消防士による放火事件、仏で相次ぐ 火をつけずにはいられない驚きの理由

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◆相次いで判明する消防士の放火
 8月に入ってからも、次々に消防士による放火が明らかになった。8月4日には、同じくエロー県で、33歳の元ボランティア消防士が、2件の山火事に関する放火の疑いで再拘留された(TF1、8/6)。

 24日には、フランス東部のジューラ県で、27歳の元ボランティア消防士が放火の疑いで再拘留された。同被疑者による8月10日の放火は、230ヘクタールを燃やす山火事の原因となっている。(TF1、8/24)。

 さらに26日には、フランス南西部のジロンド県でも19歳のボランティア消防士が逮捕された。同被疑者には、7月27日から8月21日までの間に北メドック地方で起きた火事31件に関する疑いがかけられていて、そのうちの一部についてはすでに容疑を認めている。(フランス3、8/29)

 それぞれの被疑者が放火に至った理由は、まだ完全には明らかになっていないが、供述のなかには、「火事に際して分泌されるアドレナリンが必要」や、「家庭内の問題を忘れるため」「メディアや世間に注目されたい」などの言葉が見られる。(ウェスト・フランス紙、7/29)

Text by 冠ゆき