「封鎖なし」は本当に失敗だったのか? スウェーデン現地から見たコロナ対策

Stina Stjernkvist / TT News Agency via AP

◆国の対策への人々の不満は?
 海外メディアにはバッシングを受ける傾向のあるスウェーデンの対策。なかには野党が政策の転換を求めたことを、国民の意見の代弁のように伝えるところもある。実際それは人々の本意なのか。

 ブルームバーグは、調査会社Novusがスウェーデン国民に実施した「国の対策への信頼感」に関する世論調査で、4月には「とても信頼できる」とした人が63%だったものが、6月は45%にまで下落したと伝えた。

 しかし、スウェーデンの国営メディアSVTの記事をよく読めば、45%にまで下落したのは政府への信頼感であり、新型コロナ対策を主導する公衆衛生庁の新型コロナ対策に関しては、「とても信頼できる」と答えた人は、ロックダウンせずに迎えた感染のピークの4月には73%もおり、6月の調査でも65%と半数を超えている。6月の調査結果は、約束されていた検査数の増加が実行されなかったなど、その後の対策への不満と推測される。

 新型肺炎の影響は、スウェーデンでは60代以下の大多数の国民へはきわめて少ない。現在世界の大きなうねりとなっている「Black Lives Matter」のデモはストックホルムでも開催され、大勢の人が集まったが、国の新型コロナ対策への反対運動は聞かれない。

 これらを考えるに、ロックダウンしない方針に国民は大きな不満はなかったと言っても良いのではないだろうか。筆者の次の記事では、そんなスウェーデンで人々がどのようにコロナ禍を過ごしてきたかをお伝えしたい。

Text by Tamami Persson

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