【動画】わさびに初挑戦の男の子、かわいすぎるリアクションに100万回再生

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◆「鼻を強烈に襲う」 海外で人気だが、偽物も多く
 わさびの存在自体は海外にも知られており、英語でも「wasabi」として浸透している。しかし実体験として食べたことのない人々はまだまだいるのかもしれない。インドのNDTV(3月2日)は、「ご存知ない方のために説明すると、わさびはペースト状の薬味で、日本食によく使われ、寿司などの料理と一緒に出される」と丁寧に説明している。そのうえで味覚については、「あからさまに刺激があってピリッとしており、そのパワフルな風味は、口に入れた瞬間から人間の鼻とのどを強烈に襲う」と述べる。目の覚めるような独特の味わいは、まだ食べたことのない大人にも鮮烈な印象を残すことだろう。

 海外でも販売されているわさびだが、実は海外の市場で手に入る製品は、わさび以外の原材料でできていることが多いようだ。インドのニュース放送局WION(2020年12月16日)は、「アメリカで売られているわさびの99%は偽物」だと報じている。現地でステーキなどによく添えられているホースラディッシュ(西洋わさび)にからしを混ぜ、緑色の色素で着色したものが大部分を占めるという。「(学名)ワサビア・ジャポニカとして知られる真のわさびは、地球上で最も栽培に費用がかかる作物だ」と述べ、貴重な食材であると強調している。澄んだ水でしか育たず、成長に非常に時間がかかる反面、一度すりおろすと15分で風味は飛んでしまう、非常に繊細な農産物だ。

◆世界各地でアレンジ
 世界で知られるようになったわさびは、日本の食文化からは想像もつかないような形でアレンジの幅を広げている。スポーツとライフスタイル情報を届ける米ファンサイデッド誌は、わさびを活用したカクテルを紹介している。「シャムロック」と名付けられたこのレシピは、レイカ・ウォッカ……2、ドラン・シャンベリー……0.5、キュウリを絞ったジュース……1、ライム果汁……0.25、わさびパウダーとシロップを1:8で混ぜたもの……0.25の割合で用意し、シェイカーで振る。キュウリをリボン状にスライスしたものと蘭の花を添えて完成だ。キュウリとわさびのカクテルとは想像しづらいが、ツンと鼻に抜ける風味が爽快なのだという。

 また、寿司からカリフォルニア・ロールが派生したように、アボカドとの組み合わせはもはや定番となった。英デイリー・メール紙は、これにサーモンを取り入れたヌードルを紹介している。サーモンの切り身に両面ともマヨネーズを塗り、上からセサミをまぶして覆う。予熱したオーブンに8分入れて熱を通し、冷製の茶そばに乗せる。茶そばにはあらかじめ、練りわさび、皮付きライム、みじん切りのわけぎ、コリアンダー、水、ひまわり油を混ぜてフードプロセッサーにかけ、ペースト状にした特製ドレッシングをまぶしておく。サーモンの脇にスライスしたアボカドを添え、さらにコリアンダーを散らせば出来上がりだ。わさびの風味が効いたドレッシングが豊かなフレーバーを生むのだという。

 動画の男の子にはまだ早すぎたわさびだが、現地の食文化を反映したアレンジを施されながら、世界各地に浸透しているようだ。

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Text by 青葉やまと