6月中に誕生か、欧州の「グリーン・パスポート」 概要と注目点

欧州委員会ティエリー・ブルトン委員|Virginia Mayo / AP Photo

 時期尚早とされながらも、検討が続いていた「グリーンパスポート」導入計画(衛生パスポート、ワクチンパスポートとも)が、3月17日にEU委員会に提出される。その概要と注目点とは。

◆EUワクチンパスポートの概要
 欧州委員会のティエリー・ブルトン委員は3月14日、フランスで行われたインタビュー(Cnews、3/14)に答え、衛生証明となる「グリーンパスポート」の夏のバカンス前導入を目指す旨を発表した。同委員によれば、グリーンパスポートには、「抗Covid-19のワクチン接種証明、(感染済みの場合は)治癒の記録、感染テスト陰性結果」などの情報が含まれ、スマートフォンを用いた電子形式のほか、紙バージョンも可能とする。使用は無料。QRコードを用い、EU内各国の言語と英語訳の使用が可能で、「EU加盟国すべてにおいて有効」となる見通しだ。6月末までの導入を目標とする狙いはあきらかで、夏の観光シーズンまでに、欧州内での移動を安全かつ容易にしたい意向だ(20 minutes、3/14)。

Text by 冠ゆき