中国からの謎の郵便物、電話の正体は? 日本にも忍び寄る魔手
◆違法でもやらざるを得ない オンラインビジネスに必須
ウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)によれば、ブラッシング・スキャムが注目され始めたのは5年ほど前で、中国のeコマースサイトで見られる手法だったという。ブラッシャーと呼ばれる請負業者もおり、売り手が料金を払って彼らにすべてを任せるパターンが一般的ということだ。偽広告の形態とも考えられ、この手法はアメリカと中国では禁止されているという。
ウィリアム・アンド・メリー大学のHaitao Xi氏らの2015年の研究によれば、ブラッシング・サービスを利用するベンダーのオンライン上の評判は、利用しないベンダーと比べ10倍も早く高まったという。
だた、この手法を用いた売り手の2.2%が見つかって罰を受けていた。中国当局が禁止したにもかかわらず、ブラッシャー・ビジネスは広がっていったという。あるベンダーは、偽の取引なしでは、商品は検索結果の最後に押しやられて誰にも見つけてもらえないとWSJに語っており、摘発の危険を冒してでもやる価値はあったようだ。