◆歴史を引いて市のプロモーション
　また同市長は、ページ再開の前日に、フェイスブック・フランスのCEOから直接謝罪を受けたことにも触れ、マーク・ザッカーバーグ氏とFBフランスCEO両氏に、ぜひ同市においでください、歓迎しますと呼びかけている。というのも、同市と合衆国には浅からぬ縁があるからだ。それは、第二次世界大戦終戦時、同市の解放に力を尽くしたのが米サウス・カロライナから来た第100歩兵師団だったという史実である。当時、その米兵士らは「ビッチュの息子たち」と、自ら誇らしく名乗った。プレスリリースはこのエピソードで締めくくられている。

　同投稿には、フランス全国と国外からコメントが多数寄せられている。最も多いのは、アカウントの復活を喜ぶ声だが、そのほかにも、幾分自虐な笑いのコメント、FB批判の声、同じ理由でアカウントを停止されている同市スポーツクラブの訴え、カナダのラジオで取り上げたという連絡など、さまざまだ。なかには、この騒ぎでビッチュの存在を知り、訪ねたくなったという声もあり、ビッチュ市にとっては、思わぬプロモーションの機会となった感がある。

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