初の女性国防長官誕生も バイデン政権の閣僚予想
労働長官にはバーニー・サンダース上院議員の名前も候補として挙がっており、同氏はCNNのインタビューで、労働長官職をオファーされた場合は「申し出を受ける」と返答している。しかし、閣僚人事は上院で承認される必要があるため、左派の代表ともいえるサンダース氏が指名された場合には共和党からの反発も予想される。
◆ブティジェッジ氏が国連大使候補に?
今回の大統領選予備選撤退後にバイデン氏を支持し、さまざまな形でサポートしたピート・ブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長は国連大使と退役軍人省長官候補に挙がっている。同性愛者を公言するブティジェッジ氏は退役軍人であるほか、ハーバード大学とイギリスの名門オックスフォード大学を卒業、数ヶ国語を操るなどほかの候補者には見られない幅広い資質と経験を有し、どちらの職でも適任と言える。
一方、今回の大統領選では共和党の反トランプ派によるバイデン氏支持も当選の助けになったと言われ、バイデン氏は前オハイオ州知事のジョン・ケーシック氏や、トランプ大統領に反発して辞任した前アリゾナ州上院議員のジェフ・フレーク氏が入閣する可能性も浮上。しかし、民主党左派(プログレッシブ派)からは反発の声が上がりそうだ。
全体的に見て、バイデン氏の閣僚人事はオバマ前大統領と同じく、奇抜さはないが有能で豊富な経験を持つ人々を抜擢することになりそうだ。辞任者が続出し、不適任と思える人事も多かったトランプ政権と異なり、バイデン政権は政府機関が有効かつごく普通に機能していくことが期待される。
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