海への原油流出、企業の責任は? カリフォルニアで裁判

Zackmann08 / Wikimedia Commons

 3年前、サンタバーバラ郡の消防隊員は、油のつんとする刺激臭を頼りに、漏出が起こっているかもしれない現場を探し求めた。レフュージオ・ステート・ビーチに着くと、油が汚れを知らない美しい砂地に染みを作り、波間に漏れ出していた。斜面の上の方で、彼らは油が「ノズルの外れた」消防車のホースから噴き出るようにあたりに撒き散らされているのを発見した。

 これは過去25年間で最も重大なカリフォルニア州での原油漏出事故となった。てかてかと光った油が海に広がり、最終的には100マイル(160キロメートル)もの先まで汚染されることとなってしまった。

 それにしては、この漏出事故は犯罪なのだろうか?

                                                                                                                 

 サンタバーバラ郡上級裁判所で4月19日に選定された陪審員は、2015年5月19日にパイプラインを破裂させ、少なくとも123,000ガロン(465,000リットル)の原油を海に撒き散らした会社が何らかの法律に違反していたのか判断することになる。

 ヒューストンに拠点を置くPlains All American Pipeline社は、陸上と州および連邦の水域に原油を漏出させたことによる3件の重罪と、アシカ、アビ(水鳥)、イルカを死に至らしめた事による狩猟法違反の疑いを含む複数の軽犯罪に関して起訴された。

 Plains社は原油流出について謝罪し、清掃費用を負担した。しかし、漏出は事故によるものであり、犯罪ではないと主張した。

 有罪ではないという嘆願と合わせて、同社は2年前に州法務官とサンタバーバラ地方弁護士が起訴の手続を行った際に「不幸な事故を犯罪に仕立て上げようとした」と非難する声明を出した。

 Plains社の広報担当者は先月、同社は係争中の法的問題について議論を避けると述べた。検察側もまた、数カ月かかる可能性のある裁判についてコメントすることを拒否した。

 元々同社に対して46件あった訴訟のうち、3分の2は動物の死亡に関する軽犯罪であり、それらは却下された。Plains社の従業員に対し、原油流出を速やかに報告しなかったことを追及した訴えも取り下げられた。同社が漏出を発見したあと、1時間以内に連邦政府のセンターに連絡しなかった軽犯罪への訴えは未だ係争中である。

 従業員ジェームス・ブキャナンがセンターに電話をかけた時点で、同社が別のレポート経由で漏出を知ってから2時間以上が経過しており、清掃の対応もすでに開始された後だった。

 個人ではなく会社として訴えられているため、有罪が確定した場合にのみPlains社は罰金を支払うことになる。金額がどの程度となるかはまだ明らかになっていない。

Text by AP

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