米朝会談前にトーンダウンしたトランプ氏 北朝鮮ペースになれば日本孤立も

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 今月27日から28日にかけ、ベトナムの首都ハノイで第2回米朝首脳会談が開催される。米国のトランプ大統領は19日、韓国の文在寅大統領と電話会談し、大きな成果を収めるだろうと期待感を示した。韓国の文大統領も、北朝鮮の完全な非核化や朝鮮半島の平和に向けた大きな転機となることを期待するとし、北朝鮮への支援にも意欲を示した。

◆シンガポールでのはじめての米朝首脳会談
 昨年6月、シンガポールで初となる米朝首脳会談が実施された。米国の現職大統領が歴史上初めて北朝鮮のトップと会談するということで、世界中の関心が注がれた。しかし、会談後の共同声明で、日本などが求める、“完全かつ検証可能で不可逆的な核廃棄(CVID)” が明記されることはなかった。

                                                                                                                 

◆第2回会談直前のトランプ大統領の発言
 今回の第2回会談では、どのようなことが共同声明に明記されるのだろうか。しかし、会談直前のトランプ大統領は19日、最終的には北朝鮮の非核化を目指すものの、核実験がない限り急がないとの意思を表明した。これまでトランプ大統領は非核化で一切譲歩しない姿勢を貫いていたが、それに比べこの発言はかなりトーンダウンした感がある。

 なぜ、このような変化に出たのか。理由としては二つ考えられる。一つは内政上の理由だ。来年11月には米国大統領選挙が控えているが、トランプ大統領としては再選のために北朝鮮問題で何かしらの実績(達成)がほしいところだ。来年の大統領選には、バーニー・サンダース上院議員のように、民主党から続々と出馬表明が出ており、早くも大統領選に動きが出始めている。

Text by 和田大樹