米、コロナ対策でイベルメクチン服用する人が増加 当局は危険性を警告

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 アメリカ、とくに南部共和党州で猛威を振るう新型コロナウイルスのデルタ株。南部フロリダ州やミシシッピ州、ルイジアナ州をはじめとする共和党州で流行が拡大している理由は、ワクチン接種が大きく遅れていることにある。

 トランプ前大統領をはじめとする共和党政治家の一派は、支持者に対してワクチン接種を推奨しないばかりか、米疾病対策センター(CDC)、国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長を非難するなどして、共和党支持者にワクチンに対する疑念を持たせてきた。その結果、共和党支持者の多くがいまもワクチン接種を拒否している。

 ジョンズ・ホプキンス大学によると、アメリカ全体では53%がワクチン接種完了済みだが、民主党・共和党州の間では確率の差が大きく開いている状態だ。最も接種率が高いのは首都ワシントンで72.22%、2位はロードアイランド州で71.07%、3位はバーモント州で70.21%。一方、最下位のワイオミング州は38.48%、50位アラバマ州は38.55%、48位ミシシッピ州は39.03%と、30ポイント以上の差で出遅れている。これでは共和党州に感染者が次々と発生するのも無理はない。

 しかしいま、そんな共和党州である現象が起きている。ワクチンを信用せず、かたくなに接種を拒否する一方で、「新型コロナ治療に効く」と信じ、アメリカでは主に家畜にわいた寄生虫駆除に使われる経口駆虫薬「イベルメクチン」を服用する人々が続出し、家畜専門店ではイベルメクチンが飛ぶように売れているという。

Text by 川島 実佳