常識が変わるスティーブ・ジョブズの名言20選|英語・日本語訳で解説
ビジネスの手本として今もなお多くの人に愛され続ける天才、スティーブ・ジョブズ。彼の成功の裏には、今を生きる私たちも共感する数々のマインドが存在した。そして彼は、成功の理由を聞かれる度に多くの名言を残してきた。
本記事では、スティーブ・ジョブズが残した名言から激選した20個の名言を紹介する。
目次
スティーブ・ジョブズのプロフィール
スティーブ・ジョブズはApple Computerの創立者であり、「iPhone」「iPad」「iPod」など画期的な商品を世に送り出した。革新的な技術を生み出した彼の功績はもちろん、仕事や人生に対するジョブズの姿勢・価値観は、現代を生きる我々に大きな衝撃を与えた。
本名 | Steven Paul Jobs(スティーブン・ポール・ジョブズ) |
生年月日 | 1955年2月24日 |
死没月日 | 2011年10月5日(享年56歳) |
国籍 | アメリカ合衆国 |
職業 | Apple Computer:創業者・元CEO・会長 NeXT:創業者・元CEO ピクサー:元社長・CEO |
スティーブ・ジョブズとはどんな人物?解雇の窮地から大成功に至るまでの生涯
ジョブズは現代の私たちが誰しも知るような数々の華やかな成功を残した。
しかしその一方で、一時は会社から解雇され厳しい状況に置かれるなど、彼の人生は波瀾万丈な一途を辿る。
どんなときにも探求心と好奇心、諦めない前向きな姿勢を忘れずに挑み続けたジョブズの生涯は、私たちにいくつもの学びを与えてくれる。
21歳にしてアップル・コンピュータを設立
ジョブズは幼い頃は里親のもとで育った。高校生の頃には学校に通いながらパソコン製品を販売するアメリカ企業・ヒューレットパッカードでインターンとして勤めた。高校を卒業後大学に進学するが、大学での勉強に価値を感じられず、半年経たずで中退した。
1976年に設立したアップル・コンピュータの誕生が、ジョブズにとって大きな転機となる。会社を設立後「アップルⅠ」「アップルⅡ」「Macintosh」など数々の製品を生み出し、史上最年少で輝かしい功績を残したジョブズの名前は、世の中に広く知れ渡ることになった。
会社を解雇されるも理想に向けて貪欲に挑戦
しかし、アップル・コンピュータが軌道に乗り始めた頃、経営の指導者としてジョン・スカリーがアップルに招かれたことを機に、ジョブズの未来が大きく変わることになる。
当初、スカリーと良好な関係を築いたジョブズだったが、2人の仲は次第に悪化し、結果的にジョブズの職務権限をすべて奪われるかたちでジョブズは解雇に追い込まれる。
一度は窮地に立たされるジョブズだったが、ジョブズは会社から追い出されてもなお、自らが思い描くコンピューターの開発に向き合い続けた。
そして、1986年にアップルがNeXTを買収するかたちでジョブズはアップルに復帰し、現代でも使われ続けている「iTunes」「iPod」「iPhone」「iPad」などの製品を生み出した。
2005年スタンフォード大学卒業式スピーチでスティーブ・ジョブズが残した名言5選
ジョブズの名言といえば、2005年のスタンフォード大学卒業式スピーチでジョブズが残した数々の言葉が話題である。スピーチでは学生へ向けて、人生の苦難に立ち向かうためのマインドを説いた。
自らの意思が揺らいでしまったときに思い出したい名言
If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?
もし今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは 本当に自分のやりたいことだろうか?
スティーブ・ジョブズはこの言葉を17歳の頃から33年間、鏡に映る自分に向かって問いかけ続けたという。2003年に自身のすい臓がんが発覚してから、ジョブズは死を目前にしたときの行動こそが自分にとって重要なものであると再認識した。
人生は有限であるからこそ、積み重ねていく1日1日において自分の本心と異なる無駄なことは捨て置き、自分が直感的に求めることのみを追求すべきだという考えである。
今やっていることが本当に必要か迷ったときに思い出したい名言
You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards.
先を見越して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできない。
ジョブズは大学中退後も興味関心の高い授業に顔を出し続けた。その中で出会ったのが、文字芸術(カリグラフィー)だった。
当時のジョブズは「将来役に立つから」とカリグラフィーを学んでいたのではなく、今自分が楽しいと感じるものに熱中する中で延長線として勉強に励んでいたのだという。しかし、約10年後「Macintosh」を発表した際には搭載されている多彩なフォントが話題を呼び、思いがけぬかたちでかつての学びが発揮された。
ジョブズはこの経験を通して、将来のことを考えるのではなく今自分が何をしたいかという信念に基づいて行動することで、必ずそのときの経験が将来に結びつくと説いた。
他人から否定され挫けそうなときに思い出したい名言
Stay hungry. Stay foolish.
ハングリーであれ。愚か者であれ。
スタンフォード大学卒業式スピーチを締め括ったこの言葉は、アップル社から解雇されてもなお自分の行く道を諦めず、NeXT設立で再び戦場に舞い戻ったジョブズを体現している言葉である。他人から否定されて厳しい声を浴びせられても、自分の気持ちに正直になりどこまでも貪欲になることで、自分だけの成功を成し遂げられるとジョブズは説いた。
他者からの評価に悩まされたときに思い出したい名言
Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life.
あなた方の時間は限られています。だから、本意でない人生を生きて時間を無駄にしないでください。
数々の名製品を生み出しているキャリアの途中で大病に見舞われ、56歳でこの世を去ることになったジョブズだからこそ残せた、若者に向けた名言である。他人からの評価や批判に囚われ「living someone else’s life(他人の人生を生きる)」ことはあってはならないとジョブズは伝えた。
仕事で満足が得られないときに思い出したい名言
he only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work.
心の底から満足する唯一の方法は、素晴らしいと信じる仕事をすること。
ジョブズは自分が携わる製品の機能性について最後までこだわり続け、強烈なリーダーシップでアップル社を成功へ導いた。成功のカギとなったのは、ほかでもないジョブズ自身が自らの仕事に対し抱いていた誇りだった。
現代に生きる我々には、仕事の選択や働き方などにおいてあらゆる選択肢が残されている。そこで大事にすべきは「その仕事を心の底から素晴らしいと思えるか」ではないだろうか。
スティーブ・ジョブズが残した「人生」に関する名言5選
ジョブズは、自らの功績をもって体現するかたちで、我々の「人生」に関する名言を残してきた。ここでは、ジョブズが残した人生に関する名言を5つ紹介する。
自分の選択を後悔したときに思い出したい名言
The older Taking the age, belief that motivation is what’s important deepens.
歳をとればとるほど、動機こそが大切だという確信が深まる。
私たちは失敗や挫折を経験する中で、自分の選択が本当に正しかったのか疑心暗鬼に陥ることがある。そんなときは「なぜ」その選択をしたのか自分の動機を再認識することで方向性が明確になり、目標に向けて突き進むことが可能になるだろう。
他人から厳しい言葉を受けたときにあなたを励ます名言
Don’t let the noise of others’ opinions drown out your own inner voice.
他の人々の意見のノイズによって、あなたの内なる声が掻き消されないようにしなさい。
インターネットやSNSの普及によって、姿を知らない他人からの批判・中傷に悩まされる現代人は急増した。自分の残した結果に対し他人から受けた評価や批判に傷ついたときには、本当に自分が望むことを素直に受け入れ、自分の志から逸れない行動を選択することが重要である。
苦難に阻まれたときに思い出したい名言
Ok, until nobody helps, I will do it myself.
オーケー、誰も助けてくれないなら、自分たちでやるまでだ。
ジョブズがMacに搭載するソフトウェアの開発を依頼するためにAdobeの買収を申し出た際、買収を断られてあてなくなったときに残した言葉だ。その後ジョブズは他の会社に買収を申し込むことはせずアップル社の力だけで「iPhoto」「iMovie」など独自のソフトウェア開発に至った。「誰も助けてくれないのなら自分の力だけでやりきる」という強い心持ちがあれば、大きな苦難も乗り越えられるだろう。
たった1つの物事を突き進むときに思い出したい名言
The day will come when I am sure that I can keep doing one thing.
一つのことを、一生やり続けられると確信する日がくる。
ジョブズは生涯を通して「コンピューター」に向き合い続け、自らが納得できるクオリティを追い求め続けた。それは彼自身がコンピューターに魅了され「面白い」「素晴らしい」と心から思えたからに違いない。志さえあれば、人間は一生を通してその1つに向き合い続けられることを、ジョブズは自らの人生をもって証明した。
一歩が踏み出せないときに思い出したい名言
I’m a very big believer in equal opportunity as opposed to equal outcome.
結果の平等はともかく、機会というものは誰にでも平等であると固く信じている。
生きていれば「どうして自分だけがこんな目に」と負の感情に苛まれることも多い。しかしジョブズは、何かにチャレンジするための機会は誰しもに平等に与えられていることを固く信じ疑わなかった。挑戦するための勇気さえあれば、成功への道は自ずと立ち現れるだろう。
スティーブ・ジョブズが残した「仕事」に関する名言10選
ジョブズは1つの仕事を全うし、コンピューターに生涯を捧げた。彼にとって仕事とはまさに人生そのものであったに違いない。ここでは、ジョブズが残した仕事に関する名言を10個紹介する。
チームで仕事をするとき意識したい名言
I will back up my talent.
私は才能をバックアップする。
天才として今も語り継がれるジョブズだが、彼が成功を成し遂げた裏には必ず有能な人材の力があった。ジョブズ自身は彼らの考えをもとにどのようなかたちで顧客にサービスを提供できるかアイデアを整理し、販売可能なかたちで彼らの発案を再構築する役割を担っていた。ジョブズ自身がここまで高い評価を受けられたのは、多角的な視点から奇才たちの考えを捉えなおし「バックアップ」し続けたからである。
多くの選択肢に悩まされたときに思い出したい名言
Deciding what not to do is as important as deciding what to do.
最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ。
ジョブズは多くの選択肢の中から、成功するために最適な1つの選択をしてきた。彼が意識したのは輝かしい最適解に辿り着くことではなく、無駄なものや余計なものを選択肢から除外することで、正しい選択をすることだった。
自由はときに人間を波乱な波へ解き放ち多くの苦難をもたらす。しかし、障害を一つひとつ除外していくことで正しい選択が可能になることを、ジョブズは訴えた。
新たな挑戦を始めるときに思い出したい名言
Do you want to spend the rest of your life selling sugared water or do you want a chance to change the world?
あなたは残りの人生を砂糖水を売って過ごしたいか?それとも世界を変えるチャンスが欲しいか?
ペプシコーラの社長として奇才の名を世に知らしめたジョン・スカリーを、ジョブズがヘッドハンティングしたときに残したとされる名言。すでに十分な功績を収め高い評価を得ていたスカリーにとって、今の立場を投げうってでも新たな挑戦に挑めるかを問いただしたこの言葉は、大きな衝撃だったに違いない。あなたがこれから新たな挑戦を始めようとするときに、この言葉を思い出してほしい。
新商品を生み出すとき大切にしたい名言
Get closer than ever to your customers. So close that you tell them what they need well before they realize it themselves.
今まで以上に顧客に近付きなさい。顧客が自分で気付くよりも前に、あなたが彼らの必要としているものが分かるほど近くに。
ジョブズは顧客が「こんな製品が欲しい」と訴える前に新たな製品を生み出し提供することが重要であると考えていた。それは誰よりも顧客に近い距離で、顧客目線でニーズを眺める姿勢が可能にする成功のかたちだった。何か新しいものを発明するときには、利用する顧客の考えに寄り添った想像力が必要であるとジョブズは示した。
成功を目の前に挫けそうなとき思い出したい名言
To rest and sat down is not recommended absolutely.
腰を下ろして休むことは、絶対にすすめられない。
ジョブズは生涯立ち止まることをせず常に自分が正しいと思う方向へ進み続けた。彼の成功を可能にしたのはその貪欲さと、どこまでも突き進み続ける猛進さだったに違いない。たった1つの成功を手にするためには休んでいる暇はない。とにかく前進し続けるハングリー精神が大切なのだ。
苦難に挑み続ける意味を見失ったときに思い出したい名言
If Apple does not do it, anywhere it does not do. So I’m in here.
アップルがやらないと、どこもやらない。だから僕はここにいるんだ。
創造に取り組み続け他人には真似できない躍進を成し遂げたジョブズは、自分にしかできない、アップル社にしかできない革新を追い求めた。自分がそこに立つ意味を、アップル社がIT業界で成功を模索する意味を、ジョブズは自分にしか成し遂げられない栄光を手に入れることに求めた。
製品開発に試行錯誤しているときに思い出したい名言
Every marketing can not make it a hit.
どんなマーケティングでも、駄作をヒットさせることはできない。
ジョブズは異常なまでの執着心で新たな製品の発明に挑み続けた。それは、成功には高いクオリティの製品が不可欠だとジョブズが固く信じ続けた結果だった。
どれだけ確実な戦略を練って市場に挑んでも、製品に魅力がなければ顧客からの信頼を勝ち取ることは難しい。製品の品質にこだわりつづけたジョブズだからこそ、唯一無二のサービスを次々に生み出せた。
困難に阻まれたとき思い出したい名言
I feel most proud of the work I did in the best situation.
最善とは言えない状況でやった仕事に、いちばん誇りを感じる。
仕事を続けていれば、万全の状態で臨めない事態にも直面する。「人手が足りない」「開発費が足りない」などの窮地に立たされたときには、この言葉を思い出したい。困難に立ち向かい続ければ、いつか成功を収めたときには苦労した経験が誇りへと変わる。窮地に立たされてこそ、自分が成功を追い求める意味が鮮明になるだろう。
一度成功を成し遂げたあと自分に言い聞かせたい名言
It’s only by saying no that you can concentrate on the things that are really important.
重要なことに集中する唯一の方法は「ノー」と言うことだ。
成功を成し遂げた結果、恵まれた環境に身を置けば「あれもこれも」とあらゆる選択肢に手を伸ばしたくなる。しかし、本当に重要な物事に集中して取り組むためには、無駄なものや不要なものに「ノー」を言える勇気が必要だ。そうして残った重要だと思えることに注力すれば、自分の信念が反映された最高の結果が付いてくるだろう。
一歩が踏み出せないときに思い出したい名言
What important is not where you reached but how much fun things you accomplished in your travel.
終着点は重要じゃない。 旅の途中でどれだけ楽しいことをやり遂げているかが大事なんだ。
成果主義の現代では結果が評価のすべてに直結するが、楽しく仕事を続けるために重要なのは結果ではない。どれだけの紆余曲折を経験したか、その過程こそが重要である。簡単ではない苦難に直面したときこそ「この旅路を楽しもう」とマインドを切り替えることで、心から仕事を楽しめるようになるだろう。
苦しい状況に悩んだときはスティーブ・ジョブズの名言を思い出そう
スティーブ・ジョブズが残した数々の名言は、私たちに新たな気づきと学びを与えてくれる。彼の名言は私たちを励ますだけでなく、成功までの最適解をもたらしてくれる。
挫折してしまいそうなとき、自分の選択に迷いが生じたとき、人生を楽しく生きることへのヒントが欲しいときには、ジョブズの名言をもう一度思い出そう。
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