去ろうとする際、部下を通して新たな譲歩案を提示し、交渉の席に戻ることを求めたという。トランプ大統領はそれを協議再開に値しないと拒否したというが、北朝鮮側からは、何とかして一つの合意を結びたいという思惑が読み取れ、また、国内経済が制裁によってかなりダメージを被っていることも想像できる。

                                                                                                                 

 結果的に、同会談はこれまで北朝鮮ペースと見られてきた動きに米国がストップをかける形となったが、両者とも今回の会談で何か勝負を決める決定打を得たわけではない。その後の動向としては、北朝鮮がどう動くかが大きなポイントだ。しかし、既に北朝鮮は気になるいくつかの動きを見せ始めている。

Text by 和田大樹