欧米で増える「睡眠離婚」 二人の関係を守るための選択
♦︎「アシカのようないびき」で決意
ベッドのシェアが睡眠不足を招く理由はさまざまだが、いびきはとりわけ大きな要因だ。実はイブニング・スタンダード紙のラムズデール氏の場合も、彼女自身の不安症に加え、フィアンセの男性の睡眠時のクセが大きな問題となっていた。男性が「まるで動揺したアシカのようないびき」をかくことから、かなり本格的な耳栓の使用を強いられてきたようだ。彼のいびきは友人の間では有名で、映画の観賞パーティーが壁越しに響くいびきのせいで台無しになるほどだったという。このような強烈ないびきのほか、高すぎる体温や、頻繁に奪われる掛け布団などにもラムズデール氏は悩まされてきた。もちろん男性側に悪気はないわけだが、毎晩このような状況で眠るのであれば、ベッドを分けることも合理的な選択肢となってくるだろう。
スタディ・ファインド誌は、睡眠の質が翌日の生活の質を左右すると指摘している。アンケート回答者の約半数が、十分な睡眠を取れなかった夜の翌日はいつもケンカが多くなると答えている。また、ほぼ同じ割合の回答者が、睡眠不足はセックスの頻度の減少につながると答えた。さらに深刻なケースとして、およそ10%が睡眠不足を理由に破局を考えており、3%は実際に別れている。せっかく同居しているカップルが別々に眠るのは寂しいものだが、深刻な事態になる前にベッドをもう一つ用意し、お互い快適な翌朝を迎えるのも一案だ。
♦︎睡眠離婚で眠りの質がアップ
実際のところ、「睡眠離婚」には眠りの質を向上する効果があるようだ。睡眠離婚を少しでも実践したカップルの半数以上が、眠りの質と時間が向上したと実感している。ちなみにアンケート回答者が検討している睡眠離婚以外の方法としては、約半数がより大きなベッドに買い替えることを検討している。そのほか、ベッドは同じだが別々の掛け布団を用意する、睡眠サイクルを合わせるよう努力するなども考慮されているようだ。変わり種としては、回答者の約1割がペットと一緒に寝ることを解決策に挙げている。リラックス効果を狙ったものなのか、あるいはペットを挟んで寝ることで互いの距離を確保しようということなのだろうか。
イブニング・スタンダード紙は、睡眠離婚にまでは踏み込めないカップルへの代替案として、夕食を軽めにする、リラックス効果のあるマグネシウムを摂る、明るすぎないよう室内灯を消して読書灯に切り替える、そして二人の間に枕を置くなどの入眠テクニックを紹介している。パートナーのせいで最近眠れていないという方はこれらの技を試し、もしダメなら週数日から睡眠離婚を試してみると、お互いの生活の質をアップできるかもしれない。
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