健康寿命2位も寛容さ92位「幸福度」58位の日本 フィンランドら上位との違いは?

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◆「経済大国=幸せ」では必ずしもない理由
 では、世界の経済大国はどうだろうか? アメリカは19位で、寄付大国だけあって「寛容さ」で12位に着けたものの、ほかは「ネガティブな影響」が70位、「健康寿命」が39位、「腐敗」が42位、そして自由の国と謳っているにもかかわらず「自由」では62位と低い結果となっている。

 アメリカでは誰でもチャンスがあれば成功はできるが、学歴や人種、社会的地位、地域差など見えないバリアも多く、誰もが選択の自由を満喫しているわけではなさそうだ。ちなみに、「自由」の1位は意外にも旧ソ連のウズベキスタン、2位はカンボジア、3位がノルウェーだった。1位、2位は自由の印象が薄いが、過去の圧政から逃れて国民が自由のありがたみを強く感じているのかもしれない。

◆日本人の「幸せ」の足を引っ張るのは?
 では日本はどうだろうか? 全体で58位と、少なくともデータ上では、先進国にしてはあまり国民が幸せとは言えないようだ。日本の順位を下げた要因は73位の「ネガティブな影響」と50位の「社会的支援」、64位の「自由」、そして92位の「寛容さ」である。しかし、「健康寿命」が2位であることで順位を上げた。これがなければ70~80位近くに下落している可能性も高い。

「社会的支援」については、日本は育児休暇や国民皆保険、また出産や育児手当などが充実しており、また今年10月からは幼児教育・保育が無償化される。これらの福祉環境がないアメリカよりも、日本のほうが政府からの経済的支援には恵まれている。
 
 しかし社会面では、都市部で保育園の待機児童が出ていることや、就職が年齢で差別されること、離婚したシングルマザー家庭の貧困率が先進国中最高であること、残業がなかば当たり前になっていること、虐待児童の保護など子供の安全をサポートする機関がうまく機能していないこと、離婚後の親権が共同でないこと、父親の育児休暇が取りにくい風潮があることなどで、ほかの先進国と比較して大幅に遅れを取っている点も多い。

Text by 川島 実佳

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