デンマーク、オミクロン拡大もコロナ規制を全面解除 その理由は?

デンマークのフレデリクセン首相(1月26日)|Mads Claus Rasmussen / Ritzau Scanpix via AP

 デンマークは、マスクの着用を含む国内のコロナ規制をほぼすべて解除すると発表した。オミクロン株とその亜種の登場により、以前よりも感染者数は増えているが、高いワクチン接種率もあって医療への負荷は抑えられており、コロナは社会的に深刻な病気ではなくなったという判断だ。政府に対する国民の支持も厚く、コロナとの共存に前向きだ。

◆今度こそ戻れる? 首相も期待
 規制の全面解除はEU加盟国のなかでは初めてとなる。ナイトクラブでは深夜のアルコール販売も再開され、入店に求められていたコロナアプリも不要となった。商店やレストラン、公共交通機関でもマスクは不要になる。集会の人数制限、ソーシャルディスタンス規制も2月1日から撤廃となった。(BBC

 デンマークは昨年9月10日にほぼすべての規制を撤廃したが、感染再拡大で11月初旬にいくつかの規制を再導入している。フレデリクセン首相は、この先どうなるのか、新たな変異株が出るのかは誰にもわからないと発言。今回が最後の規制撤廃とはあえて言わないとしたが(AP)、FBページには「完全に開かれたデンマークにおはよう」と書き込み、日常を取り戻すことへの期待を表した。

Text by 山川 真智子