英、離脱延期で欧州議会選挙へ 新党も登場、ますます複雑化

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 イギリスのEU離脱を問う国民投票の際、離脱を支持したイギリス独立党(UKIP)の元党首、ナイジェル・ファラージ氏が新党ブレグジット党を旗揚げした。同氏はブレグジットを混迷に陥れた現政権を痛烈に批判し、5月に行われる欧州議会選に打って出ることを表明している。離脱ができていればあるはずのなかった選挙だが、ここにきて一気に関心が高まっている。

◆離脱なのに選挙? 延長で予期せぬ展開に
 イギリスは3月にEUを離脱する予定だったが、メイ首相の離脱協定案が否決されたことから4月12日に変更となった。しかしその後も議会からの協定案への支持が得られず、「合意なき離脱」回避のためEUに離脱期限の延長を求めた。その結果10月31日までの延期ということでひとまず落ち着いている。

                                                                                                                 

 ところが離脱が延期されている間は、イギリスはEUの正式加盟国であるため、5月23日に行われる欧州議会選挙に参加し、議員を選出しなければならない。選挙を行わない場合は、6月1日に合意なき離脱となってしまう。米保守系のナショナル・レビュー誌は、2016年から離脱が決まっているうえに、離脱後即座に用無しになる議員を選ぶのはばかげていると述べる。BBCによれば、欧州議会選挙にかかる費用は推定1億900万ポンド(約159億円)とされており、多くの離脱派から時間と金の無駄だという怒りの声が出ている。

Text by 山川 真智子