ネパール変異株? 英がポルトガルの安全度を格下げ 妥当性に批判も

ファロ空港に到着した旅行者(5月17日)|Ana Brigida / AP Photo

 イギリスは6月8日から「青」リストにあったポルトガルを「黄色」リストに格下げすると発表。「黄色」リストにある国からのイギリスへの入国者は10日間の隔離などが義務となるため、多くの英国人がバカンスを中断し帰国。イギリスの判断には批判も相次いでいる。

◆イギリスの危険レベル3段階
 イギリスが定める新型コロナウイルスに関する国地域のレベルは、安全度の高い順からグリーン(青)、アンバー(黄色)、レッド(赤)と三段階で定められている。

 グリーンリストにある国地域からの入国者は、出発前の陰性証明書取得と入国後2日目の感染テストが義務だが、隔離は必要とされない。グリーンリストに載る国・地域は少なく、オーストラリア、アイスランド、イスラエル、ニュージーランド、シンガポールなど、約10を数えるのみだ。同じくグリーンリストにあったポルトガルだが、イギリス時間6月8日4時からアンバーリストに格下げされた。

 アンバーリストの国・地域からの入国者には、陰性証明書提示のほか、入国後さらに2度の感染テスト、加えて自宅での10日間の隔離などが課せられる。現在最も多くの国が名を連ねるのがアンバーリストで、日本や欧州各国を含む約170の国と地域が対象だ。

 最も危険度が高いレッドリストにある国・地域からの入国は、イギリス人、イギリスの住民、アイルランド人しか認められていない。入国には、陰性証明書が要るほか、10日間のホテルでの隔離、2度の感染テストなどが義務となる。現在レッドリストには、約50の国と地域が載っている。

Text by 冠ゆき