ブルーベリーで心臓機能、認知機能が向上

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◆日本人の平均果物摂取は目標の約半分
 ブルーベリーはまた、認知機能の改善効果にも期待ができるようだ。キャシディ博士によると、大人数を対象にした調査では、ブルーベリーを食べることで年齢による認知機能の衰えを最長で2年半、先延ばしにできることがわかったという。また、エピソード記憶(個人が体験したことの思い出)の改善も見られた。ただしこの側面については、さらなる調査が必要だと同博士は話している。

 キャシディ博士によると、米国では果物の1日の摂取量について、政府が奨励する量に達している人はわずか12%に過ぎない。日本の場合、農林水産省が推奨している1日の果物の摂取量は200グラムだ。しかし同博士によると、日本人の平均的な1日の果物摂取量は、2011年の1日120グラムから2013年には105グラムと減っており、年齢層別に見ると70歳以上のグループを除きすべての年齢層で減ったという。

 USハイブッシュブルーベリー協会によると、おいしいブルーベリーの見極め方は、しっかりとした硬さがあり、丸々としていて、果汁などが滲み出ていない乾いたもの。皮はすべすべしてシルバーのツヤがあるものを選ぼう。皮についている白っぽいものは「ブルーム」と呼ばれ、新鮮な証拠なので、洗い落とす必要はない。ブルーベリーは流水でさっと洗ったらそのまま食べよう。

 日本では夏に生のブルーベリーが出回る季節なので、この機会に、果物の摂取量を増やすべくスーパーなどで探してみよう。

Text by 松丸 さとみ