若者に人気も要注意、無煙タバコ・スヌースの健康被害 EUでは販売禁止
◆がんの原因にも
スヌースは火を使わず無煙であることから、普通のタバコよりも「健康への害が少ない」と考えられがちだが、これも大きな間違いだ。
確かに若者の喫煙率が低くスヌース利用率が高いスウェーデンやノルウェーでは肺がん患者が少ないが、逆に口腔がんや舌がんが多い。そのほか、スヌースの常用は食道がん、すい臓がんなどとも関連があると見られている。(RTL 5minutes、アディクション・スイス)
フランスの精神科と依存症の専門医であるブリアンヌ氏は、スヌースはがん以外の複数の口腔粘膜病変の原因ともなると指摘する。また、スヌースの定期的な摂取は、心筋梗塞や脳血管障害の重症化とも関連することが指摘されるなど、健康への悪影響は多岐にわたる。(トップ・サンテ誌)
◆喫煙習慣への入り口となる恐れ
トップ・サンテ誌は、一部のサイトに見られる「スヌースが禁煙に役立つかのような文言」には何の根拠もないと明言する。それどころかストップ・タバが指摘するように、思春期にスヌースを経験することで、その後の喫煙習慣のリスクを高める恐れがある。同団体によれば、実際、スヌースだけを使用していた消費者の20%が常習的喫煙者になっているという。
いったんスヌース依存症になると、そこから抜け出すには喫煙タバコをやめるのとまったく同じ手順と努力、時間が必要とされる。