「一般人にもマスク必要かも」欧州で見直しの動き 着用義務づけの国も

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 新型コロナウイルスの感染予防として、アジアではマスク着用が一般的となっている。欧米ではこれまで一般市民のマスク着用は不要とされ、使用しない人が多かったが、一部の国々ではマスクの有効性が認識され始めている。

◆一般には不要、WHOはマスク着用に慎重
 世界保健機関(WHO)では、一般市民のマスク着用は推奨しないという見解だ。WHOの緊急事態対応の責任者、マイク・ライアン氏は、効果を示す具体的な証拠はないし、付け方次第では逆効果になる場合もあると指摘している(CNN)。

 現在各国でマスクを含む医療用品の不足が深刻になっており、マスクを最も必要とする医療従事者が危険にさらされている。感染症疫学者のマリア・バン・ケルクホーフェ氏は、マスク使用は医療従事者を優先すべきとし、一般市民は症状がある人、患者とその患者を自宅でケアする人のみが使用すべきだと述べている(同上)。

Text by 山川 真智子