クリスマス、欧州各国が苦肉の「緩和策」 第3波に警戒
キリスト教圏において大切な祝い事であるクリスマスは、通常であれば家族全員がそろって過ごす機会だ。この秋、欧州各国が2度目のロックダウンに踏み切った大きな理由のひとつは、クリスマスまでに第2波を越えておきたいという希望だった。クリスマス4週前の待降節に入ったいま、その希望の実現は見えているのだろうか? それぞれの国の事情を紹介する。
◆制限解除の国別状況
ヨーロッパには、10月に入ってから誰の目にも明らかな第2波が訪れ、やむなく各国がつぎつぎと外出制限に踏み切った。その甲斐もあり多くの国で新規感染者数は減少の傾向にあるとはいえ、夏と比べると数値はいずれも高く、またこれから冬本番と楽観視できない季節とあり、一足飛びに規制解除に踏み切る国は皆無だ。
◆イギリス、4ヶ国の合意
イギリスでは、コロナ禍においては、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各「国」がそれぞれ独自の対策を取っている。そのうち、12月2日まで4週間の外出制限(ロックダウン)を実施したイングランドはその後、地域別の制限措置に移行した。一方、スコットランドや北アイルランドでは厳しい制限を実施している。