インドの「野外排泄」撲滅計画、取り残されたスラム街 農村部では成功
国連は2日、ニューデリーで開催された国際衛生会議でインド政府の計画について、他の低所得国や発展途上国のモデルになるものであると称賛した。しかし、ニューデリーの高級住宅街の外れにあるタイモアナガー(Taimoor Nagar)というスラム街では、いまだに何百人もの住民が1基の公衆トイレを使用しており、インド都市部の貧困層が抱える課題が浮き彫りになっている。
インド政府が意欲的に取り組んでいるスワッチ・バーラト(別称クリーン・インディア)計画が示す数字は驚異的だ。ナレンドラ・モディ首相が就任した2014年の時点では、世界の野外排泄の60%を人口13億のインドが占めていたが、2018年までに20%に下がった。
アントニオ・グテーレス国連事務総長が基調演説を行った2日の国際会議では、インド首都の中心部に残る野外排泄への取り組みについては触れられなかった。
200億ドルを投じたスワッチ・バーラト計画は、インド独立の父マハトマ・ガンジー生誕150年にあたる2019年に終了する。インドにおける疾病の多くは「所構わず排泄する悪習慣」に起因するとガンジーが記したのは1925年のことだ。
デリーの多くの地域における2018年の状況を、ガンジーは予見できただろうか。