シュノーケル用具を人工呼吸器に、3Dプリンターでフェイスシールド…対コロナ戦に協力する人々

人工呼吸器として利用できるように手を加えられたシュノーケリングマスク|Marco Alpozzi / LaPresse via AP

 多くの国で戦争に例えられる新型コロナウイルスとの闘い。実際、世界中の個人・企業が、本来の業務とは異なる分野や形でこの闘いに参戦している。危機の最中においては、とかく批判や亀裂が目につきやすいものだが、反面、意外な分野で人々の結びつきが生まれていることがわかる。

◆活発化するフェイスシールドの製作
 医療従事者が必要とする防御アイテムのひとつ、フェイスシールドの製作に大きく貢献しているのが3Dプリンターである。ニュージーランドのメディアサイト『スタッフ』(3月28日)によれば、同国では、オークランドのエンジニア、ヴェンター氏の呼びかけにより、3Dプリンターでフェイスシールドの部品を製造するプロジェクトが始まった。現在プロジェクトに参加しているのは国内にある120台の3Dプリンターだが、その所有者は、個人から企業までさまざまである。

 フランス北部の3Dプリンター製造会社ダゴマは3Dプリンターの販売を止め、自社製品を使ってフェイス・シールドの製作を始めた(BFMテレビ)。20minutes紙(4月2日)によれば、フランス西部ブルターニュ地方の船舶備品を製造するガルテックス社も、特徴とするフレキシブルな素材を使い、フェイス・シールドの製造を急ピッチで進めている。

Text by 冠ゆき