急に「消えた」恋人から「いいね!」が……ネット時代の不可解な恋愛行動

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◆別れた相手をネット上で観察する「オービッティング」
 ネット恋愛の不可解な行動はこれだけではない。2018年は「オービッティング(Orbiting)」という言葉が流行した。英ニュースサイト『インデペンデント』によると、これは「ゴースティング」して消えたはずの相手が、個人的には連絡を一切してこないにもかかわらず、ソーシャルメディア上で「友達」「フォロワー」関係を解消せず、投稿に「いいね!」をしたり、コメントを残したりしてくることを指す。もちろん、連絡をしてこないにもかかわらず、ネット上ではそうやって相手の生活や言動を逐一観察しているわけであるから恐ろしい。

 これは「デジタル・ストーキング」行為と呼べるかもしれないが、それと同時に、相手との人間的な1対1の付き合いを避ける一方、ソーシャルメディア上で「いいね!」をクリックすることで、相手を自分の人生から抹消した罪の意識を(これまた一方的に)解消しようという魂胆かもしれない。また無視しておきながらネット上で相手の行動を観察したり、ソーシャルメディアだけで細々とつながりを持ち続けて、相手の心を乱したり、傷つけようとしたりする気持ちもどこかにあるのかもしれない。

 去ったはずの相手がネット上だけの「無音」の付き合いを続けようとするのは決して心理的に健康な関係とはいえないだろう。今後さらに発展すると思われるIT技術の影響で、近未来の恋愛はもっと感情のこもらない機械的な関係になってしまう可能性も否定できない。

Text by 川島 実佳

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