公聴会で明らかになる米議会襲撃の事実 「トランプ氏を訴追すべき」世論に変化も
また今回の公聴会では、大統領選結果を覆そうと試みた共和党の現職議員で、1月6日の事件が失敗に終わった後、トランプ氏に恩赦を求めてコンタクトを取った人々の名前も公表された。ニューズウィークによると、それはフロリダ州のマット・ゲーツ下院議員、ジョージア州のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員、アラバマ州のモー・ブルックス下院議員、ペンシルバニア州のスコット・ペリー下院議員、アリゾナ州のアンディー・ビッグス下院議員、そしてテキサス州のルイ・ゴーマート下院議員である。マット・ゲーツ議員は1月6日だけでなく「今日まで起こったことすべて」に対する恩赦を求めたという。同議員は現在未成年者の性的人身売買容疑で司法省から捜査を受けているが、それも含まれている可能性がある。今後司法省からトランプ氏やこれらの議員に対する訴追が行われる場合、その恩赦についての詳細も明らかになることだろう。
◆58%のアメリカ人がトランプ訴追支持
1月6日委員会の公聴会開催とともに、司法省の捜査の動きも盛んになってきている。CBSニュースによると、司法省は22日、前出のジェフリー・クラーク氏宅で家宅捜索を実施。クラーク氏の電子機器(携帯電話やコンピューターと思われる)などが押収された。また、トランプ陣営が計画した「偽選挙人団」の捜査も行われている。この偽選挙人団もバイデン氏ではなくトランプ氏が当選したことを捏造するための計画で、ワシントンポストによると、連邦捜査局(FBI)は23日までに、ジョージア州共和党委員長や同州共和党関係者、アリゾナ州やニューメキシコ州、ミシガン州で同じ計画に携わっていたとされるトランプ陣営関係者に召喚状を手渡したという。
ABCニュースの世論調査によると、アメリカ人の58%が1月6日事件に関して「トランプ氏が訴追されるべき」と考えているという。しかし意見は支持政党別に大きく異なっており、民主党支持者は91%、無所属は62%、共和党支持者は19%である。しかし共和党支持者でも5人に1人はトランプ訴追を支持しているという結果は大きな変化だろう。今回の公聴会では共和党支持の政府関係者や判事、トランプ氏自身のスタッフや家族などが宣誓証言を行っているため信用せざるを得ない部分が大きいようだ。今後残りの2回の公聴会でさらに多くの真実が明るみに出て、トランプ氏やそのほかの共和党関係者が訴追されることになれば、11月の中間選挙にも大きな影響が出てくるだろう。
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