銃乱射ゼロなのに「銃による死亡率」1位のアラスカ……そこに隠された理由とは

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 アメリカで26日、また銃乱射事件が起こった。今回は南部フロリダ州ジャクソンビルで開催されたビデオゲームトーナメントで発生したもので、同市警察署のツイッター投稿によると、被害者2人と容疑者1人が死亡、11人が負傷したという。

 米銃暴力統計サイト『Gun Violence Archive』の8月28日付統計によると、2018年これまでアメリカ全体では3万8,283件の銃による暴力事件が発生しており、計9,603人が死亡、1万8,870人が負傷した。無差別銃乱射事件は今年これまで全米で236件発生し、うち最も多く発生したのはイリノイ州(特にシカゴで多発)、2番目はフロリダ州だった。同州パークランドの高校で今年2月に発生した事件は記憶に新しい。

◆銃乱射事件が1件もなくても銃死亡率が1位の州は
 しかし、米暴力研究サイト『Violence Policy Center』の調べによると、2016年にアメリカの銃暴力事件による10万人あたりの死亡率が最も多かった州は、1位がアラスカ州(23.86)、2位アラバマ州(21.51)、3位ルイジアナ州(21.08)、4位ミシシッピ州(19.64)、5位オクラホマ州(19.52)で、イリノイ州とフロリダ州は5位以内に入っていない。2位~5位は南部州で占められているが、1位のアラスカの死亡率の高さが特に目立つ。

 同年の統計で最も死亡率が低かった50位はマサチューセッツ州(3.55)、49位ニューヨーク州(4.56)、48位ハワイ州(4.62)で、死亡率の高い州と比べるとかなりの差があることがわかる。ちなみに47位はロードアイランド州、46位はコネチカット州で、ハワイ州を除き、死亡率最下位には東部州が多い。

 アラスカ州では昨年銃乱射事件は1件も起こっていない。では、なぜ同州の死亡率が他州に比べて高いのだろうか? そこには決して「治安の悪さ」とは言えない別の理由があるようだ。

Text by 川島 実佳