オバマ、ブッシュ氏にあって、トランプ氏にない大統領として重要な資質

Pablo Martinez Monsivais / AP Photo

 白人至上主義者らによる集会で殺害された女性の母親であるスーザン・ブロ(Susan Bro)氏に対し、トランプ米大統領は慰めの言葉一つかけることもできない。

 彼女によると、亡くなったヘザー・ハイヤー(Heather Heyer)の葬儀が行われた16日にホワイトハウスから何回か電話連絡を受けたという。しかしその後、トランプ大統領が「双方」に非があると発言するのを聞くことになる。

 彼女は、18日に行われたテレビインタビューで「私の手を握り、申し訳ありませんでしたというお詫びの言葉で、この件を終わりにすることはできません」と話している。

                                                                                                                 

 大統領は一般的に、国家の危機もしくは悲劇という瞬間において、少なくとも短い間ではあるが政治の皮を脱ぎ捨てることがある。団結と慰めに向けて大統領が持つ大きな訴求力を利用し、人間性、アメリカ人としての共通の結びつきを市民に呼び起こそうとするのだ。

 9・11の同時テロ発生後、ジョージ・W・ブッシュ大統領がニューヨークの瓦礫の山の上に登り、メガホンで演説したのは有名な話である。また、バラク・オバマ大統領は、サウスカロライナ州チャールストンでの人種差別的な犯行動機による銃撃事件で殺害された黒人牧師の追悼の場で賛美歌「アメイジング・グレイス」を歌った。

 ところが最近の大統領とは異なり、トランプ氏はこうした任務を果たすのに悪戦苦闘している。

 彼は折に触れて、政治について語る(ボーイスカウト団員や沿岸警備隊卒業生といった人たちに、選挙の勝利後、メディアが大統領を追い落とそうと必死になったことを思い出させたりした)。そしてコアの支持者に向けて訴え続け、残りの人たちへのアピールには同じほどの努力を注がなかった。昨年、彼の辛辣な発言に嫌気がさして投票をしなかった有権者の勢力は、ホワイトハウス在任7ヶ月経っても弱まることがなかった。大統領支持率が30%台で低迷している理由の一部はそこにある。

 シャーロッツビル事件に対するトランプ大統領の発言は、「人種差別主義者を喜ばせ、少数民族の涙を誘い、多くのアメリカ人の心を悲しませた」と、2012年の大統領選共和党候補ミット・ロムニー氏は18日、Facebookに投稿した。

Text by AP

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