中国国防費が18兆円、8.1%の増加 空母、最新鋭ミサイル、兵器開発進む

Mark Schiefelbein / AP Photo

 増額された予算は主として、兵士の生活水準向上、訓練費増額、朝鮮半島で起こり得る危機への対応、インドとの国境や南シナ海、台湾海峡の警備に充てられるだろうと、Song氏は述べている。

 中国のエネルギーの大半は、接近阻止・領域拒否(A2/AD)として知られる軍事作戦に注がれてきた。これは米海軍のほか、中国沿岸から遠く離れた戦闘部隊に恐怖を与えようとするものだ。

 中国海軍は、ウクライナから購入し、かなりの修復を施した航空母艦「遼寧」で厳格な訓練を実施してきた。昨年の4月には、このウクライナモデルをベースとしてまったく新しく建造された5万トン級の空母を送り出した。

 この空母は、対艦ミサイルを備えた「093B型(商級)」の原子力攻撃潜水艦(米海軍の主力ロサンゼルス級にほとんど引けを取らないとされている)や、中国海軍技術の最前線にある「055型」誘導ミサイル駆逐艦に追加されることになる。

 この艦隊は、インド洋・太平洋地域のパワーバランスを変化させる働きをする。ここでは長期にわたって米海軍が支配しており、日本やインドといった地域の強豪国が存在感を増していた。中国の大半の海軍艦隊はすでに、米国艦隊よりも射程距離の長い対艦巡航ミサイルを備えている。

 中国海軍は影響力の強化に向け、数の面での優位性をも頼りにするようになっている。

 米海軍大学中国海事研究所のアンドリュー・エリクソン氏は、海軍、沿岸警備隊、海上民兵から成る中国の海上兵力は、船舶数でみると世界最大のため「重要海域での存在感と影響力の維持」が可能になっていると述べた。

 エリクソン氏は、この3つの海上戦力が技術進歩に重点を置くことで「ますます競争力をつけている」とし、技術面ではまだ劣っているとはいえ、米国が中国の潜水艦と対峙する頻度は倍増するだろうと予測している。

 空軍について言えば、中国は先月、戦闘部隊にJ-20ステルス戦闘機を配備したことを明らかにした。これは、米空軍のF-22やF-35など、第5世代戦闘機に対する中国の答えだ。さらに印象深いのは、中国のミサイル技術、とりわけDF-21D。これは空母を攻撃するために製造されたものだが、400キロ(249マイル)ほどの射程距離を持ち、米空軍の作戦遂行に重要な役割を果たす早期警戒機や燃料補給機などの機体を攻撃できる最新の空対空ミサイルである。

 高度な技術が一層現れている技術について、中国は2月初旬、中距離でのミサイル迎撃システムのテストに成功したとコメントした。2007年に、故障した中国衛星を破壊するために使用されたのと同じ技術が採用されているという。

 テロによる脅威の分析から、競合するロシアや中国に米国の力点が移っていることにも中国の軍事戦略家は留意していると、退役した元大佐で軍事アナリストのYue Gang氏は述べている。

 中国はロシアの仲間と見られるのを望んではいないが、大国の競争という新しい感覚が生まれているとしてYue氏は次のように話している。

「火薬の臭いが立ち込めつつある」

By CHRISTOPHER BODEEN, Associated Press
Translated by Conyac

Text by AP

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