「猫を外に出してはいけない」ドイツの町で禁止令 飼い主に罰金も

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◆猫は外へ行くもの 屋内飼いに批判
 野生動物を守るためには仕方がないという意見もあるが、テレグラフ紙のコラムニスト、ジャミマ・ルイス氏は、ペットを室内で飼うのは残酷だと述べる。イギリスでも猫の屋内飼いが増えているが、猫には野生の本能が残っており、狩りをし、走り、高いところに上らなければならないと指摘。そういった活動は決して猫にとっての贅沢ではなく本来必要なものだと主張し、家の中に閉じ込めて飼うぐらいなら、飼うのをやめるべきだとしている。

 ドイツ最大の動物保護団体Deutscher Tierschutzbundは、これまで外に出ていた猫を突然室内に閉じ込めれば大きなストレスになると指摘。さらに猫がカンムリヒバリの個体数に悪影響を及ぼすことはまだ証明されていないとし、そもそも生態系を破壊したのは人間なのに、猫にその責任を負わせるのはおかしいとしている。(ユーロニュース)

◆ほとんどは野良猫の仕業? 国により温度差
 アメリカの調査では、外を自由に歩き回る猫が年間24億羽の鳥と123億匹の哺乳類を殺していると推定されているが、ほとんどは飼い主がいない猫によって引き起こされているとも見られている。イギリスでも春から夏にかけて猫が2700万羽の鳥類を捕獲していると報告されている。しかし猫に捕獲された鳥のほとんどは次の繁殖期までに何らかの原因で死んでいた可能性が高く、これが個体数減少を招いているという科学的証拠はないと英自然保護団体RSPBは指摘している。(ユーロニュース)

 ヴァルドルフの地方紙によれば、地元の動物保護協会の代表が、「不釣り合いな」命令に異議を唱え法的措置を取る予定だという(ユーロニュース)。一方オーストラリアでは、環境を守るためには猫の外飼い禁止は妥当という意見が受け入れられており、もうすぐ犬と同じように猫の屋内飼育が当たり前になると西オーストラリア州の議員が述べている(デイリー・メール紙)。環境保護か猫の自由かで、国によって意見が分かれているようだ。

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Text by 山川 真智子