シリコンバレーで世界のスパイが暗躍 高級娼婦など使い機密盗む 米誌が告発

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 アメリカのシリコンバレーで中国やロシアのスパイが日常的に暗躍していると、複数の元米情報機関関係者が証言し、欧米メディアで話題になっている。中国は、アップル、グーグルといった大手を含むIT企業に従業員やインターンを装ったスパイを送り込むなど、幅広く諜報活動を展開。かたやロシアは、IT企業やベンチャー・キャピタルの重役が出入りするホテルのラウンジに高級娼婦を送り込むハニー・トラップを仕掛けていると、米誌が告発した。情報を守るべきIT企業から機密情報が大量に漏れているとすれば大問題だが……。

◆中国は従業員、ロシアは娼婦をスパイに?
 このシリコンバレーの「スパイ天国」ぶりは、7月27日付の米誌ポリティコ(電子版)が、複数の信頼できる元米情報機関関係者に取材して明らかになった話として伝えている。それをシリコンバレーの地元紙や英大衆紙がセンセーショナルに引用し、話題が拡散している状況だ。

 ITを制する者は世界を制すると言っても過言ではない現代において、世界の最先端を行くIT企業が集まる米カリフォルニア州・シリコンバレーは、最重要機密の宝庫だ。ポリティコの記事は、今やライバル企業だけでなく、ロシアや中国といったアメリカと覇権を争う国家の政府も、最先端技術の情報を盗むのにやっきになっていることを浮き彫りにした。

「中国の諜報機関は、興味のある特定の技術を持つ企業を狙い撃ちする戦略だ。ターゲット企業に潜り込んでスパイ行為を行うインサイダーをリクルートするため、世界中で暗躍している」と、情報ソースの一人はポリティコに語っている。一方、現地のバーやナイトクラブには、ロシア・東欧出身の高級娼婦が多く出入りしているが、ロシア政府が彼女らに金を渡して、客のIT企業の重役らから情報を引き出しているという。

Text by 内村 浩介