クリスマス、欧州各国が苦肉の「緩和策」 第3波に警戒

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 しかしながら、4「国」は、「最大で3世帯からなるクリスマス・バブルの形成と、12月23~27日(北アイルランドは22~28日)の集まりを許可するという共通のアプローチで合意に達した」(BBC、11/27)。クリスマス・バブルとは、クリスマスに会うことができる人々のグループのことで、同じバブルのメンバーは、ほかのバブルのメンバーと混ざることはできない。イングランドとウェールズ、北アイルランドは、バブルの人数に制限を定めていないが、スコットランド政府は、「クリスマス・バブルは8人を超えるべきではない」(同)と発言している。ただし、12歳未満の子供は数に入れないとしている。

 また、各政府とも、「学生がクリスマスに家族に会いに帰省することを許可することで同意した」(RTL、11/28)。混雑を避けるため、各教育機関は休みに入る時期をずらす工夫をしているが、それに加え、希望する学生は帰省前に感染テストを受けることができる。8万人近い学生が帰省すると見積もられているスコットランドには、テストキットが100万個準備され、希望者は2度のテストが陰性であれば帰省可能となる。陽性の場合は自己隔離だが、陰性とわかれば心安らかに帰省できるため、学生は肯定的に受け止めているようだ。

◆状況を見ながら段階的緩和を図るフランス
 10月30日から2度目のロックダウンに入ったフランスは、マクロン大統領が11月24日、段階的な緩和を図る旨をスピーチ。その内容に沿う政策が26日、カステックス首相から説明された。緩和は3段階に分けてなされ、まず11月28日からは生活必需品以外を扱う店が営業再開。これまで自宅から1km以内1時間以内しか許されなかった外出も20km以内3時間に広げられた。感染状況が改善し続けていればという条件つきだが、続いて12月15日には映画館や劇場の営業も再開される予定で、外出制限がなくなる代わりに21時~7時の夜間外出禁止令が導入される予定だ。ただ、バーやレストランは1月20日までは休業状態が続く(20minutes、11/26)。

Text by 冠ゆき