イーロン・マスク氏「今年1.2兆円納税」 税金逃れ批判のなか、マスク氏の心中は?

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 イーロン・マスク氏は過去に合法的に所得税をゼロにしたと批判されてきたが、今年の自分の納税額が110億ドル(約1兆2500億円)になるとツイートした。この発言が本当ならアメリカ史上最大の個人納税額になるということで、その真偽に注目が集まっている。

◆オプション行使で多額の連邦税、州税支払いも
 CNNはおそらくマスク氏の発言は正しいだろうとしている。マスク氏は現金給与やボーナスを受け取っておらず、代わりにストックオプションで報酬を得ている。ストックオプションは、自社株をあらかじめ決められた価格で取得できる権利だ。よってマスク氏はオプション発行時の市場価格と同額で、テスラ株が買えることになる。

 マスク氏には2290万株のオプションが確定しているが、株を購入するまでは税金を払う必要はなかった。しかしその分のオプションの権利行使期間は来年8月に満了予定のため、マスク氏は11月上旬に株式への転換手続きを開始した。オプションを行使すると新たに購入した株式は所得として課税対象になる。マスク氏の場合の税率は40.8%となり、これが巨額の税金支払いとなる理由だ。オプション行使の過程で行った取引に伴う税も含め、2021年のマスク氏の株式売買にかかる連邦税は、約84億ドル(約9500億円)とCNNは見ている。

 マスク氏のオプション行使はさらに続くと思われ、その場合税額は16億ドル(約1800億円)から21億ドル(約2900億円)となり、年末までに110億ドル近い税金を支払うことになるという。ちなみに、ここには州所得税は含まれていない。マスク氏はカリフォルニア州から所得税ゼロのテキサス州に引っ越しているが、カリフォルニア州にかなりの額の所得税を払うことになると本人が話している。(CNN)

Text by 山川 真智子