「広告お断り」から「広告OK」シールへ発想逆転 フランスで実験開始

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 郵便ポストに投函される広告チラシの多さは、フランスでも以前から問題視されている。これまでは「広告ストップ」シールの普及による広告削減を図ってきたが、ここにきて「広告OK」シール導入による広告削減が試されることになった。

◆広告チラシ対策の歴史
 広告チラシの環境への悪影響については、フランスでは1999年から議会で取り上げられてきた。1999年の時点で同国では毎年99万2000トンの広告チラシが配布されていた。その後、2004年にはエコロジー庁が音頭を取り「広告ストップ」シールの普及を図り始める。広告チラシを受け取ることを希望しない人がこのシールを郵便ポストに貼り、シールを貼ってあるポストにはチラシを投函してはならないというものだ。徐々にではあるが利用者は増加し、2015年には全国平均17%のポストに貼られるようになった。また違反の際の罰金も150ユーロから450ユーロへと引き上げられた。この罰金はその後も膨らみ、2021年には7500ユーロ、再違反の場合は最大1万5000ユーロまで課せられることになった。(STOP PUB

Text by 冠ゆき