北朝鮮ペース止めたトランプ氏 2回目の米朝会談から見えてくるものとは?

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◆期待どおりにならなかった韓国、対話の継続を呼び掛けた中国
 一方、韓国や中国にとって今回の会談はどのように映ったのか。まず、今回の米朝会談による関係改善をもとに、北朝鮮との経済協力を目論んでいた文在寅大統領からすると、大きく期待を裏切られる結果となった。韓国大統領府は同会談後、合意に至らなかったのは残念だが、過去に比べると意味のある進展が見られたと声明を出したが、文在寅政権の対北政策は今後も大きく変わることはなく、これまでのスタンスが継続されることだろう。

 また、中国は、米朝両国に対話の継続を呼び掛け、そのために北京は建設的な役割を果たすとの意思を表明した。中国としては、北朝鮮が米国のペースにはまり、米国主導で半島情勢が進むことは避けたいが、今回の会談結果を受け、今後対米関係で何かしら北朝鮮に働きかけることも考えられる。今回のトランプ大統領の対応は、北朝鮮に妥協しない姿勢を示すだけでなく、その背後にある中国にも米国のシグナルを与えることになった。

 今後北朝鮮はどのような外交を展開していくのだろうか。次はそれが大きなカギとなる。今回の会談ではトランプ大統領の姿勢を評価する声も聞かれるが、依然として非核化プロセスは進んでおらず、北朝鮮の行動は予想しにくい。しかし、日本としては今までのように米国との関係を維持・強化し、北朝鮮に拉致・核の解決を強く呼びかけていくことが求められる。

Text by 和田大樹