クリスマス、欧州各国が苦肉の「緩和策」 第3波に警戒

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 クリスマスと新年の前夜である24日と31日に限っては夜間外出禁止令を無効とするが、「大人数での集まりは避けなければならない」とカステックス首相はくぎを刺す。具体的なクリスマスの制限については休暇前に改めて発表する意向だ。また、緩和に伴い、教会のミサも可能になるが、当初参列できる人数は30人までという制限つきで、これにはカトリック界が激しく抗議の姿勢を見せた(20 minutes、11/28)。国務院は11月29日政府に3日以内に規定を修正するよう命じ、カステックス首相は12月2日、「6平方メートルに信者1人」と規定の変更を発表した(20 minutes、12/2)。

◆感染状況ゾーン別の制限を敷くイタリア
 イタリアでは、クリスマスのランチとディナーは近親者と、最大6、8人で祝うことが推奨されている。クリスマスの約1週間前から、居住地に戻る以外の地方を越えての移動は禁止になる。パーティや集会は屋内外ともに禁止され、映画館、劇場も閉鎖が続く。レストランとバーは、黄色ゾーンではランチのみの開店など、地方ごとに感染状況によって異なる。ミサは可能だが、時間帯がいくぶん制限される予定だ(コリエーレ・デラ・セラ、11/29)。

◆地方の意見が合わないスペイン
 スペインは、10月末、23時~6時の夜間外出禁止令を導入している。ル・プティ・ジュルナル(11/25)によると、「政府は(クリスマスから年始の)お祝い期間も夜間外出禁止令を維持したいと考えている。ただし、24日と31日の夜は例外的に1時~(6時)とする意向だ」。家族の集まりは6人までに制限され、一緒に暮らしていない人との集会は屋外で最大6人までで行うことが推奨されている。

Text by 冠ゆき