「見事、過去最高のトヨタ車」GRヤリス、海外から高評価
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◆妥協少なく
GRヤリスはあくまで市販車であり、レース専用モデルとは異なる。しかし、設計上の犠牲は最小限に抑えられているようだ。トップ・ギアは、市販モデルとしての妥協があるにしても「のんきな購入者とWRCレースとの合いの子ではなく、ホットハッチとWRCとのかけ合わせだ」と述べ、レースを重視したポジショニングであると強調している。設計にあたってはルーフをカーボンファイバー製にすることで車体重量を3.5キロほど削減し、ドア表面やボンネットなどをアルミで構成することでさらに24キロの軽量化を実現した。
ただし、ラリーと市販モデルの目的を同時に叶えるには、相応の苦労があったようだ。同記事はトヨタ・ガズーレーシング・ワールドラリーチームの代表を務めるトミ・マキネン氏が、本来ならばエアロ・ダイナミクスを優先したより低いルーフ形状を希望していたと伝えている。最終的には市販車とのバランスを保つために、後席のヘッドルームを確保できる現在のルーフ高に落ち着いたようだ。
ちなみに12月6日に閉幕した2020年のWRCでは、この新型GRヤリスをベースにしたレースモデルが出走することは叶わなかった。本来ならば2021年型ヤリスWRCが開発される予定であったが、ロード&トラック誌は、新型コロナを背景に開発がキャンセルされたと報じている。今年こそは新型の登場を期待したい。