続々と謎の死を遂げるロシアの外交官 「米大統領選に関わったため」との陰謀論も

Frederic Legrand - COMEO / shutterstock.com

◆疑惑は的外れ。そもそもの問題はロシア外務省か?
 一方、ロシア在住のアイルランド人ジャーナリスト、ブライアン・マクドナルド氏は、ロシアのRTに寄稿し、CNNを始め、西側メディアが死者の数を見出しにしてセンセーショナルに陰謀論を報じているが、すべて見当違いだと述べている。

 同氏によれば、ロシアはエリツィン大統領時代の1990年代に、経済低迷のため公務員の給料が激減し、若く才能のある外交官たちの多くは民間に転職してしまい、年配者ばかりが残ったという。プーチン大統領時代に入り、若い外交官も採用し始めたが、45~55才という年齢層が現在全く足りていない。経験の浅い30代以下に要職を任せる訳にも行かず、結果としてソ連時代から勤めている高齢外交官をメインにせざるをえないということらしい。

 マクドナルド氏は死因不明を含む病死とされた6人のうち5人が60才以上であったことを指摘し、この世代の平均寿命が60.5才であることから、病死はあって当たり前とし、ロシアを悪く書くことで視聴者や読者を引き付けようとする西側メディアの姿勢を強く批判している。

                                                                                                                 

◆陰謀論は期待する人が作り上げるもの?
 陰謀論で盛り上がる西側メディアだが、WPは、人間とは簡単に説明できる自然発生的なものが手近にあるとき、陰謀だと見る傾向があるという意見も紹介している。陰謀論とは、陰謀を探そうとする我々自身の傾向が作り上げるもの、ということだ。

 また、今回の外交官の連続死のように、とても偶然だけでは説明できないと感じることは、実はよく起こっているのだという。例えばアメリカの人口が2億8000万人とすれば、1日に280回、100万分の1の確立の事象が起こっているはずと、統計学者は説明しているとのことだ。

Text by 山川 真智子

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